2017/07/28 のログ
ご案内:「無名遺跡」にシーゲイザーさんが現れました。
■シーゲイザー > 無名遺跡のごく浅い階層を蠢く星型の肉塊が無数。
なりたての若葉マークの取れない冒険者や冒険者未満の見習い達やどうしても無名遺跡の傍に生える薬草が必要となった一般人が踏み込むような比較的安全な場所に今宵はそんな危険な魔物が蠢いていた。
――遺跡にしては天井も無く、建造物を構築していたであろう装飾が刻まれた柱の数々が並ぶそんな場所、その朽ちかけた柱の影に星型の肉塊は張り付き、身を潜めている。
己を駆逐する上位の冒険者ではなく、脆弱な存在であっても不意をつけば何とかなるような弱い存在……若しくは油断と慢心を兼ね備えた不幸な冒険者、それらを求めて隠れ、浅く低い雑草と石畳で形成された床に落ちた効果などを触手を使い器用に口に運んでゴリゴリと音を立てて貪り、その獲物が通りかかる瞬間を待ち続け……。
数にして片手では足りないくらいの数。
大小様々なそれらが柱のあちらこちらに隠れている。
ともなれば今宵吹く夜風には不穏な気配と生臭い香りが混じろうか、勘のいい者、気配を察するのに得意な者であれば明らかに雰囲気は異常であると感じる事ができるだろう。
■シーゲイザー > 生ぬるい夜風に混じる生臭い香り
時折かすかに風に運ばれて響く何かの蠢く音
そして、隠すに隠しきれていない気配。
ヒトデに良く似た星型の肉塊は朽ちて折れた大理石の柱の影で時折蠢きながら獲物を待ち続ける。
襲い掛かるにしても接触前に抵抗されてしまっては撥ね退けられるやもしれず、他の魔物と違い毒針など無効化する手段も持たず、他より有利だとすれば触手の際勢力の強さと強靭さだけだろうか、近接戦闘の距離まで詰められれば触手で相手の足を払い行動を防ぐことができよう。
だから不意を打ち肉薄できる距離まで獲物を待ち、不運にもその距離まで踏み込んだ獲物のみを襲う……もし複数獲物が居ればその中で孕ませて苗床にするに十分な肉体を持つ者を選び、物陰に引きずり込み、言葉を封じて巣に引きずりこもうとするだろう……。
脆弱さゆえに小賢しい肉塊の群れ。
それが異常に姿を見せる浅い階層に踏み込むものは今宵はいるだろうか?