2020/09/09 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にイズナさんが現れました。
イズナ > 山賊の一行が通り過ぎるの地面に伏せてジッと待ち、足音が遠ざかっていくのを確認しながら
ゆっくりと伏せていた身体を起こして周囲を確認するように見渡した
伏せている間に懐の部分で隠していた薬草と茸類を採取して、マントの内側にしまい込めば、
ようやくスクッと立ち上がって腰につけた水筒から水を一口飲み乾きを潤す

「本当に無法者が多い山だなあ、この辺りは…」

主人の『美容』に必要な野草や山菜を必要量採取するまで「戻ってこなくていいわ~ん」と言われ、
山にこもって早5日程が経過しただろうか?薬草も山菜も希少な物ばかりでまだ半分ほども集まってはいない
しかし、その間、今のような山賊と遭遇すること数十回…初めのうちこそ、
適当にあしらったりしていたがあんまりにもばったりと行き合うものだから、
今のようにこっそりやり過ごすことにした…そのうち、マントやフードには草木や小枝が施され、
今ではすっかりちょっとした茂みが歩いているようにも見えなくはない
それもまあ、山暮らしには慣れているから5日だろうが10日だろうが、街を離れる事に苦痛はないのだけど

「…とと、水が無くなりましたか…
 この辺りで一番近い水場は…ええっと…」

気がつけば手にした水筒の中身が空である
5日もの間、この辺りを彷徨い水場や夜露をしのげそうなねぐらになりそうな場所は抑えてある
無法者の一団が向かった方とは逆の方向にある、水場へ向かうべくその場を離れ慎重に歩きだした

イズナ > しばらく歩き岩から清水の湧き出る箇所までくれば水筒を満たし、腰の留め金に括り付ける
日が沈むまではもう少し時間がありそうだと伸びた影を見て、ふ、と短く息を吐けば、
衣佇まいを整えるようにして周囲に視線を投げる

「さて、それじゃあもう一働きしますか…
 そうですね、今度はもう少し人の入り込まない奥地の方へ向かいましょうか」

懐から取り出した携帯食の樹の実を2つ、3つも口に放り込めば、もそもそっと、動く茂みは
鬱蒼とした森の奥地へと向かって消えていくのであった―――

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からイズナさんが去りました。