2017/07/08 のログ
ご案内:「無名遺跡」にテネブレさんが現れました。
■テネブレ > 名も無き遺跡の入り口、その程近く。
危険性はほぼない、待機場にも近い空間の隅っこで、白い毛玉がもこもこ蠢いていた。
ふんふん♪ふんふんふん♪くまー♪くまー♪
実際に存在するのかも判らぬ鼻を鳴らす仕草を取り、石造りの壁の一角を探っている模様。
匂う。匂うのだ。
傍目にはただの壁であるが、この先にはきっと――――エロいトラップの数々があると。
そんな方向にはとても敏感なこの精霊もどき。
ぽこん、ぽっこん、と実に迫力の無いおててで壁を叩き。
くまー、くまー、と人気のない空間に声色だけは愛らしい鳴き声が響いていた。
■テネブレ > そして、叩いた場所が丁度スイッチにでもなっていたのか、かちん、と何かの音がした。
―――ゴゴゴゴゴ、と荘厳な音を立てて壁が開き、道が現れる。
ぱぁっと真っ黒円らなおめめを輝かせ、中に入ると其処には果たして。
何故か分娩台にも似た椅子が設置されていた。
それ以上進むべき道は存在せず、しかして壁には文字が刻まれている。
”選ばれし者よ、この椅子に座り、耐えてみせよ”
偉そうな文字であるが、非常に胡散臭い。
床には明らかに何かが飛び出しますよと言わんばかりの仕掛けも見えている。
この精霊としてはわくわくが止まらない。
しかしこの身ではこの場所から先に進むことは叶わないのも同時に知れた。
元より、単独で進もうとは考えてはいなかったが。
誰か来て―、誰か来てー!
そんな訳で。
声なんだか、思念なんだか。
無人の遺跡とその周囲へと、導くような、或いは助けを求める様な声が木霊するのだった。