2019/07/21 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にゼルベッダさんが現れました。
■ゼルベッダ > こんな真夜中のそれも雨がしとしとと降りしきる九頭龍山脈の山賊街道を1人で明かりも持たず歩く人影がある。
全身を穴だらけのローブに身を包み、雨避けはそれとローブについたフードくらいの危い姿で歩いている為、明らかに普通の人間には見えないだろうし、その人影が1人で行動するように見えない小柄な背丈だからこそ、逃亡した奴隷くらいしか想像も出来ない、かもしれない。
魔力を探知、若しくは魔物の造詣に詳しければ魔物である事を疑うかもしれないが、まあ今はその小さな人影しかいないので、疑う者もいない。
「………ニンゲン………。」
溜息を物凄く大きく吐き出し、獣臭い吐息を吐きながら、ポツリと零すのは愚痴、と言うよりも後悔である。
何でこんな時間にこんな場所を歩いているのか、何故巣で無名遺跡から遠ざかっているのか、そもそもどちらに行けば無名遺跡に行けるのだろうか、ざっくりと言うと迷子であり、今夜もニンゲンを捜して歩いていた結果、ご覧の有様となっている。
獣の姿で歩くには雨は毛並みにしみこむと重すぎる。
かと言って雨から身を守る為に魔力を発すると別の魔物に襲われる、いや戦って負けるつもりは無いが、それをくり返すと討伐目的のニンゲンが集まり始めてしまうから得策でもなく、いやいや強い人間と戦うのは好きだけども、奴らが数をもって力攻めをしてこられると勝てないのは判っていて……。
ハァ………
雨というのがあれか嗅覚を鈍らせ、感覚を鈍らせて、心までじくじくとネガティブに蝕んでいくんだろうか、雨は嫌い、早く人里か雨宿りが出来る場所に辿り着きたいものである。
ボロボロのローブは……途中で骸から剥ぎ取った代物で若しかしたらそれが原因でトラブルになるかもしれないけど、雨の降り方からして、そんな事を考えている余裕も無く身につけてしまっているのであった。
■ゼルベッダ > 暫く歩くと大木の根元に丁度いい洞を見つけた。
其処でなら雨宿りできると考えてかローブを脱ぎ捨て、全裸になりつつも、次第に足元から獣へ走り方も二足の走りから四足の獣の走り方になり、再度には1頭のオルトロスへと戻る。
あとは鬱陶しい雨の中を走りぬけ、大樹の洞へと滑り込むと雨宿りをしながら一夜を過ごす事にして……。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からゼルベッダさんが去りました。