2020/07/13 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にエミリオさんが現れました。
エミリオ > 警備の厳重な城門を潜り、すんなり都市内に潜入する方法はさほど多くない。
腕に相当の覚えがあっても、単身斬り込むのは蛮勇とも呼べぬ、ただの無謀であろう。
しかし、そんな場所にも、比較的無傷のままで入り込む手段が無いわけではない。
例えばこんな風に――――捕虜として、あるいは略奪品として、紛れ込む手段がそのひとつだ。

腰縄を打たれ、両手首も一本の縄で戒められて、引き立てられて行く子供たちの中にまんまと紛れ、
ぶかつく外套を纏った己は、俯き加減に人目を避けながら、辺りをちらちらと窺い見ていた。
両手は実のところ戒められておらず、身体の前にした手首に縄を巻きつけているだけ。
人目さえ無くなれば、いつでもこの列を離れてしまえる状態ではあるが、

「……タイミングは、きちんと計らなくちゃな」

一度離れてしまえば、もう、無力な子供のふりは出来ない。
可能な限り子供たちに紛れておいて、夜の闇に乗じて諜報活動に入る、というのが、
最も確実な手であるように思えた。

ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にアラクレさんが現れました。
アラクレ > 都市の中、今日は非番であり適当にぶらぶらとしているところに目に入ってくる子供達の列。
どこかで略奪してきたのだろうか、まさか戦闘で捕虜にしたということはないだろうとまじまじと、美味しそうな獲物はいないかと観察をする。

「子供だって幾らでも利用方法はあるからいいとして、子供ばっかりを捕まえてきたっていうのも良く分からんな。
まぁ、そういうこともあるんだろ……お?」

腰縄を打たれ、手首を縄で戒められて歩いている子供の列の中、ぶかつく外套を身に纏った周りの子供に比べれば少し背の高い少年に気付く。
ふむ、と一つ首を傾げて捕虜の列に近づいていき、その少年の側まで向かって。

「よぉ、坊主……坊主であってるよな?
ちょっと話を聞きたいんだけどな、いいか?
おーい、こいつ、ちょっと連れてくけどいいよな?」

声をかけた少年の肩に手をおこうとし、子供達をどこかへ連れていこうとしている仲間に声をかけ。
仲間は好きだな、お前も、というように呆れ顔をしながらも好きにしろと返事をする。

エミリオ > ともに縄で繋がれているのは、何処かの村から攫われた子供たちだ。
行き着く先は労働力なのか、それとも性的な慰みものか。
いずれにしても、己には関係の無いことだと思って――――思っていたので。

「っ、――――――――!?」

不意に大きな掌がずしりと肩に乗り、それだけで少しよろめきかけて、
反射的に掌の持ち主を睨み上げてしまった。
巻きつけただけだった縄が解けかけたのを、慌てて掴み寄せようとしつつ、

「なん、……話、って、なんの、―――――え、え?」

冗談では無い、こんな大男に取っ捕まっている場合では、と思うも、
肩に掛かる重みは振り払えそうになく。
ぐずぐずしているうちに、縄が戒めの役を成していないことを、
男の方が気づいてしまうかも知れず。

アラクレ > 肩に手を置けばそれだけでよろめき掛ける少年の肩を掴んで倒れないように支え、睨みあげてくる視線にへぇ?というようにどうもうな笑みを浮かべる。

「捕虜にしちゃぁ、活きがいいな?それに……なかなか可愛い面をしてるじゃないか。
こいつは可愛がりがいがありそうだ……おっと」

がっちりと肩を掴み、解け掛けた縄、それを寄せようとする手首を掴んで、にやりと笑い顔を近づけて。
じっと目を見つめてから顔を離して仲間にこいつを連れていく、と先ほどより強く宣言をする。

「こいつ、連れてくぜ?
どうやら本当に聞かないといけないことがありそうだ……地下のあの部屋、使うって言っておいてくれよ。
それじゃあ、坊主、行こうか?
ああ、暴れてもいいが無駄に痛い目を見るだけだからな、しない方がいいぜ?」

腰縄を切り、少年を列から強引に連れだしてしまおうとし、そのまま地下に造られた拷問部屋、輪姦部屋ともあだ名される尋問部屋へと連れていってしまおうと。

エミリオ > がっちりと掴まれた肩が、微かに軋んだような気がした。
睨んでしまったのも良くなかったのだろうが、縄を手繰り寄せようとした、
その動きを見咎められ、捉えられてしまったのは最悪の事態と言えた。
ギチ、と手首の関節が鈍い音を立て、知らず顔を顰めてしまいながら、

「か、……かわい、がられ、る、なんて、ご免だ………っ、
 ちょ、離せ、離せよ……っ、ふ、ざ……け、――――――痛いっ、て!」

じっと見つめられれば、流石に気圧され気味に顎を引くも、
怯えて言うことを聞く程の可愛げには縁が無い。
こわごわと此方を窺い見ている子供たちから引き離され、どこかへ引き摺られて行く間も、
精一杯身を捩り、足を踏ん張って抗おうとしたが――――いかんせん、膂力が足りず。
筋骨隆々たる大男と共に、地下の一室へと消えることになり――――――。

アラクレ > (場所移動)
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