2020/10/08 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 帝国の秘密採掘場」にエミネさんが現れました。
エミネ > 「今日も一日ゼロ災でいきましょう」

「「「「ヨシ!!!」」」」

「では皆さん、ご安全に!」

「「「「ご安全に!!!!」」」」

広場の檀上で、猫耳を生やした神獣族の道官が雇用労働者たちに挨拶をしているのを、エミネは頬杖をしながら見ていた。

ここは王国内に密かに設けられた帝国の採掘場。
皇帝の勅命を受けた者たちが密かにある鉱物を探している。
エミネは彼らの護衛に抜擢され、部下を伴って密入国しこうして施設を警護している。
何を掘っているかは知らないが掘り当てたら戦争が終わるかもしれないということは聞いていた。

「しかしまぁ…王国のミレーはみすぼらしいわね…」

エミネは広場に集まっている労働者達を見てため息をつく。
帝国から派遣された道官たちだけじゃ当然採掘業など出来ないので、王国内から労働者を雇い集めている。
全て奴隷だったり隠れ住んでいたりするミレー族だ。
理由は簡単で、王国に虐げられている彼らならここの秘密を王国に密告されることもあるまいということだ。

実際過酷な仕事だが皇帝陛下の金に糸目をつけない支援により金払いも労働者の扱いもいいのでミレー族労働者達の忠誠心とやる気もかなりのものだ。

それでもやっぱり奴隷労働者は身なりもぼろなら栄養状態も悪い。
これでも栄養満点のシェンヤン料理を食わせて当初よりは大分改善したが。

「……帝国に生まれていればね」

エミネは立ち上がり、施設を見回りにいく。労働者がおかしなことをしていないか、誰か怪しい人物が近づいていないか、内も外も見なければいけない。

山賊なんぞが来れば皆殺しにすればよい。誰も気にしない。
冒険者や迷い込んだ商人などが来れば鉱業ギルドのものだと言えばだいたいは信じてくれる。信じなければ偽造した書類を見せる。
問題は王国軍とかが来た時だが……さて、その時はどうしようか?