2019/05/06 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山道」にジナイアさんが現れました。
ジナイア > 月の無い夜、墨を刷いたような空に星々が瞬く深夜。
『山賊街道』などと悪名高い街道から少し山中へ分け入った場所で、ごく小さな焚火の灯りがひとつ。
傍には、腰を降ろして背の高い木の幹へ背中を預けている、赤銅色の肌の女がひとり。
翠の双眸に映る火は風もない中でも消えそうなほど小さくなっているが、女は頓着しない様子でその揺らめきを眺めている。
普段腰に吊るしている武器は外して傍らに立てかけてあり、視線を火から天へ向けると、その柄に身を寄せる様に身体を傾げた。
頭から胸元へ緩く巻いたストールから、さらりと黒髪が零れ落ちて来る。

「……良い気候になったな…」

木々の枝の間から垣間見える星の光。
熟れた唇から言葉と同時に微かな溜息が漏れた。

ジナイア > 出先からの帰途、思わぬ場所で日暮れとなったが、特段野営の道具がなくとも夜を越せそうだった。
少しでも寒さがあれば、暗闇の中足場の悪い山道を進まなければならない所だ。
灯りを持てばその名の通り『山賊』からも恰好の的になった筈だろう。
身を守る術が無くはないが、危険は遠ざけておくに越したことはない…
この野営地の周りには既に、何か近付けば音がするよう枯れ枝が撒かれているのを確認済みだ。
多少神経を張り詰めた夜になるが、足を滑らせて怪我をする危険を冒すよりも数倍ましだ。

(……それにしても)

まだ珍しく思う、故郷とは全く違う山中の植物と土の匂い。
槍の柄に寄り掛かる様にしたまま、もうすぐにも消えそうな焚火に目を細め、女はぼんやりとした思考を巡らせる。

ジナイア > (………いつか)

この国の、季節の匂いが懐かしくなる日も来るのだろうか……
ぱち、と微かな音を立てて、焚火の最後のほの紅い光が消える。
夜鳥の声がどこからか遠く、聞こえる。
その声と、ごく微かに聞こえる葉の擦れる音に耳を澄ませながら、女の意識も夜の闇に馴染み、溶け込んで行く…―――

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山道」からジナイアさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にラファルさんが現れました。
ラファル > 「ラ~~♫ラ~~♪ラ~」

 夜の山賊街道を一人ぽてりぽてぽて歩く幼女は、鼻歌を歌っている。
 何の気なしに歩いていれば、山賊が襲いかかってきてへっへっへ嬢ちゃん天国見せてやるぜなんて頭の悪いセリフとともに殺されて埋められて犯されてしまうだろう。
 幼女はそんなことを気にしない。
 だって、幼女が通った跡、襲いかかってきた盗賊は………今は『いない』のだ。
 気分良く鼻歌を歌いながら幼女はさくりさくり、と歩いて。
 しばらくすれば、切り立った崖の方に近づいていく。
 崖から見下ろせば、垂直にほぼ近いところに咲いている草がある。
 夜の時間であれば、普通は見えないだろうそれも、竜の目は問題なく見えるものなのだ。

「ん、あれだね。うんうん」

 幼女は、これでも冒険者である。
 冒険者としてのランク……?聞くな、最低ランクです。
 ということで、採取の依頼を受けての冒険なのです。


 冒険者のランクと採取する草のランクが壮絶的に合ってません。

ラファル > 「おー。危険な立地条件にあるねー。」

 そもそも、採取の薬草を間違えているとかそういうレベル……ではなかったりする。
 これは、ちょっとばかり秘密があるのですが。
 知り合いに頼まれてちょろっと取りに来たのであります、無論ギルドの依頼ではありません。
 ランクにすればFランクがCランクの依頼を受けてるという形にもなりましょう。
 幼女は気にしてないし、ひょい、と崖から飛び降りた。
 投身自殺ではなく、風の精霊にお願いをして強風を吹かせてもらい、自分を壁に押し付けてもらう。
 そして、そのままゆっくり降りて、草を採取してカバンの中へ。
 そこから壁に捕まり、でやーと、クライミング。

 力技からの力技で、依頼を達成するのでした。
 力こそパワー!

ラファル > 少女は元の崖まで登り切り、ぱっぱっ、と自分の砂を叩き落す。
 そして、うんとひとつうなづいた。

「いらい、おーわり!あそびのじかんだーっ!」

 かえって報告は?と思うでしょう。
 家に帰ればいいので、別段気にする必要はない、時間もべつにしていされてるわけでもないし。
 帰りがけに軽く遊んで帰っても問題はないだろう。
 とはいえ、場所は場所だし、だれかいないかなー?とくんくん、と鼻を動かす。
 ドラゴン的な嗅覚で誰かいないか調べるため、である。