2019/10/29 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」にさんが現れました。
> 港湾都市ダイラスから王都マグメールへと向かう道。
まずは途中にあるゾス村へと到る街道を馬車は走っていた。
だが、ここは山賊街道とも呼ばれている街道。
何事もなく移動出来れば、何かが起こる事もある訳で。

そんな場所を通るのだから、護衛を雇っているのは当然の事。
少女もまた、その護衛の一人として付いて来ていた。
ただ、少女は乗馬の腕がない。
その為に、同じ護衛として雇われた誰かの後ろに乗せて貰っている形であったが。

その理由は単純明快。
お金を払って移動するよりも、冒険者の依頼で護衛として移動する方が良いからだ。
そうでないと、お金はすぐに無くなってしまう。

今は時間も時間なので、馬車は止まっている。
御者も乗客も眠っており、護衛である自分達は火の番や周辺の警戒を行っていた。

「このまま、何事もなく終わるとありがたいものですがー…
うーん…どうなのでしょうねー?」

少女の役割は、周辺の警戒。
そんな呟きを洩らしながら、適当に歩き回っていた。

> やっている事は、一応は警戒のつもり。
なのだけど、見る人が見ればただの散歩。
ふわりふわりとワンピースドレスを揺らめかせながら、周囲に意識を向けている様子も見られないのだから。

そして、時々音にびっくりして逃げたりする小動物を見れば、その後を追い掛けたりもする。
踏み締める草、その柔らかな感触を楽しむように、ぽーんっ、ぽーんっ、と小さくジャンプして移動したりもする。
誰かとの見回りであったりすれば、注意の一つも受けそうな雰囲気だ。

少し大回りに行動範囲を広げ、一通り回ったら馬車が留まっている場所へと戻ろう。
そんな考えで動いている少女、それは果たして真面目に警戒をする為か、好奇心を満たす為のものか。
それは少女にしか分からない。

> この馬車での移動、今回のゾス村までは無事に辿り着けそうだ。
それが分かっていようとも、やる事はちゃんとやっておく。
少女も、護衛としてやるべき事は、終わりまでしっかりと。

こうして、王都までの道程。
まずゾス村までは何事もなく行く事が出来るのでした。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」からさんが去りました。