2016/12/04 のログ
ご案内:「無名遺跡」にサクヤさんが現れました。
サクヤ > 小さな影が、薄暗い遺跡の廊下を進んでゆく。
その足取りは軽く、罠等はすんなりと見切りながらの進行だ。
今日の目的はこの奥に眠っていると言われている魔法具の捜索と調査。
在り処を突き止め、可能であれば回収をしてくること――それが、冒険者ギルドからの依頼だった。

「っと、このくらいの罠なら、ボクの敵じゃないってね!」

かちり、とまた一つ、毒針の罠を解除しながらひとりごちる。
やがて、長い廊下の先に、大きな石の扉が見えてくる。
その前に差し掛かると、まずは扉の様子を確認する。
鍵穴はなし。大きさ的に押したり引いたりして開ける類ではない仕掛け扉だろうか。
開ける仕掛けはないかしら、と周囲を見回しながら、少女は若干広いスペースを探り回る。

サクヤ > 結構な時間をかけて、少女はようやく小さなスイッチを発見した。
壁の模様に紛れて一か所だけ、わずかに飛び出ている部分を押し込んでいく。
同時、何やら重い物の動く音がして、ゆっくりと扉が左右に開き始める。
土埃が立つ中、その向こうには長年閉め切られていたであろう部屋が見える。
魔術師の工房か、それとも魔族の住処か。
どちらとも言えぬその中に、扉の音止まぬ間に入り込んだ。
足音を消し、気配を殺し、部屋の中を滑るように進む。

「……ん、これで見つかればいいんだけど」

暗がりで部屋の様子はまだよく分からないが、様々な器具が置いてあることだけは理解できた。

サクヤ > 少し経てば、目も闇に慣れてくる頃合い。
見える先に何やら机のようなものを見つけると、そっと近寄り引き出しを探る。
少し経てば、かちり、という音とともに隠し引き出しが開いて、中から一つの宝石が出てくる。
それこそが探していた代物で、それをそっと懐にしまうと、少女は部屋を後にする。
その後、報酬でおいしいものを食べたのだとか――。

ご案内:「無名遺跡」からサクヤさんが去りました。