2019/05/09 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ここは九頭龍山脈、少し奥へと進んだ山中。
そこには、廃墟と化した建物が時に見付かる。
小さいものから、時に大きなものまで、それは様々だ。
それは、その内の一つ。
それなりに大きな建物で、使わなくなった別荘みたいなものだろうか?
当然、そんなものがあれば、住み着く連中だって居るもので。
最近のところでは、どこぞの盗賊達が屯していた。
…そう、過去形。
「ふむ、案外温いものじゃのぅ。
もう少しでも、頑張って欲しかったんじゃが…」
そんな建物の中、今、一人の少女が佇んでいた。
開いた扇子を片手に、ぱたぱたと扇いでいる。
その視線は、開きっ放しになっている扉。
正確には、そこから先に見える森林の中、駆け去って行く者達に向けられていた。
そう、その者達こそが、ここを根城にしていた盗賊達だった。
ちなみに、少女の周辺にも何人か倒れた男達が見える。
誰もが意識を失っているが、それに留まっている。
ちらりと、少女はその男達の方を一瞥し、軽く考える仕草。
「………起きてから聞くべきか、このまま探すべきか。
はてさて、どちらが良いじゃろうか?」
ぽつりと、そう呟く。
説明する必要もない、ここにあるだろうお宝の事だ。
■タマモ > 「………どうせ、起きても五月蝿いだけか。
のんびりと探すとしよう」
ふむ、と一つ頷きながら、その場を離れる。
大きいとは言え、王都の富裕地区にあるような邸宅とか、そこまでは大きくない。
だが、そこまで小さくもない、何とも半端な大きさである。
とりあえず、手近な扉へと歩み寄り、すぱーんっ、と豪快に開け放つ。
覗き込み、ぐるっと部屋の確認。
「………ふむ、ここでは無いか」
見えたのは、幾つかのテーブルとか、椅子とか、奥に見える台所っぽいもの。
うん、キッチンである。
「まぁ、後で物色でもするかのぅ」
後で漁る気満々な言葉を零す。
ともあれ、ここははずれだ、次に行こう。
■タマモ > 「考えてみれば、盗賊は居ると聞いたが、お宝があるとは聞いておらんかったのぅ…
まぁ、盗賊が何かを盗まずして、盗賊とは言うまい」
その何か、が分かるものでもないのだが、気にしたら負けだ。
少女は、そのまま次の部屋へと向かう。
やる事は変わらない、再び少女は豪快に扉を開け放つ。
「………むむむ…普通の部屋じゃのぅ」
少々広め、ベッドが並び、テーブルや椅子が幾つか。
休憩所か何かだろう、多分。
次だ次、そんな感じで、少女は更に先へと進む。
扉を見付ける度に、同じ調子で扉を開け放ち続けて行く。
開けた扉は開けっ放し、しかし、これには訳がある。
そうしないと、同じ部屋に行く場合があるから、であった。
道と同じだ、建物の構造も覚える気が少女には無い。
そんなこんなで、ほぼすべての扉は開かれた。
次で最後の扉、さぁどうだ、と手を添えて…すぱーんっ、やっぱり豪快に開け放った。
■タマモ > 盗賊の根城となっていた建物、その奥に眠っていたものとは…
次回に続く…続く?
ご案内:「九頭龍山脈 山中」からタマモさんが去りました。