2017/02/20 のログ
■カナム > 「お腹減ってる時にご飯食べさせてくれたからね」
後はまぁ…勝手に差別されて虐げられるのが気に入らない
それに見殺しにすると目覚めが悪いんだ
「先に奴隷狩りなんてしでかしたのはそっちでしょ
自然の怒りに触れたって事で納得すると良いと思うよ?」
ミレー族の者からすればどちらが屑かは決まってる
屑には屑がぶつかっただけ、だから僕が悪い訳じゃない
「はっはー、このままあの子達見殺しにして死ぬくらいなら僕が納得する死に様を晒すよ
やけくそになった男の発想力舐めないでよね?」
さぁどうする?と尋ねる
煌く魔剣は神獣が守っていた代物
魔術師なら自爆した際の危険性は感じるだろう
肝心の魔術師がこの女にそれを進言するかは分からないが…
つまるところ最後の運試しだ
■シャーロット >
「ミレーが狩られるのは自然なことじゃない」
きょとんとした顔で首をかしげる
この少年は何を言っているのだろうと
「ふーん…じゃあそうしたら?」
周囲の従者達は僅かに慌てた様子を見せる、が
当のシャーロットはまるでその態度を変える様子を見せていない
それどころか更にその不遜な態度を冗長させてゆく
「ていうか?
キミ、さっき降参って言ってたけど全然ソレ、降参じゃないから!
武器も手放してないしぃ、こうやって悪あがきするのが見え見えなのよね~。
頭が悪くてまっすぐにしか物を見れない馬鹿な騎士達は武器を降ろそうとしてたけどぉ?
降参の意味わかってないわよねぇ~あっははは♡」
一頻り嬌笑を終えれば、冷ややかな目をカナムへと向ける
「死ねば♡」
■カナム > 「うわぁ…ぶっ飛んだ事言うねあんた」
狩られるのが自然かぁ…そっかぁ
控えめに言って死んじまえ糞女
「じゃ、そうするよ。初対面だけどあんた最高に屑だったよ」
気合で立ち上がり剣の柄を握る
死にたくはないどこの馬鹿を放置するより良いだろう
最後に人の世のために働くんだから天国に行かせてよね神様
「今までありがとね…」
煌く魔剣が輝きを放つ
目を焼く程の光と共に魔力は魔剣の中で高まり蓄積していく
自身の限界を迎え砕け散るまで
剣が砕けるその瞬間、周囲を光と炎が包みこむ
■シャーロット >
「そーお?
私から見ればキミのほうがず~っとぶっ飛んでると思うけどぉ?」
くすくすと少女は笑う
その少女の前で、煌めきと輝きが迸る
『これは…まずいぞ!!』
『退け!!早く!!!』
騎士達が慌て、陣形を崩す中、シャーロットはただ一人冷ややかであった
「(勿体無い、良い玩具になる子だと思ったのに、
こぉんなくだらないことで命を落としてしまうのねぇ)」
小さく息をついた、僅かにその肩を落として
そしてそのまま光が集落を飲み込んでゆく
■カナム > 光が収まればそこに集落の跡はない
地面は焼け木々はその痕跡すらない
逃げ延びたであろうシャーロットとその護衛、逃げ遅れた者は等しく鎧ごと塵に還った事だろう
爆心地に居た男は跡形もなく消し飛んだのだろうか
■シャーロット >
───まるで大規模な破壊魔法が撃ち落とされたような
そう形容するしかない、その爆心地にて───
「私、気づいたのよねぇ…」
少女の声が小さく風に流される
光と熱、爆風によって綺羅びやかな装いは全て焼け落ち、
なのにその眩しいばかりの肌には傷一つ見えず
「命って、とても尊いものなの……」
荒んだ風が、輝く金髪を攫い、その素肌を露わにする
「特に、私のはねぇ…?」
他のすべての命を犠牲にしてでも、紡がれるべき必要な命
───先立って、旅立っていた3つの馬車
それらに乗っていたミレー族は王都間近で、全員がその全身に謎の大火傷を負い死亡する
全く同時刻
「うふっ…ふふふ、あははははっ♡
もったいなーい、助けようとしてたのに、ぜーんぶ殺しちゃうなんて、ねぇ?」
胸元にきらりと不気味に光る宝石、それだけを身に着けたシャーロット
愉しげな少女の笑い声だけが、何も残されていない荒野に響いていた
ご案内:「ミレーの隠れ里」からシャーロットさんが去りました。
ご案内:「ミレーの隠れ里」からカナムさんが去りました。