2019/09/07 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ここは九頭龍山脈、それなりに奥に入った場所。
周囲は木々が生い茂り、虫の音だけが静かに響く。
…が、そんな静かな空間は、遮られる。
どごおおおおぉんっ!
いきなり響く轟音、もうもうと広がる風塵。
その中で、ゆらり、と何やら揺らぐ影。
「………おぉ、外かのぅ?」
ゆっくりと収まってゆく風塵、現れた影は、一人の少女。
軽く額に手を翳し、開けた夜空を見上げる。
その背後に空いた大きな穴、そこから出て来たのは、一目で分かるだろう。
■タマモ > 「ふむ…」
視線を夜空から、己が開けた穴へと向ける。
ぽんっ、と現れる狐火が、その穴を照らす。
「やれやれ、今日の洞窟ははずれじゃな…お陰で不完全燃じゃ」
はふん、と溜息を一つ、ぽつりと呟く。
いつもの散歩、偶然見付けた洞窟に、当然のように足を踏み入れた。
それなりに、深い洞窟だった。
なのだが、特にこれと言ったものがなかったのだ。
最深部に居たのは、見た目とは違い、大して強くも無い魔物。
…まぁ、少女の力を考えれば、そうそう強い魔物、と言うのも難しいものだが。
あっさりと勝敗は決し、こうして戻って来たのだ。
………もとい、帰り道を忘れ、頭上に穴を開けて洞窟を出た。
ちなみに、お土産は無い、本当に何も無かったのだ。
さて、この憤り、どうしてくれよう。
そんな事を考えながら、次の目的地を考え、周囲に視線を向けるのであった。
■タマモ > と、はた、と何かに気付く。
「おっと、いかん。
このままと言うのは、さすがにあれじゃろうか?」
そろそろ、移動くらいは。
そう考えたところで、再度視線に入った穴を眺める。
手前まで近付き、上から穴の底を覗いてみた。
…あ、うん、これ普通に落ちたら拙いやつだ。
穴の大きさは、それなりに大きい。
ただ、周囲に木々が生い茂っている為、近付き方次第では、いきなり足元に穴、と言った感じになる。
とは言え、この穴を塞ぐと言うのも、簡単に出来そうではないが…
「いっそ、落とし穴にしてしまうか?
………いやいやいや、即死系の落とし穴とか、あれじゃろう。
立て看板…結局、見なければ意味はないのぅ」
口元に手を添え、考え込む少女。
そもそも、穴を開けずに素直に転移すれば良かったのでは?とも言われそうだが…負けた気がする。
普通に戻ろうとしても、かなり時間が掛かりそうだったし?とか言えば、それはそれで反論を受けるだろう。
いや、まずは、この穴をどうするか考えよう、まずはそれである。
まぁ、穴は最初からあった。
こうしておくのも手だが、それは最終手段だ。
■タマモ > さて、結局はどんな答えを出したのか?
「………これで良し、と」
ごとん、何枚目かの、木の板が穴に置かれた。
そう、木の板を作り、それを敷き詰める、に決めたのだ。
これならば、じかに落ちる事はないし、何かあるとすぐに分かるだろう。
…まぁ、巨人とか、体重重いのが乗ったら一発だが。
こう、汗を拭う仕草。
満足をしたのか、その場を後にする少女であった。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。