2017/01/11 のログ
リコシェ > 遺跡の一室ぼんやりとした明かりの元屈み込んでいた影がゆっくりと身を起こした。
その姿はローブに包まれ、顔には白い仮面。
その仮面には返り血が幾つか付き、
その手には大きめの肉塊……核と呼ばれる部分を掴んでいた。
目前に倒れる獣の死体から切り取ったそれを持っていた袋に詰め、
影は小さく首を鳴らすと何事もなかったかのように歩き出す。
道中で時折モンスターに出会うも、血の匂いを漂わせているにもかかわらず
まるでその姿を恐れるかのように避けていった。
白昼の野を歩むがごとく歩を進める影はそれを気にかけることなくのんびりと足を進めていく。

「……あや?」

ふと気配を感じそちらに顔を向ける。
返り血の張り付いた仮面は前髪に半分隠れ、
右目にあたる部分が煌々と赤く輝いていた。
それを目にした者がもしその輝きを直視したなら
まるで強大な怪物に睨まれたような恐怖感を覚えるかもしれない。

ティネ > 濃い血の臭いとともに何かが近づいてくる。
けが人だろうか? モンスターだろうか?

「ひゅえっ」

そう肝が座っているわけでもないティネは
返り血に仮面といった恐ろしげな風貌と威圧感のある輝きに
怯えて息をつまらせ、高度を落としてしまう。
淡く光る燐粉を散らしながら、手の届くほど近くまでふわふわと落ちてくるだろう。

リコシェ > 「あー……ああ。
 ごめんねー?ちょっとモンスター除けの仮面つけっぱなしだったの
 それはもう綺麗さっぱり忘れてたー」

それはいかにも怪物ちっくな見た目に反して軽いノリの声を上げると
ケラケラと笑いながら手を差し出し落ちてくる小さな人影をキャッチ。
ゆっくりと地面におろし後ろを向く。
ローブを跳ね上げ、仮面と手袋を外し振り向けば
そこに赤い光も何もなく少々軽い印象を受ける人懐こそうな隻眼の少女の顔。

「ぷはぁ。いやぁ……獣くさいぜぇ
 帰ったらこれ絶対シャワー浴びるそうしよう」
 
軽口を叩きながらしゃがみ込む。
その表情は面白いものを見つけたといわんばかりで
それはもう興味津々といった様子だった。

「で、君はなーんだ。妖精さんかな?
 悪い子さんかな?モンスターかな?」

真面目にそう思っていたら仮面を外したりはしないだろうけど。
そういえば王都でなんか見たことがあるようなないような……
どっちにしろ危害はないでしょうたぶん。
というすっごい適当な判断でおなかをうりうりしながら訪ねてみたり。

ティネ > 仮面を外した彼女には先程までの恐ろしい印象は露ほどもなくて、ほっと胸をなでおろす。

「ボクはティネ、多分妖精ってやつだよー。悪い子でもモンスターでもないよー。
 うにゃ、くすぐったい」

初対面の女の子に子ネズミみたいに好き勝手指でいじくられるのは
慣れてるし嫌というわけでもないけど、恥ずかしいは恥ずかしいし、
服がめくれて見られてはいけないところまで見えてしまいそうだ。

「それ、全部返り血なの? 強いんだねぇ……」

モンスターではなかったが、どうもけが人でもなさそうだ。
小さなまなこが感心した様子で相手を見上げる。

リコシェ > 「うりうり、うりうり
 ひゃーこれわ触り心地がよかですにゃぁ
 にくいねーこのー」

全力で適当な生き物だった。相手もこの娘も。

「なるほどー?よろしくさんかなぁ?
 もしかして王都であったことある?どこかのお店とかで」

おなかをくすぐりながらも興味のままに問いを重ねて。
そうして続く称賛に目を細める。

「んやー、リコシェさんつっよいんですよぉ
 怖いわー。私の強さが怖いわー」

実は催眠状態だったからほぼ無抵抗だったとか
戦闘してねぇ!とか露とも出さずに嘯くあたり結構ダメな人。
反省はしないけど。

ティネ > 「きゃーおやめくださいー代官様ー」

ティネと名乗る妖精の身体は温かくて持ち心地がいい。
触れば小さくも柔らかい少女の身体の感触が返ってくる。

「なにそれ、ボクナンパされてる?
 王都のおもちゃ屋さんとかで遊んだり
 バフートの見世物小屋とかに入れられてたことはあったかもだけど、
 きみとは多分初対面だよー。たぶん!」

とは言ってもティネの脳は小さいので、遭ったけど忘れてしまっただけかもしれない。
わーすごいなー憧れちゃうなーなどとこっちも適当に相槌を打つが、
喋りながら続けられるくすぐりにだんだん息が上がってくる。

「あっ、うひぃっ、もう、いつまでくすぐってるのさっ……
 へんな気分になっちゃうじゃん……」

ひぃひぃと息を荒げ、服がずれて肩口が露出する。上気した肌。
見上げる瞳は少し潤んでいる。

リコシェ > 「よいではないかーよいではないかー」

ノリノリで返しつつ触れる感触を楽しむ。
何だかんだで柔らかいものや触り心地のいいものは好き。
相手も楽しんでるみたいだしと実に都合よく納得しつつ
くすぐるのをやめないあたりかなり確信犯。

「ナンパかぁ……ならもっとこう面白いセリフがいいよねぇ?
 今まで僕に瞬間記憶能力があるとは思いもしなかったーみたいな?
 忘れられないんだ!キャ!みたいな!」

ノリのいい生き物がそろうとエンドレスボケになる良い例だった。
息が上がる様子に面白げな笑い声を響かせると小さくささやく。

「んー……そだねぇ
 いつまで続けてほしい?」

あっさりとそんな言葉を口にする。
遺跡の中だというのにまるで部屋の中のようなくつろぎようで
瞳の奥にいたずらな笑みを宿らせながら。

ティネ > 「てきとー言ってるなー。
 ボクみたいに小さな女の子じゃなくて、もっとちゃんとしたの口説きなよぉ」

けらけらと笑う。
お互いに話したことはなくても、どこかですれ違ったことぐらいはあったかもしれない。
悪戯っぽいささやき声に、どきりと胸を跳ねさせる。

「なにそれ、なんでこっちに訊くの。
 ……そっちの気が済むまで続ければいいじゃない」

生意気そうに唇を尖らせてそう返事をする。
触れる指を通して豆粒のような心臓の高鳴りが伝わるかもしれない。
もぞもぞと太ももが擦り合わされる。

リコシェ > 「えーほら、場所も場所だし
 口説くならもっとちゃんとした場所とか雰囲気だよねぇ
 そういうのってやっぱり女の子としては気にしたりされたりしてほしいでしょ?
 ここじゃぁちょっとねぇ……それにちょっと獣臭いし私今ー」

細かいことは特に気にしないのがこの娘の性分。
少なくとも表面上は。
ケラケラと笑い文字通り気ままな風のように。

「なんといいますか?一応希望は聞いておかないとかなーって。
 まぁ答えたところで要望に応えるかは分かんないけどねぇ。
 ほら、巷では好きな子には意地悪しちゃうー的な事いうじゃない
 まぁならやめちゃおっかなぁ」

にっこりと笑みを浮かべあっさりと手を引く。
指先に伝わる鼓動に気が付いていても面白そうにただ観察している。
もちろん観察しているからこそその動きもしっかり気が付いているわけで……。

ティネ > 「ふーん? それはまあそうだね。
 それ、ちゃんとした場所だったらボクのこと口説いてもいいってこと?」

なんて軽い調子の子なんだと、自分のことを棚に上げてティネは思った。
こうやって出会った相手には誰これ構わず適当なことを吹き込んでいたに違いない。
憮然とした様子で耳を傾けていたが、やめちゃおうか、という言葉にえ、と小さく声を漏らす。
なんだか心細そうな表情で、引かれた手の指先を見つめる……。

「べ、別にイヤじゃないし。
 というか……その、
 もっと……さわってほしい、です」

出会ったばかりの相手に、そんな、けれど。
小さな自分をその指で触れて、その目で見てくれるならどうしてくれてもいい。
苺のように顔を真っ赤にして、かすかな声で控えめに言う。

リコシェ > 「可愛い子を口説くのは人類の義務ですよぅ?
 触り心地が良ければなおよしだよねぇ」

別名節操なしともいう。
いや、ちょっと世間様とズレてるだけで
ちゃんと境界線はありますよぅ?と脳内で誰かに言い訳しつつ
控えめに吐き出された言葉に悪戯な笑みを浮かべる。

「どーしよっかなぁ?
 意地悪しちゃおっかなぁ。どんな意地悪がいいかなぁ
 いろいろ思いついちゃうんだよねぇ」

そういいながらゆっくりとおなかを人差し指で撫で上げて
けれどぎりぎりのところで止めてまた別の場所に浮気するようにすいっと肌を撫でて。

「そういう気質なのかなぁ?
 それともいじめられっ子気質なのかなぁ?
 ねぇ、どっちだとおもぅ?」

焦らす様に踊る指先はまるで彼女の心情を映すかのように気まぐれに
けれど決して望む以上にたどりつかない場所で切り返していく。
そんな指先とは裏腹に実にのんびりと問いを投げかけてみる。

「くすぐられるの好きなんだねぇ
 そのうち笑いで大変なことになっちゃうかもしれないけど」

わざとかはたまた本気か
ずれたような答えを返しつつ小さな体をもてあそんでいく。

ティネ > 「見境なぁい……可愛い子、って言ってくれるのはうれしいけど。
 可愛ければモンスターでも口説く?」

さすがに呆れた様子。
悪戯な指の動きに、いつのまにか笑い声を上げることはやめて、
静かな遺跡に微かな喘ぎを響かせる。

「はう、ふぅ……っ。いじわる、ってなぁに……?」

おずおずと問う声は怯えるというよりは、興味津々と言った様子。
妖しい手つきは決定的な触れ方をせず、ティネの欲求を募らせるばかり。
相手の手の中で、発情の度合いを示すように体熱が上がっていく。

「しらないよぉっ。
 もう、こんな弱いやつをいじめないでぇ……っ」

まだ素直にはなりきれない涙目の言葉。
弄ぶ少女とは逆に、徐々に余裕を失っていく妖精。
服が緩み、何も着けていない小枝のような両脚が地に打ち上げられた魚のように躍る。
しまいには、相手の手指に自分から身体をでたらめに擦りつけて、快感を得ようとし始めた。

リコシェ > 「どっちかっていうと口説かれるほうが好みだけどねぇ
 リコシェさん引く手数多だからぁ
 でもほら、センスは人それぞれだし」

可愛い"子"が生き物に限らないところがある意味稼業を裏付けているかもしれない。
どこまでも気まぐれに指を遊ばせながら、しっかりと焦らす事も忘れない。素直に成れない子への彼女流のイジワル。

「ふふ、ほしがりさんだねぇ
 それにいじめられっ子気質だ」

踊る四肢と反比例するように余裕を失っていくさまを眺め
どこまでもどこか他人事のような様子で口にする娘。
どこか奥底にとても冷たい冷静さを宿すようなそんな笑みを浮かべたまま体温が上がっていく妖精を転がすように撫でていく。

「そだねぇ。リコシェさんは親切だからぁ
 虐めないでーじゃなくてちゃぁんと言えたら」

ちゃぁんと気持ちよくしてあげる。
そう囁くと呼吸を荒げ、かくかくと揺れる妖精の瞳をじっとのぞき込む。
同時にその瞳の奥に一瞬ドロリとした何かを感じるかもしれない。

ティネ > 「はうぅ、ちが、ちがうもん……そんなはしたなくないもん……」

さっき会ったばかりの相手に、本質を言い当てられていやいやと首を振る。
しかし、人が良いだけではない冷酷さを秘めた鳶色の瞳に射られると、
魅入られたように見つめ返す。
弄る指に身体を押し付け、はぁ、はぁと息をつく。

「い、いじめ、いじめてください……。
 好き勝手おもちゃにして、きもちよく、してくださいっ……」

少しの間のあと、辛抱できず、そう口にする。
つう、と太ももを一筋の蜜が伝う。
恭順の意を示すように、リコシェの人差し指の爪に口づけをした。

リコシェ > 「別に悪いことじゃないよぉ?はしたなくっても。
 気持ちイイ事が好き、それだけでしょ。
 だからそんなに気にしなくていいんだよぉ?」

さながら刹那主義者のような台詞。
許すような響きを含ませながら甘い甘い許容を与えていく。
言い訳さえあればどうとでも転がっていけるように。

「はぃ、よくできましたぁ」

その瞳が笑みの形にすうっと形を変える。
同時に体を持ち上げると今まで触れられなかった場所へと指が滑り込んでいく。
その指先は繊細な仕事をすることにとても慣れていて……
小首を傾げながら反応を伺い、少しでも強い反応があればそれをなぞるかのように
快感を与えるタッチに瞬く間に適応していって。
其の最中そっと片手で相手の瞳を覆う。

「ほらしゅーちゅー
 余計な事、気を取られたらもったいないよぉ?」

そう言って笑いながら視界を奪いいやおうなしに
体の内外をはい回る感覚を意識させていく。

ティネ > 「そぅ……かなぁ」

ぼんやりとした眼差しで、甘やかすような言葉を受け入れる。
軽く体重を感じさせない身体は、たやすく持ち上がり。
緩くなった服に、リコシェの指は簡単に侵入を果たす。

「ふぁ、ぁっ、ゆび、きもちいっ」

手指で顔を覆われれば、簡単に何も見えなくなってしまい。
感覚を支配され、すべてを相手の意のままにされる被虐的な恍惚を覚えるとともに、触覚も鋭敏になり。
太ももや尻、脇の下、胸――どこを触られても、身体をのけぞらせて大仰とも見える反応を見せる。

「あっ、リコシェっ、リコシェッ……ボクッ、ボクぅ……」

相手の手に自らこすりつける動きはますます激しくなって、ほとんど自慰に近い。
開いた口からの涎と、脚の間から滴る秘蜜が相手の指の上に落ちて、汚した。

リコシェ > 「そだよぉ?しかも今は他に誰もいないしねぇ
 秘密って面白いよねぇ。あるだけでずっと気持ちよくなれちゃう」

口調とは裏腹に冷静に様子を眺め、
小さく震え、蠢く指先が際限なく快感に追い込んでいく。
震える様を面白げに眺め、さながら人形遊びを楽しむ子供のよう。

「いいよぉ。好きにイって。
 思うようにキモチヨくなればいいよぉ」

空腰を繰り返す体に、体液を刷り込むかのように丁寧に触れていく。
そうしてクスリとほほ笑むと一瞬ひときわ強くその指を動かし強い刺激を与えていく。

「ほら、がぁんばれっ」

そんな無邪気な口調で声援を送りながら。

ティネ > 「あっ、う、うんっ。
 ゆび、きもちいっ、きもちいいよぉっ」

涼しい顔の相手とは反対に、弄ばれる妖精の声は切羽詰まっている。
ティネにとっては大きな指が、そのスケール差に反して繊細に動き官能をもたらし、理性を融かす。
身体を開いて、より触りやすくなるように動く。
ただ気持ちよいだけでなくて、相手の存在を押し付けられているような悦びを、小さすぎる身体は覚えていた。
ほんの指先だけの動きに、ティネは屈服させられてしまっていた。

「はぁっ、ぼくっ、リコシェにはずかしいところ、みられてるっ、
 うれしいっ、もっとみてぇ……」

いつのまにか服はほとんど裸と言っていいほどに脱げていた。
汗の匂いに混じって、甘酸っぱい淫臭が立ちのぼる。
人間の女と同じ作りの秘所が、息継ぎをするようにひくつく。

「いっちゃうっ、リコシェのゆびでっ、ボク、いっちゃうぅぅっ」

叫びとともにリコシェの手の中で小さくわなないて、絶頂へと至り、
くたりと脱力してしまう。

リコシェ > 「見境ないっていうけどぉ……ティネもこういうの好きでしょぉ?
 私知ってるよぉ?こういうこと初めてじゃないって。
 だって体が覚えてるもんねぇ。
 もっと、もっとイジメテってそういってるよぉ?こことか、こことか」

慈愛に満ちた声で体を裏返し、なですさり、解しながら
どこか遠く、見つめるその奥、そして先を見つめるような瞳で
手中の玩具を弄びながらその口元は半月を描く。

「あは、おもしろぃねぇ
 やっぱり人の体そのものだねぇ。それもそっかぁ」

どこか怪しさを漂わせた口調で嬲るようにその様を自覚させていく。
小さな体を目いっぱい全身で感じられるように。
そうして痙攣した様子を見ると少しだけ手を止め、
悪戯な光を宿しながら非難するようにそっと呟く。

「くふ、初対面の相手に遊ばれてイっちゃった
 虐められずきの妖精さんだねぇ」

くすくすと笑みをこぼしながら
再び絶頂の余韻をくすぐるかのように小さく指を動かし始める。

「まぁだ気持ちよくなりたい?」

口では尋ねる形をとりつつもすでにその指はそうなる様に蠢いていて……。

ティネ > 「あっ、うっ、……」

快楽の余韻さめあらぬ肉体に、リコシェのなじる声が染み渡っていく。
ちょっと触られただけで気持ちよくなって、
よく知らない相手の手の上でモノみたいにいじくり回されてしまう。
指摘の通り、誰に対してもそういう妖精だった。

「もっと、いじめて、もっとひどいことしてぇ……おもちゃにしてぇ……」

問いかけの形をした言葉に、たまらず懇願して、
はしたなく股を開き、相手に差し出すように尻や胸を動かす。
きめ細やかな肌、人の指よりも細い四肢。
人間をそのままの作りで手のひらサイズに縮めた肉体は精緻な芸術品ともいえたが、
その身体の持ち主は、もっと弄ばれて、可愛がられたいという劣情しかなかった。

リコシェ > 人形遊びは昔から好きだった。
服を作るのも、空想するのも、それを使ってだれかで遊ぶことも。
その頃のことを思い出しながら手中で震える芸術品を眺める。
決めた。これは持って帰ろう。なかなか面白そうだし。

「ふふ、そうしてあげたいんだけどねぇ?
 今はー、お預けぇ。
 ロケーションもあんまりよくないしぃ
 それに……」

ふと視線を上げると嬌声と臭気に誘われたのだろうか。
こちらを値踏みするようにいくつかの影が此方をねめつけながら
ゆっくりと近づいてきていた。
それはまさに獲物を選定する眼差しで……それはどちらも例外ではなくて。

「あんまりやりたくないんだけどなぁ……」

その様子にもかかわらず実に軽い調子でつぶやくと片手でティネの顔を覆う。
何も見えないように、何も聞こえないように。
そのままもう片方の手を自身の右目へと手を伸ばす。
僅かに眼帯をずらすとそこから血のような輝きが漏れ出し始め

『お座り』

その目に睥睨され告げられた声に周囲の魔物たちが一様に凍り付いたようにその動きを止める。
そのまま仮面へと手を伸ばし下を向くと仮面を身につける。
再び上げられた顔の仮面の右目は最初会った時のように禍々しい光を放っていて……

「続きはもう少し落ち着けるところで……ね」

荷物を持ち上げ、仮面の下の眼帯を戻すとその横を悠然と通り抜けていく。
そうして何事もなかったかのように帰路に就くだろう。

ティネ > 「おあ、ずけぇ……?」

そんなぁ、と残念さの滲む顔。
とはいえ、文句を言う立場にはないことはわかっているのか、
情欲を持て余す自分の体を抱きしめる以上のことはしない。

ものごとを考える力がずいぶんと鈍っていたティネは、
近寄ってくる何かにも、リコシェが何をしたのかもよくわかっていなかった。

抗うすべも意思も持たないティネは、
彼女の言う“落ち着けるところ”へと持ち帰られてしまうだろう。

リコシェ > 結局小さな少女は王都に帰還後散々遊ばれることになる。
帰る間中質問攻めで、王都に帰り着けば
何が食べられるかひたすら並べられたり
着せ替え人形のように色々な服を着せ替えられたり、
お望み通り、ひたすら気持ちヨクされたり。

「あははー、楽しいねぇ」

その姿はある意味とても無邪気で、
特に従属や拘束を求めたりもせず気が済んでしまえばまた遊ぼうねーと実に軽い調子で野に放つ辺り
完全に野鳥のような扱いで、望むような場所に帰っていけるだろう。
本当に軽く友達と遊んだ……そんな雰囲気さえあって。

ご案内:「無名遺跡」からティネさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からリコシェさんが去りました。