2020/04/09 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中 渓谷」にホアジャオさんが現れました。
ホアジャオ > 晴れ渡った空から春の日差しが降り注ぐ山中。
『山賊街道』などと名を冠されたせいかあまり人の踏み入らない山の森の奥に、木々に囲われた小さな渓谷がある。
森の中からは鳥のさえずりと時折羽ばたいていく音。
冷たい渓谷の水に乗ってくる風はみずみずしい新緑色の葉を揺らし、薫風となって森の中を渡っていく。

「はァ――――…」

その小さな渓谷に切り立った大岩の上に、仰向けに寝そべる姿ひとつ。
渓谷側に足を投げ出して時折ぶらんぶらんと揺らしながら、両手を組んで頭の下にして、頭上に差し掛かった木の枝の合間から覗く空をぼんやりと眺めている。
直接当たればきついくらいの日差しは今、その差し掛かった木の枝が作った緑色の庇に丁度遮られて身体は涼しいくらい。

たまーにやる王都からの、喧嘩不足の欲求不満解消も兼ねた遠足。
元々山育ちなので山登りも獣道もなんてことはない。
渓谷沿いにひょいひょいと登ってきて、丁度良いこの岩棚に寝そべるのは、実は今日が初めてでもない。
結構いつもいつも、都合よくどつきまわして良い山賊が居ないかと期待してもいるのだが、中々。

「不如意(上手くいかないなァ)……」

呟いてみるものの、取り敢えず此処まで駆けてきて身体も十分に動かせたし、風も気持ちが良くて気分はいい。
元々細い目をさらに細めて、少しうとうとしながら、風に揺らされるように足をぶらぶら。