2021/02/02 のログ
■イーヴィア > 「採掘でね、あの砦が出来る前は、この辺で鉱石なんかを掘ってたのさ
今じゃ、こうして隠れて掘るしか無くなっちまってるけどな。」
(あくまで本業は鍛冶屋であるが、鍛冶の為の鉱石掘りも大事な仕事だ
事情を説明すれば、今は帰り道であることも告げる
女の方の事情にまでは踏み入りはしないが、今は少なくとも
其の目的地が凡そ同じ、と言うだけで運が良い
道に迷うか否かではなく、純粋に夜道、単独よりは二人の方が
警戒の負担も減るものだ。)
「成程、でも、方向が同じなら丁度良い、頼みたいね。
―――お兄さん。 ヴァルケス武具店のイーヴィアだ
王都の方で店を構えてる、聞いたことは在るかい?」
(一応、まだおじさん、と認めたくはない年頃。
笑って主張しながら名乗り、ついでに店の宣伝も。
冒険者であれば、名前くらいは聞いた事が在るかも知れない
知らずとも、其のときは是非寄ってくれ、と付け足して
女の忠告に従いながら、足取りを変える
追い抜きはせず、相手の案内へと従う形で進みながら
方向感覚だけは見失わぬように注意して、辺りの気配を探ろう。)
「アンマリ沢に近付くなよ、今の時期じゃ、落ちたら凍えちまうぜ。」
■ジギィ > 「うーん知らない。
わたしあんまり武器には凝らないからなあー」
もうしわけない、と申し訳なくなさそうに付け足しながらまたけらっと笑う。
彼が気にするのなら、女の装備の殆どが野から削り出してそのまま、という有様であることに気付くだろう。
唯一、腰の後ろに履いている短剣のみは細工ものだが、そこをじっと見ればすかさず「スケベ」とか言われる位置にある。
沢の方へ向かう足取りに、すこし背後から素直に付き従う気配に唇の端が上がる。
なんとなくだ。続いて掛けられた言葉に、どうやって突き落としてやろうかなんて密かに算段などしたりはしていない。意識的には。
「あれ、意外と寒がり?
まあ言う通り、そんな感じだから近寄るほうもあんまりいないってわけ…よ、っと」
沢に近づいて行けば足元に岩場が増えていく。それのひとつをとんとんと登れば少し小高い所に出て、城塞都市の灯りが確認できるだろう。
月明りが乏しい夜とて立ちっぱなしでは目立つ。灯りの方向だけ確認すると屈み込んで、新しい連れにちょいちょいと手招き。
「砦が向こうね、ダイラスはコッチ方面に抜けていけばいいわけだけど…
どっか寄り道していく?わたし、急いでないし」
足元の岩場に指先で方向を描くようにしながら言って、彼の方へと視線を上げてすこし首を傾げて見せる。
届け物は無事届ければいいもので、特に急いでいない。
…というか、それより武器屋の仕事がちょっと気になる。
内心、寄り道したいって言え、とかいう気持ちがすこし、強い視線にのっかっていたかもしれない。
■イーヴィア > 「凝らないのか必要無いのか、ってトコだろ?
アンタみたいなエルフなら、自給自足で何とかしちまう連中も多いからな。」
(例えば弓――削り出せば、鍛冶屋なぞ必要としない木弓などは
そも、エルフにとっては日用品と同然の代物だ
そういう意味では確かに「凝らない」だろうよ、と告げながら
次第近づいてきた水の気配に、脚元へと僅か視線を落とした
別段多少なり濡れても問題はない、が、脚を踏み外すのは簡便だ。)
「俺じゃなくて、アンタの話だよ。
身軽なのは見てりゃ分かるが、猿だって木から落ちるんだぜ。」
(要するに、気を付けろという事だ。
岩を身軽に登ってゆく姿を見れば、凡そ心配ないのだろうが
手招かれるままに岩の下まで歩み寄れば、其の指が指し示す方角を確かめる
確かに、ダイラスの方向は、自分が認識していた方向と変わりない
砦の位置も、話に聞いていた場所と相違はないだろう
つまり、彼女は嘘を吐いていない。
其の上で――紡がれた「相談」には、其の意図を考え
僅かに両手をやれやれと広げて見せてから、ダイラスの方へと視線を向けて。)
「――――……いや、寄り道ったってな。
砦に突撃するって訳にも行かねぇし、考えつくのは野宿だぜ?
まぁ、このまま別の洞窟で、一晩過ごすついでにもう少し…たぁ考えてたけど。」
(其れが、果たして相手にとって面白いものかは判らない。
一応提案してやりながら、代わりに己から指し示すのは
ダイラスとも砦とも違う、第三の方角――己が把握している洞窟の方角だ
勿論、全く安全と言う保証は何処にもないが
其れはこの儘森を抜けるのも同じ事だから、変わらないだろう
どうする? と、判断は相手に任せる事として)。
■ジギィ > 「まぁ突撃して見張りをおちょくるくらいしてもいいけど…
ふうん…」
本気なのか冗談なのか言葉を紡ぎながら、相手の示す方向を岩の上に見て、それから顔を上げて『其方』を見る。
寄り道しても支障が無いのは本当だ。何日かこの森に留まった方が追っ手も諦めるのではなかろうかと、都合の良いことを考えてみたり。
「じゃ、ちょっとそっち行ってみよう。
で、面倒な事になりそうだったら、真っ直ぐダイラスに向かう路に戻すっていう事で」
きまりね。
言うが早いか岩場からするりと降りて彼に並んで立つ。
「この先はちょっと方向だけ教えておいてよ、目印とか。
それか先導してくれる?
わたし、後ろから鳥の鳴き真似でもしながらついていくから」
最後に付け足した言葉も含めて真顔で言い切る。
「ちなみに結構鳴きまね上手なんだよ。貴方の腰のモノの音も紛れるし…」
いちおう本来の目的も付け足しておく。
方向を指し示してもらえるなら早速足を踏み出して、先に歩き出すのなら、背後から宣言通り、夜鳥の啼き声を時折真似ながらついて来るだろう。
彼が出会ってしまった女は果たして、僥倖をはこぶのか、とんだ余計な荷物となるのか…
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からジギィさんが去りました。
■イーヴィア > 「やめい、面倒臭い事この上ないだろーが。」
(ここは彼らの本拠地で、領域だ
ちょっかいを出せば、小グモのようにわらわらと現れるのは目に見えている
どうかやめていただきたいね、とか、冗句混じりに訴えては
相手が考える間、暫し歩みを止めるだろう
最終的に、妥協案として相手が紡いだ言葉には
まぁ、イイトコだろうと頷いて。
隣に戻ってきた相手を見下ろしながら、なら、と今度は己が前に出る。)
「道案内は任せな、アンタは周りに気をつけておいてくれるかい?
別に鳴かなくても良いっての、今の時間じゃ鳥も寝てんだろ
静かに、で良いのさ。」
(確かに、相手ほど気配を消せるような荷物状況ではない、が
気遣いは無用だと、一言言い残してから――先んじて、進もう
さて、其の結果、目的地へと無事到着できたのか
到着するまでに、何事もなく済んだのかは――また、後の話となる筈だ)。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からイーヴィアさんが去りました。