2021/03/01 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にリュシーさんが現れました。
リュシー > (頭に被せられていた麻袋が、乱暴にではあるが、やっと外された。
埃じみた匂いからも、息苦しさからも解放されて、ようやくひと息―――
とは、出来ない事情がある。)

……ヤバいなぁ、もぅ……。

(見慣れぬ場所、たぶんここは王都ではない。
そこかしこから少女たちのすすり泣く声が聞こえてくるし、
薄暗くて狭苦しい小屋らしき場所に、身を寄せ合うように座り込んだ、
恐らくは少女、らしき人影がいくつも、ある。
その中のどれが、先刻、一緒に捕らえられた少女なのかはわからないが、
―――とにかくわかっているのは、ひとりで帰るわけにはいかないこと。)

あー…人助けとか、やっぱ向いてないんだろうなぁ、ぼく。
ていうか、……コレ、完全に、ぼくも売り物扱いだよねぇ。
オッサンの姿だったら、上手く行ったかもしれないけど……、

(偶然人攫いに遭遇して、うっかり騎士道精神を発揮した結果、
一緒に捕まってどこかへ運ばれる、だなんて、バカバカしいも良いところだ。
しかも己の場合、オッサンの姿の時だって、きっと人助けは出来なかった。
せいぜいが、ボコボコにされて、放り出されて、終わり、だったろう。
それよりはマシ、なのかも知れないが、しかし――――)

―――…売り物って、手つかずで売られるんだろーか。
それとも、お味見されちゃうのかなぁ。

(なんの危機感もなく独り言ちていたら、隣に座っている少女が派手に泣き出した。
慌ててそちらを振り向き、なんとか宥めようと思ったが、
両手は後ろ手に枷を施されているから、自由に動かせない。
ごめん、そんなことないよ、きっと大丈夫だよ、なんて、
言葉で言っても聞いてくれるはずもなく―――号泣の連鎖が広がる、ある種の地獄絵図が展開し)

リュシー > (泣かせる気はまるでなかったが、今、少女たちが泣いているのは、
まあ、一応―――たぶん間違いなく、己のせいなので。
ほんの少し、いや、だいぶ心が痛む。というか、普通に耳が痛い。)

んんん、……しょーがない、なぁ。

(あんまりやりたくなかったが、他に方法も思いつかない。
このまま少女たちの号泣を聞き続けているのは、物理的にも、精神的にもキツイ、ので)

おーい、もしもーし!
見張りのおじさーん、いるんでしょーお!
ぼくとぉ、お取り引きしませんかあぁ?

(見渡す限り、この部屋唯一の出入り口のように見える扉へ向かって、
大きく声を張りあげた。
――――お取り引き、とはこの場合、お花売り的アレコレを指す言葉だが、

恐らく、気づかれてはいない。
己が純粋なヒトの子ではないこと、その気になれば男の一人二人、
文字通り精魂尽き果てるまで搾り取るくらい、わけなく出来てしまうこと。
見張りが力尽きれば、そこから活路が開けるだろう、という、
実に乱暴な目論見が成功するか否かは―――――――。)

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からリュシーさんが去りました。