2022/01/26 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中/隊商のキャンプ」にセリアスさんが現れました。
セリアス > 「んン~~……っ」

こきん、と、関節を鳴らし、指を組んで両腕を肩の上へと伸ばしながら。
ダイラスでの仕入れに少々熱が入り、都市を出発したのはかろうじて夕方とまではならない時間。
いっそ翌日に出発にしても良かったが、夜のあの都市は誘惑も多すぎる。
仕入れ良し、商品は届けられずではお粗末と、隊商に準備を急がせ、道中あまり評判も良くない山道で野営となってしまった。
とはいえ、元々王都からの往路から雇った傭兵もいれば、復路でと新たに雇った者もいる。
顔見知りも、初めて雇う者もいるが、元々の隊商付きの護衛もいる。
街道名の由来になった存在は面倒だが、対処もなんとかなるかと目星を付けた。
むしろ揺れる馬車よりも、ゆっくりできそうだと、キャンプを設営する隊商の皆を見回して。

「お、すまないねェ」

商会の人間の一人が、会頭のテントの準備が出来たと声をかけてくれるのに返事をしながら。
焚かれている火の傍に寄り、腰の水筒を手にとっては一口、水を飲む。
せわしなく野営の準備をする人々を見る赤い瞳は細まり、機嫌良さげにそれを眺めていた。