2016/02/11 のログ
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ずしん、と重量のある何かが倒れ込むような音が遺跡内に響いた。
それが何かと見に行けば、原型を留めたままのゴーレムが地面に倒れ伏せている。
その側に佇むのは、少女の姿。
ゆらりゆらりと耳を尻尾を揺らし、どこか満足気な表情を浮かべそれを見遣っていた。
「ふ、ふふ…そう、そうじゃ。これこそが妾が望んでおったものなのじゃ!
まったく、ここ最近は何も無いわ、罠ばっかりだわ、酷いものだったからのぅ」
ふふんっ、とどこか偉そうに胸を張る少女。
今やゴーレムであった岩の塊を、げしっ、と軽く蹴り付けた。
………屈んだ、足のつま先を押さえている。
蹴ったはいいが痛かったらしい。
■タマモ > 少女としては、敵と呼べる存在の居るこの場所に満足していた。
結構下ってきただろうが、この場所に来るまでにも何匹…十数匹?かの魔物やらを相手してきた。
敵の弱い強いなんてものは関係無い、相手をする事が良い暇潰しになるのだ。
そして、そういったものが多ければ多い程に…待ち受けている物に期待が持てる。
何より罠が無いのが良い。これ重要。
「………さて、どれくらい歩いたんじゃったか?
それなりに相手も居ったし、深く入っておるし、そろそろお宝とかあっても良い頃じゃろうが…」
やっと足の痛みが引いたか、すくっと立ち上がると、その岩の塊を避けて再び道を進み始めた。
それにしても…いつも思うのだが、こういった遺跡やらといったダンジョンとはどう作っているのだろう?
それなりの洞窟に手を加えて、というのは、まぁ、そのままだろう。
この場所のように、こんなに深くまである場合はどうなのか。
わざわざ自分で地面を掘ったり…いやいや、それは手間がかかり過ぎな気がする。
そんな事を考えながら、歩み続けている。
■タマモ > そろそろお宝とかあっても良い頃。
そんな事を言ってから、それなりにまた時間が経過していた。
どうやら、深い部分には魔力で動く相手しか居ないのだろう。
それまでにまた数匹、先のゴーレムと同じ末路を辿る敵が見受けられた。
そうなると…今回のこの遺跡は、当たりだろうか?
色々とダンジョンを巡っている上で、少女が知った事がある。
この世界では、魔力とやらがある品物が高値、という事だ。
そういった品々は、大抵こういった場所でよく見かける。
期待は膨らむ一方だ。
ただ一つ問題があるならば、どれがそういった物なのかが判別出来ない、これだけだ。
ご案内:「無名遺跡」にイーヴィアさんが現れました。
■イーヴィア > (遺跡探索、何てモノに乗り出し始めたのは久方ぶりと成る
何時ぞやの大戦乱にて消費し尽くした感の在る原材料の流通
仕入れ値が急騰した為に、致し方無しと自前で確保に動き始めた訳で
こんな所まで足を伸ばしたのも又、何か残っちゃ居ないか、と。
大体考える事は誰しも似たような物。)
……ん?
(どすーん、と殴り飛ばしたゴーレムが、壁に叩き付けられ沈黙した後
ふと、そんなの遠くない付近から、己の物とは異なる衝撃音が響く
何か居るのか、或いは誰か居るのか、一寸首を傾げながらも
ともあれ歩みを止める事は無く、順調に踏破を続けるか
どうも壁を隔てた反対側の通路の様子、なら、進路によっては途中の合流で
背中に採集用の大鞄を背負った褐色男と、出くわす事に成るやも知れず)。
■タマモ > そうしていれば、予想通りといえば予想通りか、ご丁寧にまた物々しい扉が見える。
これもそうなのだが…なぜこうも分かり易い物を作ってくれるのだろう?
いや、まぁ、こちらとしてはとてもありがたい訳なのだけど。
「ふむ…こういったものを作ってくれた者達には感謝すべきなのじゃろうか?
これでまた、新しい妾のお宝が増えるのじゃ」
ぽんぽんと扉を叩き、さて、入ろうか?と力を込める。
…うん、やっぱり自分の力では開かない。
まぁ、いつも通りとなるのだろう。
数歩下がると、扉へと手を翳し…力を放つ。
どぉんっ!と遺跡に響き渡る轟音、もうもうと立ち込める煙。
その煙が引いていけば、そこには大穴が開き、扉の意味をもう成さないものがあるだけだった。
多分、そう遠くない場所でも衝撃音が響いていた。
ぴくん、と動いた耳がその音を敏感に聞き取っている。
「はて…?…あちらにもそういえば道はあったが、他にも入り口があったのかのぅ?
というか…誰か来ておるか…?」
ちらりと、通ってきた道とは別に伸びる通路へと視線を向ける。
音に向かい進んでいるならば、すぐにでもその姿を目にするだろう。
いや、その前に、頼りにする灯りがまずは見えるか。
…こちらが使っている灯りは狐火であるが。
■イーヴィア > (――又一度、今度は強烈な衝撃音が響いた。
これは人間か、いや、何かしらの魔物が暴れているんじゃないかと
そんな予感が段々強くなって行く中で、其の気配其の物も又、強まって行く
はて、出てくるのはオークやミノタウロスの類だろうか
だとしたら、其れは其れで『当たり』だな、と、寧ろ期待すら滲ませながら歩んでいれば)
―――……お? ……何か違うな。
(視線の先、通路が次第に明るさを帯びる。
カンテラや松明にしては、妙に不規則な揺れ方をしている其れに違和感を覚え
そして距離が縮まれば、其れが宙空に浮かぶ火の玉だと知れる
――ワオ、とか、感嘆の台詞を思わず響かせては、現れた目の前の
――少女、と単純には言えぬ輩を、堂々正面から出迎えて。)
これはまた、予想外の出会いが在ったもんだ。
――まさか、この遺跡の番人…て訳じゃあないよな?
■タマモ > 向けた視線の先、どうやらこちらに向かってきてみたいだ。
その足音の主が、目に見える範囲へと入って来る。
自分とは対照的な、筋肉質な男性だ…人間、だろうか?
いや、なんとなくだけど違う感じがする。
「ほほぅ…こういった場所で誰かに会うのは久しいものじゃ。
いや、久しくはあるが…妾はここに留まっていた訳ではないぞ?
そもそも番人なんぞするような性質ではないからのぅ?」
問われる言葉を返しながら、改めて相手を見遣る。
とはいっても、そうこれといったものが分かる訳でもないだろう。
武器を持ってないけど、まさか、この拳が俺の武器だ!とか言うのだろうか?とか思っている程度だ。
■イーヴィア > (じっと、相手の姿を良く見る。
不躾な類やも知れないが、どちらかと言えば観察する、に近いモノ
こんな場所で出会った、明らかに普通ではない相手に対しての最低限の警戒
但し、そう長くは無い、10秒ももらえれば、唯単純に相手の瞳へと視線を向けて。)
――成る程、其れなら安心だ。
番人じゃないってなら、何だ、宝探しのお仲間か?
嗚呼、其れとも…、……アレか、迷子とか。
(――いや、見目こそはまだ若く、遺跡の奥地で出会うとは思えぬ風貌だが
少なくとも、ただの迷子が、こんな場所までは来れぬだろうから
最後の言葉はあくまで冗句、くつりと咽喉奥で笑って見せながら
背に背負った少々大きめのリュックを抱え直し、のんびりと歩み寄ろうと。)
――で、実際の所、何者だい?
冒険者を襲う遺跡の魔物、なんて事に成ると困るんだけどなァ。
■タマモ > 相手も似たような感じだろう、こちらへと視線を向けている。
その視線は、まぁ…いつも向けられている好奇とは違うが、近からず遠からず、だろう。
考えてみれば、こんな場所で出会って何の警戒もしないってのもあれだろうか?
「むしろ、妾からすればお主が何者か、といった感じじゃぞ?
まぁ…こんな場所じゃ、やる事なんぞそう無いじゃろう。
………少なくとも、迷子ではないからのぅ?」
そうは言うも、何者と問わずとも相手の格好で何となく分かる。
自分と同じくお宝でも探しに来たのだろう。
…あぁ、いや、相手から見たらこちらが同じだとは分かり難いかもしれないか?
同種だろう?といわんばかりに答えながらも、後の言葉にじと目でぼそっと呟いた。
冗談か何かだとは分かってはいるのだが、一応はこう、やられたら返さないといけなさそう的なもので。
「まぁ、存在的なもので言ったら似たり寄ったりじゃな。
無意味に襲ったりはせんがのぅ?
あぁ、いや、今の場合はあれか?目の前のお宝を奪い合うとかありそうじゃ」
冗談に冗談で返してみよう、な感じで言ってみた。
実際に空けた穴の先にお宝があるかどうか、まだ見てもいないのだけど。
そこは、穴を抜けてみれば、実際にそういったものが在るのだと分かるだろう。