2021/11/23 のログ
■グスタフ > 戦槌は重い。担げば肩に重く負担がかかるし、振り上げれば振り下ろすくらいしかない。
その重量で圧するのだが、振り下ろしたら途中で止めることも難しい。
手加減がし辛く、隙が大きい。弱点だらけの武器だ。
だが男は気に入っていた。
細かいことを考えずに振り回して当てれば済むからだ。
あまり、1対1で使う武器ではない。乱戦用の兵装だ。
馬車に護衛用の武器として置いてあったのだが、誰が使うつもりだったのだろう。御者か?
真っ先に殺されて、荷物は奪われた。
この獲物のおかげで多数を屠って返り討ちにしたが。
「割には合わねぇなぁ……」
■グスタフ > 「よっと」
振り上げて、振り下ろす。と同時に戦槌から手を離した。
戦槌が唸りを上げて回転してすっ飛んでいった。
ゴギン。といい音がして、隠れていた盗賊の一人を片付けて。
「まだいるのか……」
疲れて眠気も出てきたところだが、夜は長そうだ。
最悪……戦槌を捨てて、街まで歩くことも考えなければならない。
■グスタフ > 「たまにはな、身体を動かすのもいいとは思ったんだ」
襲い掛かってくる影を、靴底を捻るようなすり足で捌くと、
相手の腕か足に身体を触れるようにして、動きを探った。
毒の刃物などに警戒しながら、関節に逆から腕を押し当て、
軽く押さえつけながら、脛を引っかけるように蹴り払った。
体勢を崩したところ、頭を掴んで地面に押し当てると、後頭部に膝を落とす。
「こんなハードなトレーニングは頼んじゃいなかったんだが」
■グスタフ > 戦槌を拾って、ずるりずるりと引きずって去っていった。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からグスタフさんが去りました。