2020/02/28 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にヒューさんが現れました。
ヒュー > 山賊街道の深い森の山中。
全てを覆い隠す闇の中闇を切り裂くように差し込む月明かりてらしだされる男。

「ふっ… ふっ…」

男の耳に聞こえるのは夜活動す動物たちの声と、少し離れた所にあるせせらぎ、そして木の間を流れる風と葉のこすれる音に自分の吐き出す吐息の音。

普段は酒でも煽っている時間ではあるが、体がなまりすぎないように男は時折山にこもり体を鍛える。

今は片手の指を地面に付き、シンプルな腕立て伏せだが、負荷を増すために川から拾ってきた岩を背に載せている。
かなりの時間そうして過ごしているのか体は汗が浮かび、湯気が立ち上る。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にホアジャオさんが現れました。
ヒュー > もくもくと筋トレする男。
荒い息のまま時折腕を入れ替えただひたすらに自身の体を苛め抜いていく。

ホアジャオ > 月明り照らす川沿いの山中。
昼間は春の光で暖かい空気も今はすっかり冷え込んで、木々の間を通る風は体温を奪っていく。
その中黙々と、白い靄を立ち昇らせながら動作を繰り返す男の傍へと、忍び寄る影がひとつ。

「…………」

その人影――――三つ編みを高く結った細い目の、シェンヤンの特徴色濃い貌の女は
細い目を更に細めて男の姿を見止めると、にまーと紅い唇を横に引く。
そうして、そお――と影の中を、男の足元、後ろの方へ。
影が見える場所に落ちない様に気を付けながら……

(よっ)

掛け声も心の中。
ぽんと飛び上がって―――

どすん!

男の背中の上にある岩の上に両脚で着地
と言うよりも、聊か勢いは強かったかもしれない。

ヒュー > もくもくと筋トレはしているが、森の中。
研ぎ澄まされる感覚は客の気配を捕らえる。
が、知った気配である為、腕の折り曲げが止まることはない。

「ふっ…ふっ…。」

勢いを乗せて男の体よりも大きい岩の上に着地されれば一瞬の衝撃。
その衝撃を男の柔軟ながらも強靭な筋肉は吸収し…。一拍の後、何事も無かったかのように上下運動が始まる。

「ふっ… ふっ… 筋トレ中だ。」

岩に比べれば軽い女の体…。 負荷としての面では軽すぎて…。

ホアジャオ > 「!おっとッ……」

一泊の間の後、足元の岩は再び上下を始める。
得意げに岩に仁王立ちしていたのを慌てて踏ん張って、何事もなかったように言葉を漏らす男に思わず唇を尖らせる。
それからすとんと岩に膝着いて、器用にひょいと上から男を覗きこんだ。

「ひさしぶり、おっさん!
 ねえ、ひとりで筋トレするくらいなら、アタシと喧嘩したほうが楽しいと思わない?」

にこにこと笑いながら、男が地面に着けている側の脇腹へとそおーと手を伸ばして
つう――――――
と指でなぞってやろうと。
もし男がバランスを崩せば、自分も投げ出される可能性があるのをちょっと忘れている……
と言うよりも多分ほぼ、男の邪魔をしたい一心だ。

ヒュー > 「体幹の鍛えが足りないのではないか?」

片方だけの眼を閉じ完全な闇の中男は体中の筋肉を意識しながら腕を折り曲げていく。
その度にしずむ男の体。

岩の上でぐらつく相手の身体を感じて。
お誘いを受けて沈んだところで一度体を止める。

「ふむ。 愉しい喧嘩の為に一緒に筋トレするか?」

等と口角を上げながらにやりと笑う男。
脇腹を擽られるように投げられればある意味でこれもトレーニングかと、
ぐっぐっと筋トレを続け始める男。
そう。そう簡単には甘やかさない心づもりの様で。