2019/02/28 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にラファルさんが現れました。
ラファル > 師匠に忍者を名乗ることを認められて正式に忍者となのれるようになった幼女。
 とは言え、普段からストライダーを名乗りストライダーとして過ごすのは……忍者とは忍ぶものであるから。
 師匠の紹介とか、特別なことでもなければ名乗りはしないだろう。
 ともあれ幼女は冒険者ギルドで依頼を受けるために準備をしていた。

 冒険者として冒険するなら怪我をするかも知れない、そういった時の為の準備である。
 とはいえ、幼女自身は人竜であり、滅多に怪我をすることはないが……ないとは言い切れない。
 他にも、同行する仲間がいて、彼らが怪我をすることもあるかも知れない。
 だから、そのための準備、なのである。

「えっへっへ、くさくさはえる、くさはえるー。」

 即興自作やくそーの歌を歌いながら幼女は薬草を摘んで摘んで集めていた。
 ある程度の量を集めて、それからとことこ、と綺麗な泉のある場所へと移動するのだ。
 水の場所とかはクンクンと匂いを嗅げばわかるので、クンカクンカしながら進んでいく。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にルキオラさんが現れました。
ルキオラ > 泉の周囲では、成人男性の背丈ほどある土製のゴーレムが
腰を屈めて草木や清水の採集を行っていた。
どうやら似たような目的での先客のようである。
その物言わぬゴーレムの肩には二股帽子の小人が腰掛けて、それに指図を送っている様子。

「毎回思うんですけどこういうのを自分でやるのって凄腕の錬金術師の仕事じゃないんですよね~。
 弟子……はいるけどアレだし……」

この錬金術師はどこかで見たことがあるかもしれないし、ないかもしれない。
今は気づいていないが、泉の周囲に近づくならやがては気がつくだろう。

ラファル > 水場にやってきた所に、土の塊が動いているのが見える。
 そして、その肩に乗ってる、ミニマムサイズを見やるのだった。

「おー!るきるきー。やっほぅ!」

 おうちにいるときよく見かける、ミニマムサイズのミニマム。
 たしか、竜胆ねーちゃんのペット二号(?)だっただろうか。
 とりあえず見たことがあるのは確定、喋ったことがあるのも確定。

 食べたことは多分……ないと、言い切れない。
 にぱーっと、ひまわりのように明るい笑顔で、とてとてと近づく幼女。
 ゴーレムを見ても物怖じしない。
 というか………

「じゅるり。」

 ゴーレム見て目が光ります、捕食者の目です。

ルキオラ > 「あ、どーもラファルお嬢様。
 薬草取りの仕事でも請けたんです?」

なんだか力の抜ける呼び名で呼ばれて、土人形の肩の上から手を振って挨拶。

「えっ。今おいしそうなものを見る目になりませんでした?
 お嬢様こういうのがスキなんですか?」

おののく小人。
逃げこそしないがゴーレムも恐怖を覚えたように腕でガードの体勢を取った。

ラファル > 「おじょーさま?ラファルでいーよー?
 んにゃー、依頼じゃなくて、ボク、冒険のための準備に来たんだよ。」

 質問に対しぷるぷるぷる、と右に左に首を振ってから、とことこ、と薬草を持ったまま湖の近くへと移動する。
 そして、切り株の近くにバックパックをおいて、中から薬草を煎じるための道具を取り出していく。

「え、だっておいしそーじゃん?
 こう、栄養とか普通の土と違いそうで。
 魔力の通った土ってのは、食べたことないし。」

 うん。
 少女の能力は暴食……食べたものを力にする能力であり、土を食べれば土の力を手に入れることができるのだ。
 ちなみに、魔力も食べればそれを吸収できる。
 丸くてピンクな悪魔とかでってぃうな背後霊が見えるかも知れない。

     いないけど。

「るきるきは、お仕事?」

 とってきた薬草を、近くのきれいな水で洗ってから水気を振って取り。
 石臼の上に何枚化をおいてゴリゴリと、すりつぶしを開始する。

ルキオラ > 「そうなんです? トゥルネソル血族への振る舞いが常にモニターされてて
 一定のマイナスポイントを得ると処されるとかないですか?」

初めてまともに会話したトゥルネソル関係者があんな感じだったので
けっこう身構えている。

「薬草がほしかっただけですか、なるほど。いざというときに手近な材料で薬を作る練習にもなりそうですしね。
 ええまあ。実験に必要な原料やきれいな水がほしくて。
 ちょっとぐらいならかじっても構いませんけどそのへんの土で作った即席ゴーレムですし、
 そんな面白い味はしないと思いますけどネー。」

採集は大方済んでいるようで、ルキオラを乗せたゴーレムは
ラファルのそばにかがみ込んで作業を見物する。

 

ラファル > 「なにそれ?外部から監視はされてるけれど、ボクらはそんなこと……
 あっしぇおかーさんと、せつおねーちゃんと、りんどーおねーちゃん以外はしないよ?」

 半数は危険らしい。今言った三人は、気難しいので要注意だそうである。
 リスと、ラファルとゼナは大丈夫らしい。

「うん。
 まあ、薬草のままだと不便だし、せっかくだから、保存のきくお薬にしちゃおかなって思ってるけど。

 ……なーんだ、その辺の土と同じなら食べたことあるしいいやー。」

 数ヶ月前に、山を半分くらい齧って騎士団の団長に大目玉を食らったドラゴンがいるらしい。
 どこに?ここに。

「……そのごーれむ、知能とかあるの?」

 覗き込むゴーレム、薬草を石臼で柔らかくして、ペースト状にする。
 そして、おもむろに口に放り込む。
 もむもむもむもむもむもむもむもむ………ぺ。

 幼女のヨダレでベトベトになったペーストが出来上がりました。
 そして、それをこねりこねこね。
 ガラス瓶に詰めました。

「いっこかんせー。」

 はい、何をしているのかというと。
 軟膏状の薬草に竜の唾液を混ぜました。
 竜の体液は貴重な生命のエキス、薬草の効果倍率ドン。

 幼女の唾液、プライスレス。

ルキオラ > 「けっこーいるじゃん!!」

ルキオラの背後にガビーンという書き文字が出た。

「あ、そうですか。知能とかはとくにないですよ?
 作業用にいちいちそういうの用意してても大変ですしねぇ。
 ってえっ?」

かがみ込んだのはルキオラが見やすいようにである。
石臼で潰すまではともかくとして口に放り込むのを見るとん? と訝しげな表情を作ってしまう。
数秒遅れて、ああそうだ、そういう種族だったわ、と納得する。
ルキオラがトゥルネソル家に近づいたのも、
そもそもは竜に関する知識や竜の肉体を研究のために欲したからだ。

「……ラファルの唾液、あたしにもわけてくれませんか?」

新鮮な唾液が泡を作るガラス瓶とラファルの口元を真剣な顔つきで眺めながら
重篤な変態にしか聞こえないことを言ってしまう。

ラファル > 「んー。取り入るなら、リスおかーさんがいいんじゃない?」

 一応、トップの片割れなので。
 というか、幼女、言葉の端々がなんかこー擦れてるように見えるでしょうが、何も考えてません。


「なんかこー、面白そうに見てるような気もするんだけど。
 るきるきがさせてるの?」

 魔法とか、錬金術とか、そんなものは、姉と違いあまり良くわかってはいない。
 師匠も魔法は門外漢なのでゴーレムの挙動とかそういうのには疎いものである。
 視線を向けて首をかしげた。
 知能があれば一緒に遊べるのになーとか、そんなふうに思ったりなんだり。

「?いーよ?」

 真剣な彼の言葉、幼女は特に疑問を挟むことなく、唾液をつつーっと落とす。
 そして、薬草ペーストを入れようとしていた別の容器にたらしたのだ。
 そして、はい、と素直に渡す。

ルキオラ > 「身内からのそのアドバイスどういう気持ちで受け取っていいのかわかんないですね……
 まあ、人型に作ってるだけあって動きが人間臭くなるのはありますね。
 基本的にはあたしがそう命令を組み込んでるだけなんですけど」

手慰みに遊び相手になれるようなゴーレムを作るというのもいいかもしれないな、と思う。
子供が喜ぶ顔を見るのはそんなに嫌いではない。

「……ど、どうも」

渡された容器を両腕で抱えて、日に晒されて輝く唾液をじっと眺める。
人工生命体であるルキオラにとっても、竜の唾液は活力源として文字通り垂涎のしろものである。

「ちょっと味見を……」

容器を傾けて、とろりとした液体を啜っていく。
粘ついて生暖かい少女の体液が喉に絡みつく。
たちまちのうちに活力にみなぎっていくのがわかる。
一口含めばもう止まらない様子で、貪欲に唾液を飲んでしまう。
気がついたら、容器の中身はすっかり空になってしまった。

「あ、の、飲み干してしまった」

小人の身体に収まらない活力が、肌を火照らせているのがラファルにもわかるだろう。
見上げる目は、もっとほしいと言っているようにも見えるかもしれない。

ラファル > 「ん?情報は情報だし?それをどう扱うかは、るきるき次第じゃないかな?
 使いたいなら使えばいいし、使えないと思えば使わなきゃいいんだし。

 ふーん?人間くさいんだ。
 確かに人みたいだね!」

 愛嬌ある動きに、幼女は楽しそうに笑ってみせる。
 けっこーかわいいねー、とそんな感想で、じろじろと、ゴーレムを眺めるのだった。

「もむもむもむもむもむもむもむもむ。」

 彼が一気をしている間に、新しいペーストを作り、それを唾液でまぶして傷薬を作っていく。
 二個、三個、四個……元手が無料でどんどん出来ていく。

「おいしーの?」

 唾液を飲み干してしまった彼。
 幼女はそんなに美味しいものだっけ、自分の唾液の味なんて気にしないので、首を傾ぐのだ。
 見上げる彼を見下ろして、もむもむもむもむもむもむもむもむ。
 傷薬を量産していた。

ルキオラ > 「まあそうですけど……あたしはそこまで割り切れませんからねえ。
 人型なんだから、人の動きをサンプルにして動かしたほうがラクなんですよね」

ラファルが笑うと、ゴーレムは大げさに首を傾げたり
おどけた様子で腕を動かしてみたりする。


「え、ええ、まあ」

含意なく問われて、流石に気まずい様子で視線をそらす。
軽い酩酊状態だが、流石にもっとほしい、などとは言わない理性は残っている。
容器にぎゅっと身体を押し付けて、欲求をごまかす。

「いつもその……よだれで薬作ってるんです?」

例の薬がどんどん生まれていくのを目の当たりにすると、
なんだかすごく贅沢な使い方をしているなと小人は思ってしまう。

ラファル > 「るきるき意外と、理性よりも感情を優先するんだねー。
 わー!わー!」

 大げさな動きに、薬を作る手を止める幼女。
 ゴーレムの動きを真似してみたり、その周りをくるくる回ってみたり。


「おかわりほしー?」

 何かを我慢している様子の小人。
 ガラスの容器を頑張って抱きしめている様子を眺めて、問いかける。
 欲しいなら上げるよ、と。

「ううん?
 今日が初めてだよ。」

 自分の唾液を混ぜる発想、なんとなく思いついたからやってみた。
 効果のほどは、まだやったことない。
 唾液なんていつでもだらだら出るんだし、と、幼女は屈託なく笑った。

ルキオラ > 「え、そんな意外ですか?
 あたしどんな風に思われてたんですかね」

遠まわしにおまえって人の情に欠けてそうだよな……と
言われたような気もしたが、それはどうでもいい。

「……っ、ほしい。
 欲しい……です。おかわり」

懇願するような切羽詰まった声を上げてしまう。
容器ではなく直接与えてほしいとでも言わんばかりに、
かがんだゴーレムの手の上で、餌を待つ小鳥のように首を突き出す。
欲求を刺激されて、やや冷静な判断ができなくなりつつある。

ラファル > 「だって、るきるきの事よく知らないもん。
 りんどーおねーちゃんのもとにいるくらいでしょ?
 みためのいんしょーとはちがうなってくらいだよ?」

 他意はなかった、とりあえず小人で、道化師のような服装。
 自分のイメージと違ったから驚いた、その程度の言葉なのである。

「ん、いーよ。」

 欲しいなら別にいいよ、と。
 あーんと口を開いて、どろーり、と唾液を垂らしていく。
 珍しい趣味もあるもんだなぁ、という程度の感覚である。
 さっきのゴーレムが楽しかったからそれでいいや、というのもあったりする。 

ルキオラ > 「……っ」

重たい雫が降り注ぐ。
口で受け止められなかった分が溢れ、身体を濡らしていく。
服や髪に染み込んだ唾液が、ずっしりと小人の身体を重くする。

「おいしい……」

唾液の中にうずくまったまま、陶然と味の感想をこぼす。
小人の周囲に立ち込める少女の分泌物の香りに、息を荒くして座り込み、さりげなく股座を押さえる。

「す、すみません。浅ましいところをお見せして……
 もう……だいじょうぶ……です、多分」

これらの行為になにも感じ入るところのなさそうな少女の声に、
背徳感をくすぐられてしまうのをこらえている。

ラファル > 「…………。」

 幼女の唾液は、さほど多くはないだろうけれど、小人の体であれば大量なのだろう。
 全身をベトベト濡れ濡れにしている様子を眺める。
 なんかこう,凄くハイになっているのは見て取れるけれどさてどうしたものだろう。
 幼女はうーん、とうなる。
 さっきからもむもむしてたので、傷薬はそれなりの数がある。
 そろそろ、帰ろうかな、と思うのだった。

「ん、じゃあ、そろそろ、ボク、行くね?
 るきるきもお仕事頑張ってね?」

 幼女は自分のバックパックの中にすり鉢などをしまいこんで立ち上がる。
 じゃあ、またね、と軽く笑いながら、そのまま森の闇の中に溶け込んでいくのだろう。
 平地で走るのと変わりない軽やかさで―――

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からラファルさんが去りました。
ルキオラ > 「え、ええ。どうも」

首をぶるぶると振って、なんとか理性を振り絞り、
去っていくラファルを見送った。
そしてようやく冷静になった頭で、全然唾液を採取できてないなと思いだして
自分の外套をぎゅっと絞って容器に収め直す。
……実際のところ本当にこれは役に立つのだ。
自分の抱えるテーマである不老不死の研究に。

そうしてしばらく自分をなんとか鎮めたあと、
ゴーレムに乗ってルキオラも帰路につくのだった。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からルキオラさんが去りました。