2022/03/27 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にタマモさんが現れました。
タマモ > 九頭龍山脈、その付近を通る山賊街道と呼ばれる街道。
そこから外れた山中へと、少し入り込んだところか。
河川なり、温泉なり、はたまた遺跡なり。
まぁ、どこかに通じてはいるだろう獣道。
その獣道に、点々と、明らかに、誰かの手によって地面を覆う枯れ葉。
それを気にしないも、気にするも、そこを歩く誰かさん次第である。

実際には、どうなのか?そう問われれば。
最初の内は、そこには、確かに落とし穴があった。
とは言っても、足を突っ込む程度の深さ、大した事はない。
しかし、そこに油断し、更に先を進んだ場合。
ただの地面に見える、枯葉もない場所に、本当の罠が仕掛けられているのだ。
もちろん、最後も落とし穴。
だが、そこにあるのは、腰まですっぽりと入る大きさの落とし穴で。
満たすのは、何らかの液体だ。

…それも何か、そんな問いがあれば。
中に満たされたのは、媚薬の類と答えるべきか。
もっとも、効きは相手次第。
弱ければ即効いてくるだろうし、強ければ遅効性のように後から効いてくるだろう。

そんな罠を仕掛けたのは、その全体を見渡せる、樹木の枝の上に腰掛ける少女。
この罠を、全部踏破するにしても。
引っ掛かりまくり、手酷い目に合うにしても。
その様子を見る事を、楽しみにする少女である。

タマモ > 「ふむ…」

腰掛けた木の枝、時折、ぐるんっ、と鉄棒のように回転し、元に戻る。
そんな芸当を、考え込むような、腕組みをしながらしている訳だ。
傍から見れば、危険極まりない芸当だ、失敗すれば、落ちてただで済まぬ高さなのだから。
もっとも、それを見る者も居ないだろうが。

何度目か、回転を終えた後、ぐーっと軽く伸びをする。

「やはり、誰か来る確信を抱いた後、仕掛けるべきじゃったかのぅ。
来るか来ないか、それ自体も、賭けとしては少々不利か。
しかし、それはそれで…うぅむ…」

ぽつりと漏らす、少女の呟き。
その罠自体は、なかなか考えられたものではあるが。
罠の仕掛け方に関しては、いい加減なものだと分かるだろう。
しかし、少女にとっては、それもまた、拘りの一つ。
絶対に成功する事を、少女は好んではいないのだ。