2022/07/11 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中/秘湯」にビョルンさんが現れました。
ビョルン > 変わった温泉があると聞いて緩やかな山道をぽっくりぽっくりと馬を歩かせて参じた。
脱衣場の東屋も洗い場も整備はされていない。
大樹が広げた枝の茂りの日よけのみが存在する、拓けた露天風呂だ。
手を浸せばそれなりに快適な温度である。

大自然の中で脱衣し、着衣を風呂敷で包んで木の枝に下げて小ぶりの木桶と冷たい茶の入った水筒を出して手拭いも巻かず湯に浸る。

傍らに時折、野生動物が姿を見せるがまったく人の気配もなく、日陰の下で胸から上を湯から出して温もること暫し。

ご案内:「九頭龍山脈 山中/秘湯」にクイネさんが現れました。
ビョルン > 湯を手で掬い、顔に近付ける。
温泉独特の香りとわずかな濁り。
ここがただのぬるい水たまりだということはあるまい。

ただ、本当に人知れずの秘湯らしく、相当にのんびりぼんやりと湯に浸っている。

温泉が湧いていると知らず見かければ、相当に不思議そうな光景かもしれない。

クイネ > 「……なるほど、ここが」

山道を歩いてきた占い師の少女は。
その温泉の遠景を見て、おぉ、と声を上げると。
ゆっくりと温泉へと近づいていく。

「けっこう、しっかりしてますね」

ぽんぽんぽん、と。
身を包む装束を脱ぎ捨てると、少女はするすると風呂へと歩いていく。
山の中にある薬草や、動物の骨などの回収ついでに。
なにか面白いものはないだろうか、と思っていた少女。
噂話に、温泉がある、と聞いたので寄ってみれば。
なるほど、確かにちゃんとした温泉だ、と。
少女上機嫌になり、そして……。

「……あら?」

そこで、少女は。
先客がいることに初めて気がつき。
自分が裸身を晒している事実を受け止め。

「……失礼いたしました」

す、と。体を手で隠しつつ。
先客と遠い位置から、湯に浸かり始めた。

ビョルン > 乗馬馬と荷物を繋いだ、その大木の作る木陰の下。
湯に浸かりながらぼんやりしていれば己からそう遠くない所に白い裸体画見えた。

「おや」

目を擦る。
己の希望が見せた幻などではないようだ。

「日向はすぐのぼせるよ、こっちへ来な」

ヘラ、と作り笑いを浮かべて少女へ手招きをする。
こちらも全裸ではあるが背丈こそそこそこあれど、体毛の薄い白肌なれば不潔そうにも野蛮そうにも見えまいか、と密かに自負を抱いている。
──隙あらば食いたいと、人相占術では出ているかも知れないが。

クイネ > かなり山の中にあり。
かつ、利用する人も少ない、と聞いていたので。
少女としては、先客がいるのは完全に予想外であった。

「えっと……」

もちろん、入浴をするということ。
そして、設備が十分な温泉ではない、ということは聞いていたので。
こういう他人との遭遇や、混浴の可能性も考えてはいた少女だが。
さすがに、裸体を隠すことなく晒し、というのは。
少女の中の羞恥心がずいぶんと刺激されてしまう。

「は、はい……」

先客に声をかけられ。少女は、少しだけ相手のほうに近づくが。
ふいに、うつむいていた顔を上げ。

「あ、あのっ!
 さ、先ほどまでの、私のアレは。
 ……人がいると思っていなかっただけなので!
 なので、はしたない、とか。思わないでくださいね!」

と、大きな声で相手に言う。
少女の感じた羞恥は、裸を見られた、ということではなく。
少女自身の振る舞いを見られたことにかかっているらしい。

ビョルン > 己としてはなんとうか。
渡りに船とか、飛んで火に入る虫だとか。
そこまでいかなくても少なくとも、話し相手ができたと内心で手拍子足拍子、喜んでいるものである。

それでも相手はどこかもじもじとした様子なのは、混浴という状況だからに他ならないのだろう。
湯桶の中に畳んでいた手拭いを一枚手に取り、相手へ差し出す。

「風呂なんて裸で入るもんだから俺ァ気にしないけど、良かったら使いな」

少しは気を使った後、相手からの言葉を聞けば、思わず笑いが込み上げる。

「いや、実にいい脱ぎっぷりだったね──そういうの、可愛らしいな。
 それに、……どんな冒険者服や、魔法ローブを着ているよりも今の方が綺麗だよ」

微笑みながら、ふざける調子は一切なくまくし立てる。
己の性器は影に隠れるよう、湯の中で座り直す。

クイネ > 少女自身、当然。混浴という物への羞恥も無いでもない。
しかし、この場合少女にとって。
『自身が豪快に服を脱ぎ、それを恥じないタイプの人間なのだ』
と思われることこそが一番恥ずかしい出来事なのであった。

「あ、ど、どうも……」

そんな中差し出された手ぬぐいに関しては。
ぺこぺこと綺麗に折りたたみ。
頭の上に、ぽふ、と置くという。
わかっているのかわかっていないのか、の使い方。

「あぁぁ……違うんですよぉ。
 まさか、人がいると思わなくて……」

相手の指摘に、少女は恥じ入るのだが。
続く相手の言葉には、笑みを浮かべ。

「あら、お上手ですね。
 そういうアナタも、なんと言いますか。
 気負いや気取りが無くて素敵ですよ」

と、相手の口説き文句を軽くいなすかのような様子を見せる。

ビョルン > 差し出した手拭いは胸に巻かれるでもなく腰に巻かれるでもなく少女の頭に鎮座まします事となった。
意外そうに目を丸めるが口元まろく緩める。

「わかるよ。
 俺も最初は本当に温泉なのか疑った」

そのくらいの、大自然の中。
異性と行合うことが奇跡的であるが、色気を含んだ誉め言葉にどう反応するか放ってみた鏑矢がぬるりといなされるとこれは、見た目より成熟した心を持った一端の女だとまなざしを改める。

「それは、ありがとう。
 ──旅の恥は掻き捨てとも謂いますし。
 何処から来たの?」

にじり、と相手へ並ぶように距離を詰めてみる。

クイネ > 頭に手ぬぐいを載せ、恥ずかしがっていた少女だが。
相手と言葉交わせば、少しずつ平常心を取り戻していき。

「そう、ですよね。
 いえ、それでもちょっと私が迂闊だったんですけど……」

自分の行いを反省しつつ。
少女は、相手のことを少し観察する。
ん~? と、首をかしげたりする中問われれば。

「えっと、王都のほうからですね。
 普段は占い師をしているのですが。
 魔術や占いに使う素材とかを収集しに来まして」

と返答し。相手が近づいてくるのを、特に咎めたり。
逃げたりなどはしない。
むしろ、少女は相手の顔をじぃ、と見つめるくらいだ。

ビョルン > 「いや、いいものが見れたよ」

ここは混浴風呂。
惜しみながら脱ごうが惜しみなく脱ごうが、結果は同じなのだが。
むしろそこへこだわる相手を興味深そうに見つめる。

相手からの返答があれば、へぇ、と頷く。

「奇遇だね。
 俺も普段王都に居て──そうだね、恐らくは生まれて初めての一人旅で、温泉三昧な訳だけれど」

相手へと近づく己の顔を見詰められればくりん、と首を傾げて。

「なに? 女難の相でも出てる?」

もっと見ていーよ、なんて軽率な口を叩きながらもひとつ距離を詰めた。

クイネ > 「できれば忘れていただけるとありがたいのですが……」

相手の言葉に、羞恥心を刺激される少女は。
恥ずかしい、とまたうつむいてしまうのだが。
相手が悪い人でない、と思ったのか。
次第に緊張もほぐれていき。

「そうなんですね。
 いいですね。温泉は癒しの力がありますから」

相手の言葉には、うんうん、と頷く少女であったが。
相手の顔を見ていることを指摘されれば。

「いえ、女難の相は出ていませんが……。
 ……アナタ、悩みがおありですね?」

と、更に近づいてくる相手の様子をも気にせずに。
笑顔のまま、そう言ってのける。

ビョルン > 「キミともっと忘れられないことができればね」

にっこりと笑って、この局面で己にできる最大の剛速球を投げてみる。
年頃の娘が気前よくぽいぽいと服を脱ぎ捨てて入浴するのがそんなに恥じることなのか、わからないままではある。

温泉の癒しについてはうんうんと己も頷いているが。

「うーん、まぁ、そうだよね。
 普段王都内で暮らしているこの歳の男が全てのことを一旦置いて、昼間っから単身山の中の温泉に浸かっている。
 ──体に目立つ傷もなければ、病弱そうでもない。
 ならば、問題なのは頭の中だ──俺もそう思う」

相手の言葉が占術の知識や第六感から出たとは思っていない。
相手に触れることが叶う距離まで来れば頭の天辺へ乗った手拭いにぽんと触れて。

「ご明察。
 ところで、スケベしないか」

遠回りが面倒になり、ニッカリ笑って提案した。

クイネ > 「あら。それなら頭を強く殴らないとでしょうか?」

自身に向けられる言葉の意味を読み解きつつ。
一度、更に相手のその気勢を逸らす少女であったが。

「そうでもないんじゃあないでしょうか?
 世の中には、温泉が大好きで。
 とにかく温泉を巡る温泉コレクターがいる、とも聞きますし」

あらあら、と相手の言葉に対して。
否定しつつ、う~ん、と。
次にどんな言葉を投げかけるべきか、と考える少女だったが。

「……ふふっ。そうですねぇ。
 アナタには、そういうストレートな物言いの方が似合ってると思うので。
 いいですよ。致しましょうか」

いよいよ、直球な物言いに。
思わず笑ってしまった少女は、その提案を快諾する。

ビョルン > 「女性を暴力犯罪に走らせるなんて俺の心が痛むよ」

殴られては事だと、肩を竦め乍ら返す。

「温泉コレクターか……、じゃあ、やっぱり顔に『悩みがあります』って書いてあるようなものなのかね」

己は決してわかりやすいタイプではないと、自負はあったが。
それも王都の縄張りの中での話かもしれない。
合意が取れれば、相手の頭に触れていた指先を頬へと撫で下ろす。

「それじゃあ、お嬢さん──お名前は?」

問い掛け乍ら相手の手が取れればその指へ、その掌に口づけを落とす。

「ここでする? 俺の宿まで行くかい?」

応じてくれた少女への、せめてもの気遣いであった。
両脚の間、そこにある一振りの分身はそろそろ勃起を始めていたが王国では珍しく、人間らしく人間サイズなのでまだ目立たぬはず。

クイネ > 「そうですねぇ。
 そうならないほうが、頭も痛まないでしょうしね」

切り返してく相手に、少女はころころと笑いつつ。
口元を手で抑え、楽しそうにしている。

「ん~……そうですねぇ……。
 顔に書いてある、ということでもないんですが。
 まぁ、占い師の秘密、ということで」

そういうのを読み解くのも、占い師の資質です。
などと嘯きつつ。少女は、相手に頬を触れられ、目を細める。

「クイネ、と申します。
 アナタのお名前は?」

相手に名を問われれば、するり、と名乗り。
当然のように、相手の名を問い返す少女。
掌に口付けされたのならば。

「……そうですね。まだ私も温泉を堪能し足りないですし。
 ここで、致しますか?」

と、相手に逆に尋ね。
する、と立ち上がり。
今度は、自らしっかりと裸体を相手に見せ付けるようにする。

クイネ > 【継続を予定しております】
ご案内:「九頭龍山脈 山中/秘湯」からクイネさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山中/秘湯」からビョルンさんが去りました。