2019/01/12 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中 温泉宿」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 「ふぇぇ……」

深く息をつく少年は、露天の湯に浸かり体を休めていた。
少し遠出の依頼だったが、この温泉宿の噂を聞いてせっかくなのでと湯治に来たわけだ。
依頼は特に難しいこともない採取の依頼だった。
だから、いまはのんびり骨休め。
疲労回復打ち身擦り傷筋肉痛腰痛…とにかく、いろいろ効くらしい。
店主いわく、子宝にも効くらしいが…どこまでか本当か逆に疑わしい。

ブレイド > 効能を盛りすぎたせいで、その他回復効果すらも怪しく聞こえる湯だが
ちょうどいい温度で体に溜まった披露が溶けるように消えていく。
これは温泉の効能か、はたまたただ風呂としての一般的な効果のうちか…それは定かではないのだが

「ま、きもちよけりゃいいか…」

どんな効果があろうが、それはそれ。
都合が悪くなきゃそれでいい。今はせっかくの湯治を満喫できればいい。
温かい湯気とお湯の中にありつつも、吹く風のおかげで顔は冷やされてのぼせることもなく湯に浸かっていられるのはありがたい。
それに、ここでは耳も尻尾も気にしなくていいとのこと。
たまにミレーの客も来るし、珍しいものではないらしい。
いつもフードやマントで隠して窮屈な思いをしていたから、開放感もあってか自然と頬も緩んでしまう。

ブレイド > 注ぐ湯の音、自身が立てる湯の跳ねる音。
たまにはく溜息の音…。今はそれくらいしか音をたてるものがなく、静かなものだ。
季節が違えば、虫の声やらなんやらが聞こえただろうが
今は山の上は白く色づく程度に寒い冬。
鳴く虫もおらねばこのようなものだろう。

「ふあぁ…」

心地よさにもう一つ溜息。
目を閉じ温泉の縁に身を預け、力を抜く。
のぼせないように気をつけながら、今日は長湯と洒落込もう。