2022/10/22 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にゲネロムさんが現れました。
ゲネロム > 雨の音は通り過ぎた。
空気も徐々にであるが乾いた空気となりつつあり、今日はもう雨音が聞こえる事はないだろう、と嗅覚が言う。

山賊街道の山中。
獣道とはだいぶ違い、冒険者や商人たちが馬車で行き交う為に踏み固められ、ある程度整備とは言い難いがそれなりに歩くものも多い道である。

道通りに行けば港湾都市ダイラスへと続く道の中で比較的人通りのある道ではあるが、当然山賊や魔物に出くわす事は有り、安全とは言いがたく、今も小さなフードをかぶり顔を隠し外套に身を包んだ小柄な人影が歩いている。

それはゲネロム族と呼ばれている獣人の魔物の1匹。
エルフやミレー族などでなければ交渉しだいでは上質な武具や装飾品を物々交換で得る事ができるし、ゲネロムもそれを望み、そうやって嗜好品やモノを造るための素材を得ており、今も特に武器を構えて歩いているわけでも殺気立てて歩いているわけでもなく、港湾都市に商売をする為に向かっているだけ。

とはいえ、構えてはいないが武器は持っている。
兄弟が作った折りたたみ式の小型連射クロスボス。
構造は良くわからないが、本体は折りたたみ式で外套の中に隠せるし、矢の方も小型で本体とは分離して懐に仕舞える優れもの――これは売り物ではなく護身用なので売るつもりなし――をいつでも抜けるようにはしていた。

目的の港湾都市までまだ距離はある。
乗合馬車にも乗れないないので、休憩を挟んで歩くしかない。

ゲネロム > 暫くは黙々と歩いているが、港湾都市が近づいてくると一度足を止め深呼吸をした後に、賄賂用の宝石がある事を外套の懐に手を入れて確認し、それから再び歩き出し港湾都市の入り口へと向かのだった。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からゲネロムさんが去りました。