2021/05/22 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にジギィさんが現れました。
ジギィ > 天候はまずます。
快晴というほど陽光は強くなく、かといって暗くなるほどに雲は厚くない。
薄雲は空で蟠っていているけれど、地上は安定してゆるゆるとかぜが吹いていて――――『狩り』には絶好とも言えそうな日。

(期待して良いかなぁ)

銅色の肌のエルフは、沢沿いに山を登りながら薄明り零れる空を見上げる。少し前に仕掛けた罠を見に行くのが主な目的だけれど、道中ついでに他にも獲物が見つかれば有難い。

薬は、薬草だけよりも動物の何かを混ぜて使ったものの方がなじむ。
だからたまに、魔獣の角やら爪やら肝やらを得るために山に向かう事がある。
今回合は解体しなければ得られないようなものが欲しいわけではないから、できればさくっと、おすそ分けだけ頂いて平穏無事に山を降りたい。

とはいえ、来たからには何か獲物はもちかえりたいものだから
銅色の肌のエルフは山歩きに馴染んだ調子で、沢沿いの岩場をひょいひょい登りつつも、辺りに動くものが無いか見るともなしに瞳の端で見ている。

(…この季節は子供も多いから…)

子どもは魔獣と言えど可愛いものだけれど、もれなくついて来る気が立っている母親には遭遇したくない。そんな警戒の表れか、足並みに合わせて揺れるくせ毛から除く長耳は時折すこしひくっと動く。

ジギィ > 季節の変わり目のような湿った風が、少し冷たい温度で吹き下ろされてくる。
目的の場所まではあともう少し。

森の中を通る風は、緑と土の匂いと初夏の花の香りを運んでくる。
それを胸いっぱいに吸い込むと……ちょっとお腹が減るけれど

エルフは歩調を緩めることもなく、目的の場所目指して更に山深くへと

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からジギィさんが去りました。