2020/11/27 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にタマモさんが現れました。
タマモ > ここは九頭龍山脈、その麓を通る街道付近。
木々生い茂る森林の中、その内の一本の樹木の枝、その上に少女は佇んでいた。

「ふぅむ…ここら付近であった、と思うんじゃがのぅ」

腕を組み、街道ではなく、山中の方へと視線を向ける。
言葉と仕草から、何かを探しているのだと分かるだろう。
実際、探している訳だが。

この付近に現れるだろう山賊、そう人の訪れる事のない寛げる温泉、のんびりと釣りの出来そうな河川とか。
見付かれば見付かるものは、色々とあるのだろうが、今回の目的は二番目の温泉であった。
その話をどこで聞いたのか、は秘密である。
まぁ、別に他のものが見付かっても、それはそれで良いのだが。

とん、と枝を蹴り、次の枝に。
そうして移動しては、周囲を探っていた。

タマモ > 「地図の一つでも、貰っておくべきだったじゃろうか?」

再び移動すれば、視線を巡らせながらの呟き。
地図、便利そうではあるのだが。
あれだ、多分、本当に必要になったら使おうとして、結局無くしている、とかオチが付きそうで。
己で言っておきながら、いや、無理だな、とか思う少女であった。

それなりに、移動はしているだろう。
が、温泉どころか、他のものさえ何も見付からない。
そろそろ、何か見付かっても良いんじゃないか?とか思うも、世の中、そう簡単にはいかないものなのだろう、多分。

タマモ > 「………ふむ」

何も見付からない、そんな時間が続けば、移動も徐々に早まってくる。
とん、とん、とん、一本ずつだった移動が二本ずつ、二本ずつだった移動が三本ずつ。
その一回の移動距離も、少しずつ広がって。
気が付けば、それなりの移動速度。
そんな移動をしていれば、探しものも見付かり難くなる気が、しないでもない。
が、元々は何かを探す為の移動が、次第にどれだけ早く移動出来るかに変わっていた。

「風じゃ、妾は風を感じておる…!」

そんな言葉と共に、もはや、少女の姿を捉える事さえ難しい、そんな移動速度となっていて。
そのまま、少女の姿は、山中深くへと消えて行くのであった。

結局、何か見付かったのかどうか。
それは、少女のみぞ知る。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。