2018/05/11 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にフォーコさんが現れました。
■フォーコ > 山賊のアジトの廃墟の前で佇んでいた。
不老不死になる為の品を求め山の中を探し回っていたが見つけたのはここに住む山賊連中だったと言うわけだ。
念のために手を引くように言ったのだが、女一人と軽く見たようだ。
…結果、今の状況である。
アジトである洞穴の中からは煙が立ち上り、中に入れば山賊どもの死体が並んでいる。
私にとって目ぼしいものは無かった。
ひょっとしたら賞金首だったかもしれないがそれはここを通りかかった誰かに任せよう。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」に紅月さんが現れました。
■紅月 > ーーーからころ、からころ、から。
「…焦げ臭いな、何だ山火事か?
…放っといて惨事になっても、なぁ…見てくるか」
そう呟き若干悩みながらも、温泉へ向かう足を森に向けたのが数刻も経たぬくらい前の話。
木の枝をトントン跳んで火の気配を辿れば、断末魔…嫌な予感がしつつも若干のやけくそと野次馬根性で見に来たら。
別嬪さんが、山賊のアジトを焼き討ちしていた。
「はー、やるなぁ…」
木の枝の上に犬のように座る形でしゃがみ、男はのんびり顛末を眺めていた。
「いやコレ、来る必要無かったな…」
ぽりぽり、頬を掻く。
結果は女の圧勝、見応えはあったが…何とまぁ、手を貸そうかと声をかける隙もなかった。
見事の一言である。
…別段、真剣に気配を消している訳でもなし、見ていたのもバレているかもしれない。
■フォーコ > 「もう面白いものは終わったぞ。
来るのが遅かったな。」
頭上から聞こえた声に返事をしてから、音のした方角へ顔を向けた。
向こうには不敵な笑みのダークエルフの顔が見えたことだろう。
赤髪の男、この辺では珍しい服を着ている。
履いている物も東方の靴であったか。
丁度良い、彼がお望みなら賞金首を持って帰らせるとしようか。
「探し物をしに山歩きをしているとここの賊に襲われてな。
たいした相手でもなかったので皆殺しにした次第だ。
親玉あたりは賞金首であった気がするな。
持っていけばそれなりの金額が貰えるだろう。
ここに居合わせた縁だ。 持って行っていいぞ。」
■紅月 > 「あーうん、そうみたいッスね…」
やっぱりバレてら。
ヒラヒラと軽く手を振ってみせ、くるりと地面に着地する…下駄がカランと音を立てた。
「ん?おー、じゃあ貰えるモンは貰っとこうかね。
いや、姐さん強いねぇ…翻る太刀筋が実に美しく見事だった」
どうせ死体は逃げないし、とりあえず面白そうなのはこの別嬪さん。
カラカラと笑って後頭部を掻きながら近付く。
念のため、一応鉄扇に手をかけてはおくが。
「…そいで?
探し物とやらは見付かったのかい?」
軽く首を傾げながらのほほんと問いかける。
辺りが焦げ臭かろうが鉄臭かろうが、いつもどうりに。
■フォーコ > 「音がしたからな。」
私は苦笑を浮かべた。 隠す気もなかった癖によく言う。
「ああ、是非持って帰ってやってくれ。
白骨化してからでは誰か分からなくなるからな。
そうか、君の様な東方の国の人に褒められると嬉しくなるな。
我々の刀の使い方はたいてい下手だとお叱りを頂くからね。」
用心して鉄扇に手が届くようにしている当たり、心得たものだ。
私は赤い瞳を彼の手に向ける。
「いいや。 そう簡単に見つかるものではないとよく分かっているのだがね。
依頼を出してはいるが暇な時は今の様に自分でも探しに出ている次第だ。
…ところで、君は何者だ? 私はフォーコ・アッサルト。 この国の貴族の一人だ。」
私は彼の顔をじっと見つめる。
悪い相手ではなさそうだが、腕には相当自信があるのだろう。
■紅月 > 「はははっ、そうかい」
軽く肩を竦めてみせる。
「うーん、そうさなぁ…純粋に現地人とは骨格が違うから見てて違和感あったりはするんだが、それはそれで何だかんだ、此方は此方らしく別の視点でカバーしてたりするからなぁ。
体の土台が違うのを考えず『同じモノ』と見たら、そりゃあまぁ、下手に見えるのかもなぁ」
思い返すように首を傾げ、虚空を眺める。
残念ながらというか、この男の場合は基本型の芸術性より生き長らえる方に重きを置くタイプである…そう言った意味ではやはり、女の闘いっぷりは美しかった。
「ほむ…依頼とな。
あー、俺はアカツキ…東の果ての言葉で紅の月と書く。
最近この国についたばかりの流れ者だよ」
宜しく、と、へらりと笑って鉄扇に置いていた手を差し出す。
さすがに貴族に向かって武器に手をかけておくのは宜しくない、色々と。
「それにしても、フォーコ、フォーコなぁ…どーっかで聞いた、はず、なんだけどなぁ……」
うーん、と首を傾げる。
なんだろう、この喉に小骨が引っ掛かったみたいな…もやもやする。
■フォーコ > 「なるほど、骨格が違うのか。
考えたことが無かった。
確かに腕の長さや足の長さも違うのだろうな。
ま、私はこの手の武器が気に入っているからな。
不格好でも続けることになるのだがな。」
私は刀の柄に手を載せる。
特注品であるこの刀はよく手に馴染んでいる。
乱暴に使っても壊れないのでお気に入りだ。
「うむ、君が信頼に足る人物なら早速でも依頼したい所だ。
アカツキか。 宜しくな。 最近またこの国に来るものが増えているな。
こんだけ治安が悪ければ君らのような腕自慢なら面白いだろう。」
褐色の手が彼の手を掴む。
左では柄にのせたままなので、右手だけとなるが。
「どうした? 私は君と初対面のはずだぞ。
流石に君みたいな可愛い子と会ったなら覚えているはずだからな。」
手を離し、私は目を丸くする。
ひょっとしたら彼は異国からやってきた刺客なのだろうか。
■紅月 > 「うんうん、刀はいいよなぁ…鋭く鍛え上げられた玉鋼の波紋の美しさ、手入れに手間がかかるのも愛おしい」
花でも飛びそうな笑顔で腕を組み、しみじみと言って。
「何かの縁だ、知ってる内容で良けりゃあ知恵を貸すが…賞金首貰うしな。
ははっ、そうさな、魔物狩りに遺跡探索、色々と飽きない!
…強いて言うなら水と米が違うのが難点かねぇ」
食だけはどうにもならぬ、と苦笑して。
「いや、可愛いってお前さん…っああ!
思い出した思い出した、この国の将軍に『やたら強い炎術使いがいる』とかって…もしかして、あんさん?」
ハッとしながらポンと手を叩いて、もしかして…とフォーコを指差して。
■フォーコ > 「その辺の芸術的な観点では私はなんとも言えんが、何でも切れる所が気に入っている。
手入れに時間がかかる所は私としては面倒くさいと思っているぞ、正直。
これもたまにメンテナンスに出す必要があるからな。」
私は彼ほどの愛情は無いようだ。
熱心に語る彼に笑みを浮かべるに留めた。
「不老不死になる手段とより強くなる手段を求めていてな。
東方なら何か良い手段があるのではないか?
あるのなら言い値で買い取るぞ。
楽しんでいるようで大いに結構だ。
水はともかく、コメはたまに船で運ばれてきているぞ。
非常に高価になっているがな。」
彼がお望みならそういう物を食す会を開いてもいいかもしれない。
「なんだ、言われたことあるだろう。
将軍である所と炎を使う所は合っているが、強いかどうかは果てしなく疑問だな。
多分、君よりも弱いのではないか?」
顎に手をやり、首を傾げた。
彼が何者かまではまで分かっていないが、漂う力からただの人間ではないと思っていた。
恐らく、私よりも力に長けているであろう。
■紅月 > 「あぁ、確かになぁ…故郷でどこまでも斬る殺すを突き詰めた職人技だからな、こっちにも腕のいい技術者が居るみたいでひと安心だよ」
これまた宝物を自慢する子供のようにホクホクと語る。
「うん?不老不死?
…いやまぁ、ない事もないが、あまりお勧め出来たモンじゃあないぞ?
知ってる周りのモンはバタバタ死んでくし、万が一事故で手足が無くなっても死ねないし」
どうしたもんか、と腕を組んで思案顔…ひょっとしたら眉間に皺が寄っているかもしれない。
しかし米の話にはピクリと反応し、
「う、やっぱり米高いのか…」
と悲しみ溢れる声色で嘆き。
「ううぅ、何でわかるんだ…つい先日依頼で女装させられたばっかりだよ。
…ん、火力の話かい?
そりゃまぁ俺の婆さん火精霊だしなぁ、燃すのは得意だけども」
富裕層地区での演奏会を思い返してゲンナリと…けれども強さに関しては、力の一端を暴露するに留まる。
…今まさに魔族と戦争中のこの国で人食い鬼の血が入っていると言うのは、いくらなんでも憚られた。
■フォーコ > 「この国の鎧には通用するのかと思ったが、希少な金属を使えば問題なく切れるようだしな。
私には到底理解の出来ない世界だ。」
鎧と刀のイタチゴッコ。 私には技術的な話が分からないので肩を竦めた。
「手足の再生は既に出来ている。 後は不老不死が欲しいのだ。
すまんが、なんとかしてもらえんか?」
眉を下げ、困った顔をしていただろう。
折角ぶら下がってきた蜘蛛の糸。 縋らないという選択肢はない。
「私の家に来るなら食べることは出来るぞ。
我が家はこの国に根付いて長い。
それなりにツテがあるからな。」
次いで女装の話しとなると笑ってしまう。
「それは災難だったな。
可愛い紅月ならさぞや似合ったことであろう。
この国では強ければ強いほどいいからな。
羨ましい。」
将軍をしているがそれほど強くはない私は溜息をついた。
彼が何者でも構わなかった。
この国に害をなす存在でなければ。
■紅月 > 「はっはっは!
まぁ、素材や魔法効果の付加なんかも合わせたらメチャクチャになってくるけんどな、その辺りは」
ケラケラと愉快げに笑って言い。
「うー、あー…んん、じゃあ、とりあえず少しだけ。
この国でまず研究してみるなら錬金術分野かな、とは…『賢者の石』だとか『エリクシル』だとか、他にも『若返りの薬』なんかは噂半分くらいに聞いた事ないか?
後は悪魔に魂売るような話にはなるが…夜魔になったり、その『眷族』になったり。
……夜魔に限らず『不死の秘術や呪い』の話はあるが、やっぱり何処ん家も門外不出が基本だしなぁ」
美人のおねだりには勝てない、とばかりに…悩んだ末にポツポツと。
この中に彼女が試してない情報が有ればいいんだが。
「…!本当か!?
え、あ、いやその…遊びに行っていいモンかね?」
全力で餌付けされかけてる事に気付き、思わず微妙にごまかす…が、ほんのり恥ずかしそうにしているからバレバレだろう。
「だーもー、男は基本カワイイで喜ばねぇのっ!
…まぁ、道具に魔法やらの付加できるから、何か必要になったらギルドに金額空欄で指名依頼出しといてくれりゃあ友達価格で受けてやるさ」
米か米酒の現物支給でもいいぞ、と笑って。
■フォーコ > 「そうらしい。 私の刀も魔法やら何やらがたくさん付与されているようだ。」
魔法は殴り合いの道具にしか思っていない私にはちんぷんかんぷん。
眼が遠くなる。
「希少な金属を用いる方法は聴いていて、サンプル程度なら既に持っている。
但し、肝心の方法が見つからなくてな。
悪魔に魂を売っても構わないのだが、どうにも買ってくれる相手がいなくてな。」
彼の情報は私が知っている範囲であった。
あとはそのような処置をしてくれる相手を知っていればいいのだが。
「当然だ。 我々は既に友人だろうが。」
声の弾む彼に喉を鳴らして笑っていた。
随分と喜んでくれているようだ。
「なんだ、気にしているのか。
なら格好いいにしておこう。
その辺は私でも出来るからな。
そうだな、魔王クラスを単独で殺せるような戦力が付与できるなら言い値で買うとしよう。
なに、米や酒なら私の家に来たときにただで出してやるぞ。」
■紅月 > 「…ま、そういうのは専門家に丸投げしときゃあいいさ」
あからさまに専門外だというような彼女の様子にククッと笑いが漏れる。
「後はまぁ…そもそもの話にはなるんだが。
不老不死をどう捉えるかというか。
記憶や魂だけ別の器に移し替える、とか、肉体の活性化を究極に高めて常若を保ち傷も修復する、とかかな。
…っていやいやいや、売るのかよ!
何でまた、そこまでして…」
手段だけ伝えて『後はご自由に』というのが一番安全…また自分は余計な首を突っ込んでいるとわかっては居れど、何だか訊かずには居られなかった。
何がそんなにも、彼女を輪廻の外へと駆り立てるのか、と。
「…ま、魔王クラスかぁ……」
それをやったら自分も狩られそうで怖いんですが、とは言えず。
「…属性や、その組み合わせによる相乗効果の研究なら手伝えるかもなぁ」
と、言うに留めておく。
…実際問題、引き受けるにしても魔王同士で競いあった事がないから確実性に保障ができないしな、うむ。
■フォーコ > 「そうだな。 難しいことは基本的に丸投げだ。」
彼につられて笑ってしまっていた。
「方法はなんでも構わないのだがな。
…なんでと言われてもな。
私には守るべきものがあるからとしか言えんな。
この国で守るには常に強くないとな。
弱く成れば途端に食われてしまうぞ。」
溜息交じりに本音を吐き出す。
将軍クラスの中でも私は良くて中堅クラスの強さだ。
まだまだ強くなる必要がある。
「目下の敵はそいつらだな。
一人には報復もせねばならない。
必要な時があれば君にも依頼を出すかもな。
ま、今後見かけたときには気軽に声をかけてくれ。」
それだけ言うと、賊の首のありかを伝えてから私はこの場を後にした。
■紅月 > あまりにも純粋に真っ直ぐに『強さ』を求めた結果が、不老不死…そう来るか、と驚いてしまった。
…不死よりも強くなる方法や技術を託した方が彼女には健全なのだろう、とも。
「そんな化け物じみた強さにならなきゃ、この国では生きてゆけんのか…なんとまぁ」
悲しむべきなのか、憐れむべきなのか、尊敬すべきなのか…続きは声にならぬまま。
「そりゃまた、難儀だな…あぁ、またな?」
『魔王に報復って、どういう事になったらそうなるんだよ…』
彼女の凛とした背に問いたくなったが、結局問えぬまま見送った。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からフォーコさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」から紅月さんが去りました。