2017/12/09 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にジンさんが現れました。
ジン > 山中に広がる何人もの倒れ伏せた男達、辺りに散らばるのは使い物にならなくなった獲物の数々。
その中央に佇むのは、一つの黒い影だ。

「………主等に与えられるは、罪ではなく罰。
身をもって知ったならば、二度と足を踏み入れぬべきだろう」

腰に添えた刀の柄に触れ、辺りを見渡す。
倒れ伏せた男達には、まだ意識はある。
叩き込まれた攻撃の衝撃がまだ残っており、動くに動けないのだ。
そう、今まさに勝敗を決した直後。
そして、倒れている男達は、これより更に先にあるミレー族の隠れ里に向かっていた者達であるのは分かっていた。

ジン > 主の指示は、王都周辺の監視と情報収集。
こうした者達への対処は、一切指示されていない。
なのに、こうしている理由は…男の意思だ。
基本的には各々が好きに行動すれば良い、普通の式には与えられない命令だろう。
だが、こうして己は、他の式達も同様にそうである。

「去れ、主等の顔は覚えた、次は無い」

油断無く向けられる視線、その言葉は、男達が動けるタイミングに合わせて発せられたもの。
ふらふらと立ち上がる男達、獲物も無い、戦意も無い、それが見て取れる。
それ以上の言葉も無い男を残し、男達はその場から引いていった。

その場に残ったのは、散らばった獲物の残骸と、男一人だ。

ジン > 「問題は…尽きんな…
知る域は限られようと、我は、我が思うがままに」

ぽつりと呟く言葉、視線は男達が消えた方角とは別だった。
とん、と地面を蹴る音と共に、その姿は一陣の風と共に掻き消えた。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からジンさんが去りました。