2020/06/03 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にタマモさんが現れました。
タマモ > 九頭龍山脈、山賊街道を近くにする山中。
流れる小川のすぐ側に、少女の姿はあった。
その手には釣竿、傍らにはタライ。
そう、今日は夜釣りをしているのだ。

「………」

時折、釣竿を軽く揺らし、様子見。
まだタライには、一匹の魚も居ない。
が、まだ始めたばかり、慌てる時間じゃない。

タマモ > かたん、釣竿を岩に掛けるように立てる。
座っていた岩から立てば、軽く周囲を見渡す。

「むむむ…不思議と、今日は釣れなさそうな予感が…」

とんとんと肩を叩き、ぽつりと、そんな呟きを。
こうした、良くない予感と言うのは、意外と当たるものだ。
別に、今日の釣りは、魚を食べると言う目的ではない。
ただの暇潰し、ではあるが、まったく釣れないと言うのも、あれである。

瞳を閉じ、少女は耳を澄ませる。
こんな場所で、何か聞き取れるか、それは分からないが。
何かあれば、向かってみるのも良いだろう。
何もなければ…せっかくだし、もう少し釣りをやってみるか。
そんな事を考えながら、静かに少女は佇む。

タマモ > 音に意識を集中する、その時の聴力は凄まじいもので。
かなりの広範囲で、僅かな音とて聞き逃さないだろう。
………まぁ、欠点としては、逆に大きな音を立てられると、かなり困るのだが。

以前、これをやってた時、近くで魔法をぶっ放していた冒険者が居た。
響く耳鳴りの中、それをやったと思われる魔法使い?らしき相手に、飛び蹴りをかましたのは良い思い出だ。
…良い思い出?いやいや、良くはないだろう。

ともあれ、そうして意識を集中したままで。
もう少しだけ、それで何も無ければ、釣り再開だ。

タマモ > しばしの時、はふん、少女は溜息を吐くと、その瞳を開く。

「ふむ、何もなしか。
仕方無いのぅ、そうだと分かっておれば、違う考え方もあるじゃろう」

よいせ、と再び岩の上に腰掛ける少女。
立てたままの釣竿を、再び手に取って。
どうやら、流したままだったが、やはり魚は引っ掛かってないらしい。

己が考えていた通り、少女は、釣りを再開する。
結果は、言うまでも無い。
少女の勘は鋭いのだ、予想した通り、一匹も連れなかった。
が、それはそれで、ある意味、己の正しさを再認識するのだ。

そうして、満足するまで行えば、後は帰路に付くのだ。
今日の結果に、ちと不満はあるが、満足もしながら。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。