2020/04/10 のログ
■ホアジャオ > ふわふわとした思考のなかで、木の葉の向こうに浮かぶ白い雲がふわふわの怪物に見えてくる。
――――嗚呼、駆け上がっていって、喧嘩を売れたらいいのに…!
「―――――はッ」
やがて、きりきりと痛むくらいの空腹で目が覚める。
目に飛び込んでくる空は朱に染まった雲と濃い水色と濃紺が入り混じっている。
腹をさすりさすり身を起こし辺りを見回すと、早森は薄闇に覆われつつあって、すうーと吹く風ももう寒いくらいだ。
「哎呀(あちゃぁ)――……寝過ごしちゃった」
ぽりぽりと後頭部を掻いて、ふわっと欠伸。
それからぽんと立ち上がって、両手を上げてぐうーと上に伸びをして
「さァて…かえろ!」
こきこきっと首を左右に倒してから、すとんと岩棚から飛び下りる。
(バイトをサボっていたことがばれないように、王城に潜り込めると良いンだケド……)
たん、と岩場を蹴って、闇の迫る中危なげもなくまた渓谷に沿って山を下っていく……
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 渓谷」からホアジャオさんが去りました。