2021/01/10 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にトーラスさんが現れました。
トーラス > 険しい九頭龍山脈を通り抜ける山賊街道と呼ばれる山中。
吹き荒ぶ山の冬風は嵐の如くごうごうと音色を響かせて木々を揺らし、
分厚き雲が幾層にも重なり合う星も見えぬ空は、雪が降るかも知れない気配を連想させる。

そんな夜に街道の名前の由来である隊商を狙う山賊退治に派遣された冒険者達が野営を行なっていた。
と言っても、ギルドにて同じ依頼を引き受けたと云うだけで一党を組んでいる訳でもない一行は、
火熾しを終えて、おざなりに歩哨の順番のみを定めた後、思い思いの時間を過ごしている。
気の合う若い男女は離れた天幕にしけ込み、端から一党だった者達は近隣に湧く温泉に向かい、
そうでない者達は自身の天幕で食事を摂ったり、装備の点検をしたり、早めに休んでいる事だろう。
冒険者は個人事業主で、得てして個人主義だ。他の者が何をしようが無関係な他人が口を挟む事はない。

「雪が降ると厄介だな。この辺りは結構、積もるという話だし……、」

野営地の中央に焚かれた焚き火に両手を翳しながら中年の冒険者は肩を縮こませる。
今現在、歩哨と火の番を任された中年男性も食事の準備の真っ最中であった。
焚き火の傍らには分厚く切られた黒パンや塩漬け肉が木の枝に刺されて、翳されており、
肉から滲み出る油が焦げる匂いが微かに鼻孔を擽り、食欲を増進させていた。

トーラス > そのまま山中の夜は更けていく――――。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からトーラスさんが去りました。