2016/05/29 のログ
ご案内:「無名遺跡」にリーゼロッテさんが現れました。
リーゼロッテ > 集落の近隣に見つかった遺跡の情報が入り、偵察班を向かわせたものの、帰りが遅く深夜を前にしても戻ってくる様子がない。
自分が様子を見に行くと名乗りを上げ、こうして一人で静かな遺跡の中を歩いていた。
誰か一緒に行かせようかと提案されたものの、逸れたり、不慣れな子を連れて行けば余計悪い状態に陥るからと、敢えて一人を選んだのも、王都に来て何度も足を踏み込んだ結果…かも知れない。

「何処行っちゃったのかな…」

足跡を辿りつつ、時折見つかる痕跡から進路を確かめつつコツコツと奥へと進む。
手にはいつものライフルを既に構えた状態で握っており、銃口には青白い魔法陣が広がっている。
いつでも攻撃を仕掛けられるようにと身構え、慎重に辺りを見渡しながら進んでいた。

リーゼロッテ > 進むほどに奥には分かれ道があり、進む前にはしっかりとチョークで印をつけて帰路を確保しながら進む。
行き止まりへとたどり着けばまた戻り、残っている印から次に進む方向を確かめ、脳内で地図を描きながら迷わぬ様にと気を払う。
ミイラ取りがミイラになったら、目も当てられない。
そのことは口酸っぱく参謀に言われ続けてきたのもあってか、確実に遺跡内を解き明かしていく。

「魔導機器が凄いので動けなくなっちゃったとか…ないよね」

遺跡が見つかるとすぐに偵察班を送り込むのも、狙いは魔導機器にあるからだ。
希少価値のあるだけでなく、こちらが持っていない技術をそこから見出だせることもあって、力を固めたい組合からすればとても入用なのだとか。
道中、時折怪しい壁を見つけるとノックして隠し扉がないかと探りを入れながら進むも、それらしいものはない。
歩き続けてだいぶ時間が経過したところで、小さく溜息をこぼしながら、ふらふらと壁に寄って腰を下ろした。

「ちょっと休憩…」

ぐたーっと両足を投げ出すように伸ばすと、ぐっと背伸びをする。
それから傍らにライフルを置いて腰のポーチから乾燥した果物の包みを取り出す。
一緒に水筒も取り出し、ちょっとした栄養補給をしつつ足の痛みを抜いていく。

リーゼロッテ > 遺跡に入って数時間、奥へ進めどここにいたという痕跡こそ見当たるものの姿は見つからない。
魔物や魔族が潜んでいると言われているのもあり、酷い目に合っていないだろうかと心配になる。
探ること逃げることには秀でていた班のメンバーというのもあって、最悪の事態は起こっていないと思いたいけれど、嫌な思いが胸の中でぐるぐるしていく。
すこしばかり沈んだ表情で水筒の水で口の中を濡らすと、乾燥させた果物を齧った。
圧縮された甘みが広がり、心地良い香りが少しだけ気を紛らわせる。

「……?」

ふと、何処からか何かの這いずる様な物音が聞こえた。
魔物だろうかと思うと、水筒の蓋を閉じて、ライフルを握る。
すぐに浮かび上がる青白い魔法陣は、魔力の弾丸を吐き出すもの。
高い殺傷力はないが、動きを怯ませ、止めるぐらいの破壊力は十分にある。

(「…ちょっとしか聞こえなかったけど、どこだろ…」)

カンテラの明かりだけが唯一の光源、それを右に左にと照らしつけながら、物音の正体を探しまわる。

リーゼロッテ > 音の主は見つかったのどうか、まだ探索は終わりそうにない…。
ご案内:「無名遺跡」からリーゼロッテさんが去りました。