2017/03/05 のログ
ご案内:「無名遺跡」にシンシアさんが現れました。
シンシア > 森の奥深くに見つけた廃墟、そこを歩いてると苔と朽ちた入口を見つけたから
…なにも考えることもなく、ふらりと足をむける

なにかを探しながら、なにかがわからないけど
地下へと下る石の階段、左手にカンテラを右手には、長め木の枝を
見つめる先は明かりの届く足元
天井はそんなに高くもない、剣を振り回せるだけの広さもないから…何も出てこないのを願うばかり

石壁に囲まれてるから空気も冷たいし、自分の足音さえも反響して聞こえる

ご案内:「無名遺跡」にソル・グラディウスさんが現れました。
ソル・グラディウス > 森の奥深くにある廃墟に足を踏み入れて数十分。
中にあるほんの僅かな小物と宝石類を袋に詰めて、出口へと向かう。
暗黒が支配する地下でもランタンなどの灯りは付けず、自らの視覚のみを頼りに歩く。

「……」

ふと、耳を澄ますと足音が聞こえた。
反響した足音に此方の足を止めると背中にある剣の柄に手を伸ばす。
ここに来た野盗か盗賊か…それともモンスターか。
何はともあれ、鉢合わせて戦闘になるならば先制を取れるようにと、剣を抜く。

シンシア > カンテラはブリキの軽い金属音、軽い靴音
音を消すようなつもりで歩いてもいない、視線は時々あげるけど
ほどんと足元に落とされたまま…
片手に握る木の枝を揺らしながら歩く
…この地下への石階段はどのくらい降りるのだろう
どこに続くのだろう、なにがあるのかもわからない

文献から、酒場の噂から
手当たり次第、見つけた先に何も装備もなくても確かめに入る
1つ1つの噂を潰すように

散歩の延長のように考え事をしてるようで、周囲への気を張るようなこともなく
先に誰がいるのかも気づかないまま…階段を降りては通路を進んでいく

ソル・グラディウス > 「…?」

ブリキの軽い金属音と靴音。
階段からその音源が降りて来るや否や
見覚えのあるその背格好や雰囲気に眉間に皺を寄せる。

「おい…お前、シンシアか?」

暗闇の中からそう声を掛ける。
彼女の方へ真っすぐと歩いていき、前方からぬっと体格の良い黒いコートの男が出現する。
それは彼女が兄として敬愛している人物であり、彼女の事を妹のように愛でている人物であった。

シンシア > 「…ん?…ぁ……」

ぼーっと、ただ歩いていただけ、それが魔物や野盗でもなくて知り合いが出てくるとは思ってもいなく
思わず、小さく声が漏れたけど

「ソル…何してるの?こんなとこで」

明かりも物音もしなかったし声をかけられるまで気配にさえ気づかなかったほど
顔をあげて明かりを持ち上げれば、その姿を確認できて

ソル・グラディウス > 「…ちょっと、依頼でな。
 それより、『何してるの』なんてこっちの台詞だ」

彼女のぼーっとしているような顔と小さな声を聞きながらも問いに答える。
眉間に皺を寄せて、少し険しい顔をしながら彼女の言葉を返す。

「お前こそ何してんだよ。
 依頼か、それとも探し物か?」

抜いていた剣を背中の鞘に戻してそう問う。
彼女の事だからまた他人の役に立ちたくてここに来たのだろうと
大体の予想を立てながら、腕を組んで彼女を見据える。

「…何はともあれ、そんな気の抜けた姿勢じゃ足元掬われるぞ」

説教じみた言葉を紡ぎ、彼女を見下げる。

シンシア > 「ぁぁ…私は…うん、探しもの?かな」

視線を外し、彼と目を合わせることはしないで
カンテラを下ろし

「アテがないから1つ1つ自分の目で確かめて、潰していってるとこ」

噂話に混じる本物を探すのは簡単でもなく
限りなくゼロに近い、わずかな可能性だけを頼りに動いてるだけ
確信めいた情報でもない不確かなものを

ソル・グラディウス > 「…そうかい」

彼女が視線を逸らせば、無理して視線を合わせようとか
逸らした理由などは問わずに短くそう呟く。
持っていた麻袋を地面に降ろし、中身を確認しながら口を開く。

「で、その探し物ってのは何だ?」

この遺跡の中は探し尽くした。
故に彼女の探しているものがあるかもしれないと
袋の中を漁りながら問いかける。

シンシア > 「神剣トリシューラの手がかり、噂とか神話とかたくさんあるんだけど」

20年の年月をかけても見つからない魔剣
なにか遺跡の中にも仕掛けや、朽ちて崩れて塞がれた場所などないか
1度目で気づかなくても2度目に気づくこともあるかもしれない

ここは初めての場所だけど
地下へと続く長い階段、途中に仕掛け扉とかの可能性もある
考古学者でもないから、そのような知識は浅く

「なかなかね、人づての噂は、途中で話もかわっちゃうし」

ソル・グラディウス > 「トリシュー…?」

彼女の言葉を聞き、頭をかく。
神剣。つまりは剣を探しているのだろうか。
袋の中にそんなものは見当たらないし、遺跡の中にも無かった。

「悪いが、そんなもんは見なかったな。
 …まーだ魔剣探してんのかよお前らは」

袋を担げば、呆れた様子でそう告げる。
彼の指示か、それとも彼女の独断かは知らないが
少なくともソルにとっては取るに足らない探し物であった。

シンシア > 「うん、まあ簡単に見つかるとは思ってないんだけどね
 この街には魔法がかけられたものでも『魔剣』と思い込んでる情報も多いから」

偽物情報ならたくさん量産されるように聞こえてくる
その中に本物があるかどうかも、わからないけど
自分にできることをしてるしかなくて


袋を担ぎなおす様子に顔をあげて

「実物があるとは考えてないんだけど、形跡とか…破片とか台座とか
 跡を探してる感じかなあ」

彼の言葉に小さく作り笑いをして返してみる
全くの他人とココで出会うよりも安心はできるものだったから

「ソルはもうここ出るの?」

ソル・グラディウス > 「この前みたいに紙切れをかき集めて虱潰しに探し回るのか?
 効率が悪いな…見つける前に寿命が来そうだな」

この前の酒場での出来事を思い出す。
紙切れを片手に目を凝らしている彼女。
あの無数の情報からお目当ての神剣を探し出すのには時間が掛かり過ぎる。
何より効率が悪い。

「…まぁ、俺の関与することじゃねぇか。
 俺はここには用済みだからな。後は勝手に色々探しな」

彼女を横目に見れば、前を通り過ぎて歩いていく。
出口へと向かい、ペースを下げることなく進んでいく。

シンシア > 「……わかってる、そんなことくらい」

奥歯を噛み締めながら、目元にじわっと溢れてくるものを耐える
効率だろうが誰かの手を借りるより自分の目で確かめるしかない
冷たく嫌味のように聞こえてしまうのは
今のメンタルのせいだろうか…
隣を通り過ぎる相手と同時に再び足を前へと進ませはじめて

「…このくらいしか、私にできることなんてないんだもの」

小さく悔しげに独り言のように呟く
魔力を感知する能力でもあれば、しぼり込めるのかもしれない
そんな力などないのだから…

人からみたら自分のしてることは無駄なのだろう
追い打ちをかけるような、気持ちを落とさせる言葉を受けても
真っ暗な通路を進んでいく

ご案内:「無名遺跡」からシンシアさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からソル・グラディウスさんが去りました。