2023/03/08 のログ
■タマモ > 式の一人から、いきなり、羊皮紙を手渡された。
それが、事の始まり。
そこには、ある植物の葉っぽいものが描かれ。
その特徴らしきものが、その横に書かれていた。
まぁ、特徴とは言っても、葉の形とかの特徴であり。
それが、どんな効果だとか、何に必要な、とか、そんな内容は一つも書かれていない。
「………主とは、一体…」
要するに、これを取って来い、と言う事だ。
それを、この場所で生息している、との情報だけでとか、なかなかに無理難題を投げ付ける。
まったく、良い式神を持ったものである。
実際には、それは調合材料。
色々と調合技術を調べ上げ、それを試したく、材料を任せた、と言うのが事実であるが。
ちなみに、調合内容は回復用のポーションである。
だが、それを主の少女が知る由はない。
とりあえず、探さなければ、何も始まらない。
渋々ながらも、こうして山中を歩き回っている、そんな少女であった。
■タマモ > 「ふむ…ふむ…?」
とりあえず、適当に場所を変えては、適当に樹木や茂みを調べる。
知識があれば、そう難しいものでもないのだが…
残念、少女には、そうした知識は無い。
あれも違う、これも違うと、目に付く葉を手にしては、ぽいっ、と放る。
そんな調子で、ずんずんと山中の奥へと進むのだ。
「むぅ………実は、ここに生えておらんとか、そんなオチはないじゃろうなぁ…?」
進みながら、ぽつりと零す呟き。
いえ、ちゃんとこの山中に生えてます。
初心者冒険者さえ、普通に採取していくものです。
むしろ、冒険者でなくても採取できます。
他の者が、少女の探すものを知っていれば、そんなツッコミを受ける事、間違いなし。
ある意味、そうならない状況は、少女にとっては、良かったのかもしれないか。
■タマモ > さて、そんな感じに進んでゆけば。
少女の目の前に広がるのは、ぽつんと存在する、そう大きくはない湖。
「………お?これは…」
その湖に近付けば、その水面から中を覗き込む。
…うん、どうやら、魚は居るようだ。
それが分かったならば、やる事は一つだろう。
「ここまで、歩き詰めじゃったからのぅ。
これは、良い休憩代わりとなるじゃろう」
ぽんっ、その手元に出すのは、一本の釣竿。
その先の釣針に、もそもそと、餌っぽい何かを取り付ければ。
よいせ、と適当な岩に腰掛け、ひゅんっ、と釣竿を振るう。
餌が水の中へ、それを確かめれば、続いて足元に、水を張ったタライを出して。
さぁ、休憩と言う名の、釣りの開始である。
少し探れば、この付近に、お探しの一品があるのだが。
完全に思考の逸れた少女には、そこへと思考の軌道修正は行われない。
これが、現実である。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。