2016/03/16 のログ
ご案内:「無名遺跡」にエレミヤさんが現れました。
エレミヤ > 今日も今日とてパーティーを組んで依頼を受けてそれをこなしていた。
それもほんの数時間前。
少女は持ち前の鈍臭さを発揮して遺跡に仕掛けられたトラップを発動させ、現在は自分の居場所もよく分からない場所へと移されていた。

「………また…またなの…。」

幸か不幸か、即座に命にかかわるようなトラップではなく、指定の場所から指定の場所へと強制的に転移させられる類の魔導機械を発動させてしまったのだろうと言う事は、自身の足元ですっかり輝きを失ってしまった機械から想像するに容易い。
きっと、一方通行なのだろう、と言う事もまた然り。
がく、と肩を落として周囲を見回して。

ご案内:「無名遺跡」にヘンリエッタさんが現れました。
ヘンリエッタ > 錬金術の材料に使えそうなものを集めて色々と歩き回っていたのだが、今日は遺跡へと足を伸ばした。
偶にここで手に入る道具が調合の時に役立つ道具になったりする。
後は金策の一つになったりと、色々。
少女が愕然としている側の壁が、寄木細工のパズルのように表面の岩がランダムに動きまわっていくと、石の滑る重たい響きとともに、壁が両開きにスライドしていった。
暗い奥側からカンテラを片手に徐々に姿を現すと、自分よりも少し背の大きな少女を見つけ、暗い雰囲気を見やる。

「……?」

無言のままこてりと首を傾げれば、そのまま右に左にと緩慢な動きで視線を動かす。
他に誰か人影もなく、この暗い雰囲気となればと気づき始めると、緩やかに笑みを浮かべていく。
目元が隠れているので微笑んでいるかわかりづらいかもしれないが、口元を見れば笑った時と同じように口角が上がっているのが見えるはず。

「…迷われ、ました?」

確かめるように問いかけると、後で石の扉が締まっていく。
彼女の足元を見やれば何かの機械があり、噂に聞いた転移させるトラップだろうと察しがついた。

エレミヤ > 最近では随分と形を潜めていた筈の鈍臭さを発揮してしまえば流石に落ち込む。
そろり、と息を吐き出した矢先、部屋のどこぞで響く石の滑る音。
下がっていた頭を持ち上げて音の先へと視線を移してやればそこには人影が。

「え、あ、迷ったといいますか…あの、その……はい…。」

今の己はまごう事なき迷子だろう。
然し、

「で、でも大丈夫です!こんな時の為のアイテムが…!」

先までのしょんぼり具合は何処へと、服のポケットから親指の爪程のサイズの青い粒を取り出し、指で挟み割る。程なく、ぼんやりとした淡い光に包まれる少女は彼女へと小さく頭を垂らして霧散するようにして消え―――。

ご案内:「無名遺跡」からエレミヤさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からヘンリエッタさんが去りました。