2019/03/29 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 「………ふむ」
九頭龍山脈、山中の深い場所。
続く獣道を伝うように、少女は歩いていた。
時折、木々の隙間に見える空を見上げる。
「して、結局は何も無かった、と…」
がさり、適当な茂みを掻き分け、ちょっとした小空間に出でる。
はふー、と深い吐息を吐けば、一旦足を止めた。
■タマモ > ここまで来るまでに、何かあるかとも思ったが…まぁ、そんなものだ。
誰一人、魔物一匹と見掛けない。
ある意味、運が良いのかもしれない、とも言えるのだが。
が、少女にしてみれば、その逆か。
最悪、魔物が出ようとも、暇潰しに相手が出来るのだ。
手にしている閉じた唐傘で、つまらなさ気にとんとんと肩を打つ。
戻ろうか…とも考えたが、そう経たぬ内に戻る、と言うのも癪である。
結果、こうしてずるずると、奥へ奥へと進んでいた訳で。
いっそ、あれだ、次に会った相手は問答無用で…以下略。
とか何とか、暇な時間が続いていた為か、思考がちょっと危険な方向に傾き始める。
もっとも、最近は何事も起こせぬまま終わる、と言う事が多い。
少女としては、そろそろ避けたいところではあった。
■タマモ > 「まぁ、そう考えたところで…のぅ?」
ふむ、と一度頷く。
己にとって、いや、相手にとって最も悪い事となりそうな夜は過ぎている。
とは言え、今は夜には変わらない。
細かくは説明しないが、安全なのは陽の昇る時間。
少々危険なのは陽の沈んだ時間、そんな感じだ。
何でなのか?そう問われても、答えるのは難しい。
体に流れる妖の血が、そうさせるのか…多分?
まぁ、そうは言うが、結局は己の気紛れですべてが決まる。
良し悪しなんてものは、気にしない。
■タマモ > 「さて、もう少し進も………ん?」
そろそろ移動を再開しよう、そう思ったところで、ふと上を見上げる。
気が付けば、一本の樹木の枝に佇む影。
元々居たならば、少女はすぐに気付く…つまりは、今、この瞬間に現れたのだ。
『馬鹿狐、何を遊んでいるのかは知らないが…
戻りだ、召集らしい』
そして、少女への言葉、それは男の声であった。
「その召集してるだろう相手に、妾は吹っ飛ばされたんじゃが?
聞いておらんのか、馬鹿鴉」
はふん、と溜息を一つ。
少女は、その声に答える。
『知らん、どうせ、また主から挑んだのだろう?
………行くぞ』
続く言葉、語調も変えず淡々と伝える感じだ。
それを終わりに、男の気配はすぐに消えた。
「うぐっ…まったく、主を何だと思うておるのじゃ…」
ぽんっ、と手元の唐傘を消す。
ぐっ、ぐっ、と軽く体を解すように右に左に曲げれば…少女の姿も、その場から消えた。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にカーレルさんが現れました。
■カーレル > 鬱蒼とした山道。20m程も先では冒険者たちと山賊が組んず解れつ、今まさに突入の最中であった
ちょっと入り用になり、ここは1つ、大きく儲けようと情報を頼りに懸賞金のかかった山賊の頭を狙い、
情報を頼りにやってきたが…一足違いだったようで、三人組の如何にも屈強そうな冒険者一行が二組ほど、
暗闇の先の山賊の潜伏先の山小屋に夜襲を掛けている最中のようである
初めは三人組の冒険者が、山小屋に突入していき横槍を入れる隙でも無いかと見守っていたら、
あらぬ方向からおそらく四人ほどの冒険者らしき一行も遅れてはならぬと突入してもうしっちゃかめっちゃかであった
支払った情報料の事を思うと中々立ち去る気に慣れず、それでも漁夫の利を狙えないか、と木陰に隠れていたのだが
山賊の振るった鉈剣が頭を掠めて背後の樹木にぶつかったので、ああもうこれはダメだ、と
撤退を決め込むことにした
山小屋の周辺では未だにやいの、やいのと怒声が飛び交い、魔術の炸裂音や剣戟の交わる音がしている
「あぁ…俺1人だったら賞金首だけとっ捕まえたのに…」
こうも騒がしくなると何もかもおしまいである
がっかりだ、と肩を落として山小屋に背を向けて、山道を下り始める
遠ざかる争いの音に後ろ髪を引かれる思いだが、ああも乱戦模様では出ていっても怪我をするだけだと
自分に言い聞かせて足場の悪い山道をひょいひょい、と思いを断ち切るように足早に進んでいく
■カーレル > そのまま歩いて街道まで出ればがっくり項垂れながら王都方面に向けて歩いていくのだった
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からカーレルさんが去りました。