2022/08/07 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中) 近郊山中」にグァイ・シァさんが現れました。
グァイ・シァ > アスピダは九頭龍山脈に抱かれた都市だ。少しでも道を離れれば、城塞都市の近郊といえどそこは山中に変わりない。
夜になれば樹々生い茂る山の中の闇は濃く、灯りがなければヒトたる身で方向を捉えるのは困難だ。

その山中に今松明の明かりと思しきものが十数、漂っている。
統率の取れた動きをしている事から仲間同士なのだろう。
声を出すことは無く粛々と進んで―――辺りを探っている様である。

そこからほど近い所、背が高く香りが強い草の生い茂った場所で身を顰める女がひとり。肩が上下している辺り深い呼吸はしているようだが、森に籠った暑さで汗をかいている様子もない。

女の傭兵としての仕事は、城塞都市の夜間の護り手を誘いだし、なるべく異変を起こす事。幾人か仲間がいたが、相手を誘い出すまでの手管は兎も角元々仲間という訳で無し、今誰が何処かなど知らない。

ヒトならぬ身の女には別の目的もある。
出来るだけ血を流させて糧を得る事。
思った以上の人数と統率の取れた動きに、手を出す機会を伺っている。
誰ぞ少しでも近付けば、暗がりに引き込んで喉を掻くくらいはできるであろう―――女の小刀に沿えた左手の指が、獲物を招くつもりかのように動く。

グァイ・シァ > 森の中で異質に響く、鎧が鳴る音が近付く。
矢張り、と女は暗がりで唇に笑みを浮かべる。

好都合

灯りは囮で、本命の探索は無灯で動いているようだ。
女は暗がりの藪から機微を伺う。

いつの間にか数を減らしている仲間に戸惑って、探索者たちが騒めき始めるまであと数刻――――

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中) 近郊山中」からグァイ・シァさんが去りました。