2018/08/19 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にジンさんが現れました。
ジン > ここは九頭龍山脈の山中深く、小さな滝の流れる河川の畔。
滝を作る、幾つかの重なる岩の一つに男は腰を下ろしていた。

幾つかの小道具を使い、手にした刀の刀身を柄から出してゆく。
布を手に、その刀身を拭い古い油を取り除いて。
そして、ぽんぽんと刀身に打粉を塗す。
塗された打粉を布で拭えば再び打粉を塗し、拭き取る。
そして、何度か繰り返し最後の打粉を拭き取れば、刀身の角度を幾度か変えて鑑賞を。
それを終え、新たな油を塗し、軽く拭き取る。
後は刀身を柄へと戻し、鞘へと収めれば、刀を両手で持ち一礼を行う。

この地にそうそう知る者は居ないのだろうが、刀の手入れである。
手入れを終えた刀を傍らに置いた。

ジン > 「剣術が何たるか、抜刀術、居合術が何たるか。
それ知らぬ者が、どちらを極められし事も無し。
我が極みの頂きも、まだまだ遠い…」

呟き、傍らの刀を手にする。
それを帯刀し、ゆっくりと立ち上がった。

「魔法の鉱石…それを手に入れれば、後は鍛冶師を見付ければ良いと蜘蛛は言ったが…
果たして、そんな簡単に見付かるものなのだろうか?
前者は何とかなりそうだが、問題は…後者だな」

この世界にも対応する為に、魔法製とやらの刀が欲しいところだ。
以前あった、魔法の知識も無い状態での遺跡の一件を思い出し、視線を遠くへと向ける。

ジン > 「………あの馬鹿狐ではないが、行動をせねばなにも開けぬか。
仕方あるまい、動くとしよう」

ばさり、と背から黒い羽根が大きく広げられる。
身を一度軽く屈めれば…次の瞬間、その姿は消え去った。
辺りに一瞬だけ吹き荒れる風、それと共に。

ご案内:「九頭龍山脈 山中」からジンさんが去りました。