2023/01/14 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 九頭龍山脈、位置的には、その中腹辺りか。
少し離れた場所に見える、小さな滝、そこから続き流れる小川。
軽く視線を横に向ければ、その落ち口から少し外れ、隠れるように存在する、湧き出る自然の温泉。
ざっと調べた感じ、誰かの踏み入った感じも無く、知られざる…とか、言われそうな場所だ。
…まぁ、実際に見付けたのは己でなく。
この付近に滞在させている、式の一人が教えてくれた訳だが。
『誰も居なさそうな場所であれば、誰の迷惑も掛けまい』
とか、そんな余計な一言が無ければ、満足いく案内であった…まぁ、それはそれ、良しとしておこう。
実際、誰か居れば悪戯をする、それがこの少女なのだから。
「………とは言え、この結果は…うぅむ…」
小川の傍らに腰掛け、釣竿を手にする少女。
横に置かれたタライには、水は張っているが、そこを泳ぐ魚は、たったの一匹。
ちらりと、それを見遣り、ぽつりと呟くも。
これはこれで、結果の一つとして当然あるもの、不満はあるまい。
■タマモ > 今回の釣りは、食す為の釣りだ。
出来る事なら、もう一匹か二匹、欲しいところ。
力を使えば、それも安易に出来るだろうが、少女はそれを良しとしない。
釣った魚を食べるのだ、との、無駄な拘りによっての行動である。
「ふむ…魚も良いが、山菜も集めておくべきじゃったか。
肉は、狩っても妾一人では、食い切れんしなぁ」
ゆらゆらと、手にした釣竿を揺らしながら。
そんな考えている別の案を、再び口にする。
釣りを継続するか、その別の案に切り替えるか。
少女の拘りは、正しくは食材の入手方法。
力を使う事なく、それを手に入れ調理し食す事なのだ。
■タマモ > こうして、釣竿を垂らし、待つ事に苦は無い。
普段のように、思うがままに動く事も良しとするが。
その逆に、静かな一時を過ごす事も、悪くはないのだ。
…その頭の内に、どんな考えが巡らされているのか、までは言えないが。
一応、少しはまともな思考も巡っている、とは言っておこう。
「………」
瞳を閉じ、周囲の音、気配に意識を回す。
まぁ、己にとって、この場所が危険とは思えない。
しかし、己はそうでも、周囲に何かある時もあるのだ。
そう考えると、時折、こうしておくのも大事と言えよう。
■タマモ > 「………?」
ぴくん、少女の耳が揺れる。
それが、何に対した反応なのか、それは少女のみぞ知る訳だが。
かくん?と首を傾げれば、ぽんっ、と釣竿を消し、よいせ、と立ち上がる。
そして、えいやーっ、とタライを引っ繰り返し、水ごと魚を小川へと戻せば。
ぽんぽん、とお尻を払いながら、どこか一点へと視線を向けて。
次の瞬間、気が付けば、少女の姿は掻き消えているのだろう。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。