2017/06/06 のログ
■セイン=ディバン > 「うん。まぁ。そういう反応になるよね~。
そりゃもう。おっしゃるとおりでごもっとも。
ははは、次からはもうちょっと慎重に言葉を選ぶようにするよ」
相手の指摘に、頷き、苦笑し。少女は重ねて頭を下げる。
少し前の自分だったならば、分からず屋と相手を罵っていたかもしれないが。流石に色々な人に出会った経験もある。
むしろ、すぐさま攻撃したりしなかった相手へ感謝するくらいだ。
「……っ!
おほっ、こりゃ……!!
っぶ、ねえぇっ!!」
いざ。訓練という名の戦闘行為が始まれば。少女の笑顔は消滅する。
そこにあるのは、歴戦の冒険者としての顔。予想以上の速度で肉薄した人形。振り下ろされる右腕。軽く回避しようと考えた瞬間。脳に警戒信号が走る。このままではマズい、と。
即座に判断。肩にかけていた特殊強化ケープを盾の様に広げ。振り下ろされた腕を回転しながら跳躍、回避。爆風と炎を防ぎ、その勢いを利用し、距離を取る。
「う、はっ、ハハハハハ!! 速度は一級品!!
魔力を腕から爆発として放つ機能、火力は素晴らしいね!!
でも、ちょっと単調だ!! 今の攻撃ならまず地面を殴って、相手の視界を奪ったほうが良い!!」
くるくると回転しながら、少女の後ろへと着地。距離はおおよそ10メートルほど。
防御に使ったケープは、強化していたというのにブスブスと燻り、穴が開いていた。
笑いながら言う声には、指摘とアドバイスを込め。更に少女を煽る。
「恐らく、そのコーデリアちゃんは自立思考できないタイプだろ?
多分だけど、キミとの連携攻撃。それがメインの戦闘スタイル。
コーデリアちゃん自体にはそこまで複雑な機構は積まれてない。違うかい?」
言いながら姿勢を直し、少女に向かって手招きをする。意図するところは……キミも攻めて来い。本気を出せ、ということ。
■エーテル > 「分かったなら、それで良いよ。
これ以上言ったところで、何が変わる訳でもないしね」
言葉短く返し、そこで止める。
あんまり意識を分散させ過ぎると、動きに関わってしまう。
尤も、今のは挨拶代わりのつもりだった一撃、直撃して終わられると困りものだ。
衝撃を往なし距離を離す少女、その言葉は自分でも分かっている事だから気にはしない。
それを追う様に尚も接近すれば、今度は左腕…フェイントの、踏み込んだ右足を軸にした左足の蹴り。
左腕から感じる火の魔力を囮に、左足を覆う風の魔力が目にも留まらぬ速度とさせて脇腹を狙う。
そうした中で指摘されるのは自立型ではないというもの。
普段から言葉を掛けたりし、そうでない様に見せ掛けていたのだが…
伊達にゴーレムを扱う魔王の夫を名乗ってはいないか、そう考える。
「それは止めた方が良いし、悪いけど状況有利な条件でなんてやりたくない。
それにね、油断をするような相手じゃないよ、コーデリアは。
でも、それでも望むならやってあげる。それが回避出来たらだけど」
小さく俯き、眼鏡に隠れた眼が鋭く光る。
その蹴りも避けるだろうと、そんな予想は立ててある。
寸でで避けようなんて考えた場合は、その蹴りによって起こる風が少女の身を包むように動くからだ。
ただ、さっきの動きから、魔力の動きを予測して避け切るかもしれない…とも思えた。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からエーテルさんが去りました。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からセイン=ディバンさんが去りました。