2023/04/15 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にアマツキさんが現れました。
■アマツキ >
九頭竜山山中に獣の断末魔が響き渡る
その声は余りにも大きく、太陽の沈んだ峰に木霊した
「───ッ、ぜー、ぜー。な、なかなか…このような魔物もおるか…」
竜にも似た、巨躯の魔物が横たわるその脇で小柄な鬼がへたり込むようにして座り込んでいた
丸一日、随分な化け物とやり合った末に辛くも渾身の一撃が決まり打ち取ることが出来た
さすがの鬼も疲労と全身に負ったダメージでその場を動けなくなっていたのだった
もっとも回復力は人間と比べるべくもない、大人しく休んでいれば回復は早々に可能だろうが
「腹も減ったがとりあえず勝利の一杯を呑りたいの…」
ぜーぜーと荒い呼吸を落ち着けながら。腰元に吊るした酒瓶を手に揺らすと心もとない音がする。…まぁ口を潤す程度は残っているか
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にエリビオさんが現れました。
■エリビオ > 獣の咆哮が尾を引いて山中に響き渡るのに足を止めて大きな背嚢に手をかける。
太陽の暈は山裾に落ち始めて空には藍色に染まり始め、夜の領域が来るのも後僅かかもしれない。
夜目効かない身には危険とまだ見える手元でカンテラを取り出して明かりを燈す。
そして慎重な足取りで進む度に響き渡る咆哮にじとりと湧く汗が顎下に伝わっていくのも構わずに前に進んだ。
やがて見えてきたのは血潮に沈む獣の亡骸と、その隣に座す鬼女の姿か。
微かに固唾を飲みながらも声を絞った。
「そこの人、貴女がその獣を倒したの?」
■アマツキ >
ふらりと視界に現れたカンテラの光に、紅い隻眼をそちらに向ける
日の落ちた薄暗い中でも爛と輝いて見える瞳は真っ直ぐに現れた人影を見据えて
「──如何にも」
鬼女はそう応え、ぐびりと酒瓶を呷る
見た目にもダメージは深そうだが、かけられた声に警戒する様子も見せず、座り込んだまま
「だから我のものぞ。皮も骨肉も、くれてやらん
このような山中このような時間、山賊の類であろう?」
呵呵と嗤いながら、鬼女は見当違いの言葉を続ける
■エリビオ > びくり、と体が強ばるのは人非ざる肌だから。
されど逃げ出さないのや妖艶なる女性の姿だから。
紅の眼眸受ける黒壇の瞳は、一度瞬いて小さく息を吐き出して。
「そっか!それはよかったよ。俺、ここの獣の討伐の依頼を受けただけだから。
むしろ、倒してくれて助かった」
酒を煽る姿にそろりと動き出し。血まみれる獣の前に座し。
巻物の描かれる姿絵と、その獣の姿を見改めていく。
「いいよ。いいよ。その代わり俺はギルドに害獣は消えたって報告するから。
……でも、よくこんな大きな奴を1人で倒せたね。強いんだ」
手元で書類を巻きながら人懐っこそうに酒煽る横顔を見つめた。
■アマツキ >
思っていたのとは違った反応にお兄女は怪訝な表情を浮かべる
「討伐の依頼…ぎるど……ああ、冒険者というやつか」
こんな場所にまでご苦労なことだと肩を竦める
薄暗い中で何やら書類と獣を見比べる様子を見れば、よくわからなさそうにそう呟いて
「は、このような怪物、八卦の山でもそう見なんだわ。仕留めるのに丸一日かかったぞ。
…しかしお主がコイツを討伐する依頼を受けたと…?それこそ一人でか?」
どことなくまだ幼気に見えるエリビオをまじまじと見る
このような矮躯で──鬼に比べれば、であるが──この怪物を討伐足り得るのだろうかと
■エリビオ > 「そう。冒険者だよ。エリビオっていうんだ。
なんでも九龍の水浴び場に恐ろしい獣が現れる!
って騒がれていたんだ。それで依頼を受けたのが俺ってこと。」
背嚢から取り出した刀身が紫色の小柄なナイフを指遊びに回し始め。
「弱そうに見える?確かに直接戦ったら殺されるかもしれないけれど。
獣を追跡して住処を見つけたら毒のナイフを投げて仕留めるつもりだったんだ」
値踏みされる擽ったさに小さく肩を竦めながら片目を瞑る。
その黒瞳が相手の紅から流れて一点に留まる。
「君、怪我してるね。手当しようか?
暫くキャンプするつもりだったから傷薬には余裕があるんだ」
訪ねながらも相手に近寄り、小瓶から深緑色の軟膏を取り出して怪我に塗ろうとしていた。
■アマツキ >
「毒……」
なるほど、そういう倒し方もあるのか
脳筋一直線の鬼女からしてみれば目から鱗である
確かにあの怪物とて解毒の術は持つまい
自身が丸一日殴り合って仕留めた化物をこの少年にも見える冒険者は知恵でさらりと倒してのけたのかもしれぬ
やはり人間は侮れない
「怪我?呵呵、しこたまやりあったからの。
放っておいてもじき治るが…というかお主、恐ろしくないのか?」
角を隠しているわけでもなし、己もまた人でない怪物であることはわかっているだろうに
怪我に薬を塗ろうとするその行動を止めようとはしないまでも、やや訝しむような声色でそれを見ていた
■エリビオ > 思惑に耽る無言を了承と捉えて、指先で取り出した軟膏を腕の出血部位に塗っていく。
ミントを交えた薬草は患部を冷やし、傷んだ肌を包んでくれる。
それが鬼にとって良い感覚かはわからないが。
人差し指と中指で掬い取った軟膏を腕から硬い腹部に、次々に付けていった。
そんな最中に怪訝な眼眸と合えば目元を細め。
「怖くはないよ。だって俺よりも背は低いし。」
鬼女の頭上に手をやって自分の高さと比べ。
「それに綺麗だもの。」
凝っと見つめるのは、少しの間。
すぐに戯れるように片目を瞑り。
「……ちょっと露出が多くて目のやり場が困るけれど!」
そして腹部から昇り上がった手が柔らかな乳房の袂に触れて、びくり、と体が止まった。
■アマツキ >
「これでも八卦の山では人喰いの怪物と恐れられたものなのじゃがな」
ふむう、と頬を掻く
まあ、草食の獣のほうが美味なのは揺るがぬ事実なのでそうそう人なぞ喰わないのだが
「綺麗?…呵呵、鬼に向こうてのたまう台詞でもあるまいて。
目の毒と言われてもなァ。このくらいの襤褸布を被るのが性に合っておる故」
薬の塗り込まれた、傷ついた肌がひやりとした妙な感覚に包まれる
傷を負い、熱をもっていた部分が冷えていく感覚は鬼にとっても心地の良いものではあっただろうか
して、露出を気にする言葉と共に胸に触れそうになったその手が止まるのを見ると鬼は牙を見せ嗤う
「眼のやり場にこまると言われてもの。彼奴とやりあったおかげで襤褸布が更に襤褸になってしまったからのう。
…冒険者というものはもっと性にも奔放であるといういめぇじじゃったがな」
そんなに気になるか?と、重力にまったく負けるつもりのなさそうな胸部をぐんと張って見せる
覆い被さっている布切れも申し訳程度に先端を隠しているといった状態ではあった
■エリビオ > もう一度びくり、と震えて指が止まるのは『人食い』の恐怖から。
それもすぐにクツクツと鳴らす喉と共に指を動かし始め。
「うーわ、人食いの情報はもっと事前に聞きたかったなぁ。
でも、対話ができてるし、アナタも無闇やたらに食べる訳じゃないでしょ?」
止まっていた手も動き出す。柔らかな弾力に思わず固唾を飲みそうになる興奮を、
何度も頭を振って追い払い。傷口が傷まぬように優しく指を動かしていたが。
「むむっ」
聞こえてくるからかう声に唇を少し尖らせて。
「むぅ。性に奔放にあると言われるとちょっと、なぁ。
それじゃ遠慮なく!」
指先は僅かに胸隠す布を払い除け、そして現れた乳首を、傷でもないのに摘もうとした。
――そんなイタズラをした少年がどうなるかは、2人のみ知ることで。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からエリビオさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からアマツキさんが去りました。