2017/08/30 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にタマモさんが現れました。
■タマモ > こうして九頭龍山脈へとやってくるにも、理由は様々にある。
その内の大体の理由は、暇潰しの散歩か用事を頼まれてやってくるかの二つが大きいところだろう。
今日、こうしてやってきた理由は、前者であった。
「ふむ…こうして、同じ場所を歩くにしても、こうであった方がやはり良いものじゃ」
特に行くあても無く、差した唐傘をくるりくるりと回しながら進んでいる。
ぽつりと呟きながら、その言葉にうむ、と頷いて。
そう、前にこの九頭龍山脈を歩いていた時は、剣の鍛錬とかどうとか言われて連れて来られたのだ。
しかも、邸宅まで歩いて帰れとか、酷い話だった。
…と、そんな事を思い出してもあれなので、浮かんだその記憶はポイ捨てしておこう。
さて、暇潰しは良いのだが、出来れば何か面白そうな事があれば言う事はない。
無いなら無いでも、こうして見上げれば広がる夜空を眺めながら歩き続けるでも良いだろう。
今日はそんな気分だ。
■タマモ > ちなみに、辺りを照らすような灯りは一切無い。
今のところ、空から照らす月や星の明かりだけで少女には十分事足りていた。
人から見れば暗闇の中を、ゆらりゆらりと歩み続ける。
…うん、そういった相手が見たら、自分はどんな風に映るのやら、だが…気にしない。
日も沈んでいると言うのに、やはり季節的なものか、まだ少々蒸し暑い。
空いた手で袖から扇子を取り出せば、広げ、ぱたぱたと扇ぎだす。
■タマモ > 今日はどうやら平和な夜か、そのまま、何事もなく散歩を終えるのであった。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈/洞窟内部」にジェイルさんが現れました。
■ジェイル > 人間に紛れて暮らすのには絶対に必要なものがある…そう、金だ。
何をするにも金が要る。そしてつい最近まで魔族で、しかも軍属で、暮らしに特に困ったことのない自分には人間の金など持ち合わせがあるはずもなかった。
「地図によるとこの辺りだが…ああ、ここか」
そう言って明かりも持たずに洞窟に足を踏み入れたのは数十分ほど前だっただろうか。
几帳面に地図を取りながら、洞窟の中を進んでいた。
■ジェイル > 「…ああ、しまったな。人間は明かりが必要なんだったか」
そういえばというぐらいの感覚で呟くが、今更どうこうするつもりもなかった。
どうせ戻ったところで、明かりを買う金など無いのだ。
洞窟に眠っているという宝も悪くはないがそんな眉唾なものよりも、いっそ洞窟に入っていく自分を賊か何かが見ていて付いてきてくれている方が余程手っ取り早いのになどと思う辺り多少面倒くさがりなのだろう。
■ジェイル > 「…それにしても、平和なものだな。もっと殺す勢いで追いかけてくるものかと思ったが…」
斥候は最初に情報を得るもの。教えられずとも知っていてはいけないことも知っていたりするものだ。
その自分が足抜けしたのだから黙っていないだろうと踏んでいたのだが、思いの外見つからない物である。
■ジェイル > ゆっくりと歩みを進めていくと、何やら広い空洞に行き当たった。
地面には大振りな岩が散乱し、水音が聞こえてくる。
「これは……」
もしや。と近づくとそこには見事な温泉が広がっていた。
定期的に利用している者でもいるのだろうか、ご丁寧に周辺には明かりが灯されている。
軽く手を入れてみると、少し熱めではあるが十分入ることができそうな温度だった。
「ふむ…少しぐらいいいか」
言うが早いか、するすると装備を外して裸になり湯の中へと沈んだ。
源泉100%の湯は魔族でも心地良いことに変わりはない。
■ジェイル > 「……ふぅ……」
完全なリラックスモードに入りつつ、温泉を満喫する魔族。
今見つかったとしたら見つけた方も拍子抜けだろうが、そんな事は欠片も気にしていない。
人間の姿になっていても鍛えられた体には変わりはなく、温泉の縁に頭を預ければ胸が水面に浮き出してくる。
■ジェイル > 「…さて、そろそろ行くとしようか」
ゆっくりと立ち上がると、一度岩の陰に溶け込み再び姿を作り直す。
見事に濡れた髪も体も、元の通りに戻っている。
そのまま服を着直すとその場を後にした。
ご案内:「九頭龍山脈/洞窟内部」からジェイルさんが去りました。