2016/04/13 のログ
ご案内:「無名遺跡」にグリモワールさんが現れました。
グリモワール > とある無名遺跡、その深く、更に深くと誰も足を踏み入れていない部屋があった。
グラリと空間が歪み、そこに現れたのは一冊の分厚い書物。
共に現れた台座に置かれれば、歪んだ空間が戻り、何事も無かったかのような静けさを取り戻した。

「あはっ♪今度はどんな世界なのかな?」

静かな空間を裂いたのは、少女の声。
ポンッとコミカルな音を立て、書物の上に白い少女が現れる。
音も無く、ゆっくりと地面に降り立てば、此処は何処だろう?と部屋を見渡した。

グリモワール > 汚い、暗い、つまらなさそう…いつも通りに誰も居ない。
自分の存在を考えるなら、大衆のど真ん中に現れるなんて事になったら如何なものか。
仕方ないよね?と、ポリポリと頭を掻いた。
湿気や熱気の篭った場所に出されたなかっただけ、良いと思うべきかもしれない。

クルッと回れば、柔らかなドレスが舞う。
台座の空いたスペースに腰を下ろし、離れた所に見えるたった一つの入り口をじっと見詰める。

「お宝を求めた冒険者様ご一行とか、来ちゃってくれると面白いんだけどな…♪
うふふっ、考えただけでもワクワクしてきちゃう♪」

求めるならば、与えるのは試練。という名の悪戯だ。
たっぷりと相手に力を出させ、圧倒的な魔力で叩き潰す。
勿論殺しはしない、力の差を見せ付け、落ち込んで去っていく姿を見るのが楽しみなのだ。

試練に打ち勝ったならどうなるのか?
それだけで付いて来るなんて勘違いをされても困ってしまう。
簡単に私を手に入れようなんて、思わせない。

グリモワール > 兎にも角にも、先ずは誰かが来てくれないと困る。
制約により、転送先の最初の部屋からは自力で出る事が出来ないからだ。
そう、あの目の前に立ち塞がる入り口を誰かが開く事。
自分が自由になる為には、それが達成されなければならない。

「待つのは慣れてるし、誰かが来る迄は寝てよっか?」

台座の上に置かれる書物へと語り掛け、パタリと寝転がって。
その目を閉じれば、寝息は直ぐに立てられる。
スヤスヤと眠る少女の姿は、うっすらと薄らいでいった。

ご案内:「無名遺跡」からグリモワールさんが去りました。