2021/08/09 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にグァイ・シァさんが現れました。
グァイ・シァ > 深夜の森に金属音が響く。
合間に気合のような声と悲鳴。
鳥が夜空へ羽ばたき夜行動物は迷惑そうに駆け去って―――ヒトの争いが繰り広げられている。

城塞都市への補給部隊を襲った王国軍の誤算は、意外なほどの『待ち伏せ』だったろう。
補給路の、ましてや襲撃地点での待ち伏せには予め内通者がいたとも取れる。

しかしそれを誰何する余裕がある者もなく、闇の中で乱戦が始まる。
質が悪いのは、アスピダの待ち伏せ側が相手を逃すつもりがない様子だろう。
補給部隊は都市へと出発する中、撤退の様相を醸す襲撃部隊に対する攻撃は止まらない。

誰もが大きな鬨の声など上げない。予め訓練された者たち同士の密やかな殺戮の中、いつの間にか紛れ込んでいる朱い髪の女がひとり。

「…ハ――――ッ」

相手の脇腹を貫いた刀を引き抜く。暗闇の中で相手はずるりと崩れ落ちる。
相手はアスピダの兵士のようだから、王国軍側といって良いのだろうが

――――どちらに加勢すればより多くの血が流れるか。

それが女の天秤で、今回はたまたま王国軍側だったというだけだ。
刀を一振りして血を払うと、夜闇でも解る、黒いシミが地面に散る。

グァイ・シァ > しばらくの間の後―――月が少し傾く頃。
端から逃げ腰の襲撃側から逃げおおせる者が出て来る。

都市から離れる方向へ戦線が移り―――やがて、剣戟はひとつになる。
当然の如く殺到してくる相手に、程なく剣戟も収まるだろう。

果たして逃げおおせた中に女はいたか、姿をくらませたか―――

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からグァイ・シァさんが去りました。