2021/03/21 のログ
■ブレイド > さすがに少女の力では自分の体を引き上げることは出来なかった。
かといって、こちらから引っ張れば彼女を巻き込んでしまいそうで。
自分の手を引く少女の姿…自分も体を起こそうとはするが
後に手をつこうとしても、魔石が転がっており安定しない。
「あー、えっと、こっちこそわりぃ…」
体を隠すのも忘れて引っ張ってくれた彼女だが、それが仇となった。
露出の高い服であって、さっきまで作業を続けていたのだろう
そして、必死になって引っ張ってくれている。
彼女自身は自分の体に魅力がないと思っているかも知れないが
コチラにとってはあまりよろしくない。目に毒だ。
色々と妙な気持ちになってくるのだからまったくもって、度し難い。
謝りたいのはこちらの方だった。
色々と反応が顕著にならないうちに、体を仰向けにして自力で起きる用途試みるが…
すると、見えてしまうかも知れない。こちらの尻尾が。
■ルイーズ > 多少の荷物を運ぶ程度には問題がない程度の力はあるのだが、
それで少年を引っ張り上げるのは不十分で如何にも出来ず。
しかも足場が採掘した魔石や小石などで不安定で力が入りきらず。
しかも少年を引き起こす事に集中しているせいで少年の目の前でほとんど布地に覆われていない体を晒す事となり。
ついには無理と断念して息を整える時にすら気が付いていなく。
やがて少年が体を仰向けにして起き上がろうした時、自分にあるものと同じような尻尾に気が付き。
「あー……もしかしてミレーの方でした?」
自分のように呪いで生えたのでなければ答えは一個、見ちゃったなと気まずそうな顔をして。
■ブレイド > 一度目だから許すと言った少女。
その手前、流石にまじまじと見るわけにはいかないが
息を整える姿につい見惚れそうになってしまう。いけない。
少し慌てたせいか自分の尻尾を隠すのも忘れてしまっていた。
少女からかけられた声を聞けば、ギクリと肩が跳ねる。
ゆっくりと振り向けば、外套からでてしまったいる黒い猫のような尻尾。
やってしまったか。
「ぁ…ぁーえーっと…まぁ、ぁあ…」
少し曖昧な返事だが、反応でだいたい分かるだろう。
とはいえ、みられたのが後の尻尾でまだ良かったとも言えるかも知れない。
いや、よくはないが。
「できれば内密に…してくれるとありがてえんだが…」
■ルイーズ > 思わずに言ってしまった言葉に少年の肩が跳ねる。
その反応が答えというように感じ取り、ゆっくりと振り返る少年の顔を見ては尻尾へと視線を戻して。
「安心していいっすよー。誰にも言いませんからね」
曖昧な返事を聞けば確信を持つには十分。
自分の尻尾とは少し違うかなと思いはするがそれは言わずに視線を尻尾から外して。
「ブレイド兄さんも私のを見たっすよねー?
これはお互いの秘密にしておきましょう。
私は魔石を拾ってて何も見ていないですからねー」
お互いに知られては困る事はほぼ同じ、なら黙ってましょうと笑って提案し。
尻尾を隠す時間を用意するように転がっている魔石を坑道の隅に置いていた籠へとしまい始めて。
■ブレイド > 気まずい気持ちのままに振り返ったが
帰ってきた返事はとても軽いものだった。
彼女もしっぽがあるのは見えた。ミレーかどうかはわからないが
『ミレーの方』と言う言い方から、恐らく別のものなのだろうと推理する。
それがなんなのかはわからないが、彼女が黙っていてくれるというのであればありがたい。
彼女がミレーじゃなかったにしても、その姿で苦労するのはかわらないだろうから
そういう意味では意識を共有できているのかも知れない。
「そっか、すまねぇ」
ほっと一息ついて安心したのか、尻尾を隠して立ち上がる。
魔石を拾う少女に姿に感謝しつつ、さっきまで昂ぶってた気持ちを落ち着けるために深呼吸。
彼女は意図的に視線を外しているだろうし、鎮めるならば今のうちだ。
「ん、お、おう、ああ、そうだな。
オレもみなかったってことにしとく。
っと、オレも手伝うよ」
彼女の提案には同意して、そのまま自分のそばに転がっていた魔石を拾い集めようと。
■ルイーズ > ある意味秘密を持つ仲間と判れば気は楽になる。
秘密を持つ同士ならお互いにそれを誰かに話す事はないという信頼感があって。
だからこそ変わらない軽い声で告げる事が出来て。
「お互いにばれたら困る秘密があると苦労しますよねー」
視線をそらせて魔石を拾っていれば立ち上がる気配。
きっと尻尾を見られた動揺もあるだろうと振り返らずに魔石拾いに集中するようにして。
「今日は魔石掘りをしてた私の所にブレイドにいさんが来て話をしただけっすよー。
いいんすか?助かります」
そして手伝うという申し出に助かりますと笑っては籠を引っ張り、ここに頼みますと。
■ブレイド > 彼女の配慮はいろいろな意味で助かる。
なんというか、この国に珍しく出来た少女だ。
それだけ苦労してきたということではあるのだろうが。
「そーだな、お互い商売に関わるしな」
彼女の場合は路上で商売などできなくなってしまうだろうし
自分は冒険者としてはろくな仕事にありつけなくなってしまうだろう。
困るのはお互い様、ある意味秘密を共有する仲間と言ってもいい。
「オレが散らかしたようなもんだしな。
それに、世話になりっぱなしってわけにもいかねぇよ」
笑う少女にはバツが悪そうな表情で微笑み返して魔石を拾い始める。
だが、体をそろそろ隠してほしい。
いろいろな意味で眩しそうに目を細めつつ彼女手伝いを続けるのであった。
■ルイーズ > 色々な偶然が重なったが少年はこの国ではかなり気を許せる一人となり。
お互いの商売と言われれば、そうそうと頷く。
もし秘密を知られてしまえば、この先の商売は占い師ではなく使われるだけの玩具になってしまうのだから。
少年もきっと大変な事になってしまう。
だからこの秘密は何があっても口にすることはないと決意して。
「散らかってたのは元からっすよー。つい一人で掘ってる時の癖でやっちゃってたから。
そうです?だったら頼みますねー」
だったらと好意に甘えて魔石拾いを手伝って貰い。
手伝って貰い掘った分を籠に詰めてしまえば籠を背負いローブを正しててるてる坊主のようになり。
少年に帰りの護衛をお願いして王都へと戻るのであった。
ご案内:「九頭龍山脈 山中」からルイーズさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山中」からブレイドさんが去りました。