2020/07/01 のログ
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」にエラさんが現れました。
■エラ > 深更の夜、定められた癒し手としての仕事を終え、湯浴みを済ませた帰り道。
小さな布包みを胸元に抱え、近頃身を寄せている部屋では無く、
建物裏手の木戸を潜って外へ出たのは、少し頭を冷やすべきだと感じたからだった。
「……落ち着かなきゃ、…あれが、あの子の訳は、無いんだか、ら」
木戸の傍ら、壁に背を預け俯いて、独り言ちながら包みを抱える腕に力を籠める。
今日も何処かから攫われてきた幾人もの女達、子供達を癒したが、
其の中に一人混じっていた、ミレーと思しき子供が気になっていた。
夫であった人と同じ髪の色だと、――――面差しが、似ている気がする、と。
そんな記憶の全てが、本当はもう、随分ぼんやりとしてしまっているのだけれど。
此の胸のざわつきはきっと、単なる罪悪感の発露なのだと思うけれども。
■エラ > 目を閉じて、深呼吸を一度、二度、三度。
――――――時間にすれば、恐らくほんの数分の事。
薄れゆく記憶、罪悪感、其れ等全てを呑み込んで、己は再び木戸を潜る。
湯冷めしかけた身体を運ぶ先は、今度こそ、己に与えられた寝床であり―――――。
ご案内:「◆城塞都市「アスピダ」(イベント開催中)」からエラさんが去りました。