2019/10/09 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にゴブリンリベンジャーさんが現れました。
ゴブリンリベンジャー > 今だ集落には届かぬ規模ゆえに洞窟暮らしをしているゴブリン。
良き孕み袋を手に入れては産ませ増やせをくり返しているのだが、乱暴に扱っている所為だろうか直ぐに孕み袋は肉塊と化し、全く持って繁栄進まず復讐進まずの状況に疲れたか、自然と湯の湧き出る場所が多くあると言う山中に珍しく足を運んでいた。

巣の方は優秀なモノに任せて、己は復讐の力となるモノを探すと同時に湯にでも浸かろうという魂胆なのであるが、鼻をつく硫黄の香りが多くて、何処を目的に定めればいいか判らず、意味も無く苛立ちを解消するために刃が半ばで折れた剣を振り回し、細い枝を切落し葉を裂いてまわる。

誰かしらに遭遇すればそいつを脅して案内させてもいい、同族に会えば小さな規模であれば潰して吸収してしまおうとまで企んでいるのも無駄になりそうなくらいに人の気配もない。

ああ、気配はあったのだ。
今しがた消えたが確かにあったが……今は無い。
硫黄に紛れて鉄錆の香りを臭わせ、振るう刃に断たれた枝や葉に何か付着するが知ったことではない。

匂いに誘われて野生の獣が来ればそれはそれでよし。
湯が見つかるまでの食料にするだけなのである。

しかし、本当に臭いがあちらこちらでして判別がつかない。
肌で感じる熱気もどこからでも感じるためにどうして良いのやら……。

群れで行動する筈のゴブリンが単独で山中をうろうろとする。
それは大変珍しい光景であり、同時にそれだけの実力を持ったゴブリンが彷徨っているという大変危険な光景でもあった。