2017/07/07 のログ
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 以前、誰かに言われたような言葉が、記憶から蘇る。
調子に乗って、無理はするな、と。
誰に言われたか、いつ言われたのか、その辺りはおぼろげだ。
もうもうと煙の立ち、ところどころの壁に割れたような跡を残す、遺跡にある一室で少女は天井を眺めていた。
別に、この状況は自分が作り上げた訳ではない。
煙が晴れれば見えるだろう、側に転がった冒険者の一人が引き起こしたものだ。
もしもの時の最終手段だったのだろう、前に使わなかったのは、何か条件が足りなかったのか。
再び追い詰めた冒険者が取った行動は、自爆だった。
「こんなもの、勇気であるものか…愚行…でしか、ないじゃろうに…」
気が付いた時には、遅かった。
尻尾で身を守る事も出来ず、その自爆の直撃を受けている。
が、それでも致命傷となってないのは、無駄に頑丈な我が身のなせる業か…それとも、何らかの要因で威力が落ちていたか。
やれやれ、と肩を竦め、煙が晴れるのを待つ。
■タマモ > ずきりとする痛み、それが後頭部に走る。
手でそこに触れてみれば、ぬるりとした感触。
確かめてみれば、手は赤く染まっていた。
そういえば、あの衝撃で壁に一度吹き飛ばされたか…その時に負ったのだろう。
よく見れば、体のところどころに血が滲んでいる。
まぁ、動けるだけでも十分なのかもしれない。
「ふむ…こうして、血の赤を見ると、まだ近いと認識が出来る…
………?…何に、近いんじゃろうか…?」
ぽつりと、自然と零れる呟きだが、その自分の言葉に疑問を投げ掛ける。
もちろん、その答えが返ってくる訳はないのだが。
致命傷ではない、ならば、放っておけばその内に治るだろう。
そうして、少しの時間が経てば、煙は消えていき…床に倒れた一人の冒険者が見えるようになる。
確認をするまでもない、すでに事切れているのは分かっていた。
■タマモ > まぁ、もしこの冒険者が一人でなく、仲間を連れていたのならば、また結果は違ったのだろう。
とはいえ、一人であったからこそ、自分をこんな状態に至らしめたのだろうが。
なかなかに、難しいものである。
「さて、戻って休むとしよう。さすがに…追加はないじゃろう?」
別に、まだ動けるのだから、誰が居ようと問題はない。
尻尾で払える程度の連中しか、今はまだ寄越されていない。
もし、それ以上の相手が着ていたりしたら、正直言って少々危なかった。
はふん、と溜息をつけば、ふらふらと歩き、その場を後にする。
何事も無いのであれば、後は体を休めれるような場所へと移動するだけだ。
ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。