2017/08/20 のログ
ウィルバー > 「そうかなあ? この辺はしょっちゅう危ないのがうろついていると思ってたのだけど。」
さて、樹上の彼女をどうしたものかと金色の瞳が中央に捉え、瞬いていた。

「一人でうろついても自営できるだけの備えをしているからね。
君こそ随分と物騒なことを言うね。 
竜ならもうすこし堂々としてみればどうかな?」
ブレスの予備動作に入った彼女をまじまじと、楽しそうに見上げていた。
ドラゴン族とここまで間近で話をするのは随分と久しぶりである。
おまけに彼女はなかなか可愛いではないか。
ならば、多少危険があろうとお近づきになりたいのが本音だ。

ヴィーラ > 「縄張りや面倒事を嫌うのもいるからな。そう言うのにちょっかいを出すのがいないなら静かなもんだよ」

こいつはこの辺りじゃ見たことないからよそ者かと赤い瞳で見下ろして。

「それならこんな時間でもうろついてるのに納得できるな。
この辺りなら普通の事だろ?竜でも狩りに来るのがいるからね、「用心深い方がいいんだよ」

楽しそうに見上げる男を逆に怪しんでいるという瞳で見下ろしたまま。
男の正体が何なのか今一はっきりとしないが…魔族や同族ではなさそうだと。
人間ならばどうとでも出来るが歳を積んだ他種族ならば対処できない場合もあるだけに警戒は緩めない。

ウィルバー > 「となると、この辺りが君の縄張りかい?」
山脈の中でも竜種ならばわざわざ関わりを持とうとしないのだろうか。
なるほどなるほど、と一人で納得していた。

「まあ、僕も多少は腕に自信があるからね。」
と、スーツに包まれた細い腕で小さな力こぶを作って見せる。

「そんなに警戒しないでよ。 さっきも言ったように取って喰いはしないって。」
どうも、言葉ではこちらを怪しむ彼女の心を解すのは無理そうだ。

なので、僕はひっそりと魔力を放つことにした。
こちらに対して愛情めいた感情を頂く様な魔力。
さて、竜である彼女に効果はあるだろうか。

一歩間違えば黒焦げになるかもしれない。

ヴィーラ > 「そうなるね。そんなに広くはないけどアタシの縄張りだよ」

どこからどこまでとは説明はしないがそうだと頷き、
縄張りと言っても山賊のアジトや炭焼き小屋などがあったりとするのだが。

「多少って感じじゃないよね。この辺り居る人間なら引き裂けそうだね」

浸から拳を作って見せる姿にそんなもんじゃないだろ?と口元に笑みを浮かべて告げて。

「昔にそう言って食おうとしたのが居たんだよ。
それに人間でも同族でもないんだ、警戒は当たり前だよ」

初対面で人外となれば無理だとはっきりと言い切り男を見据え。

「そう言うことするから油断できないんだって」

僅かに感じる魔力、おそらくは感情の操作か何かなのだろうと。
それを受ければ細めていた瞳が一瞬輝き、男の足元に向け吐息を吐くように細い炎が伸びて地面を焼く。
その魔力の放出を辞めないと次は焼くと威嚇するように。

ウィルバー > 「広くないのかい? …ああ、竜にすれば狭い方なのか。」
山脈のどこまでが縄張りかは知らないが、竜と僕とでは行動範囲が違うのだろう。

「無茶言うなよ。 これでも一応魔術師だよ。」
頭上から笑われると、内心ドッキリした。
なんだ? こっちのことがばれてるのかな?

「へ~。 で、そいつはどうしてやったの?
逆に喰ってやったのかな?
…おやおや、やるねえ。」
吐き出された炎の塊から後方に跳躍して避けると両手を翳し氷の塊で包み込む。
竜の炎だけあって完全に消すには時間がかかりそうだがこちらに燃え移ることはなさそうだ。

種がばれた以上仕方がない。 僕は肩を竦めると魔力の放出を中断した。

「よく気付いたね。 ちょっとは揺さぶられる感じした?」

ヴィーラ > 「もとから住んでる種族とかもいるだろ。そいつらの住処まで奪うつもりはないだけだよ」

気紛れに飛べば魔法か何かでわかりにくいが集落のようなものを見つけたこともあり、
そう言う場所まで奪う積はないと、わざと広げないというように答え。

「魔術で身体機能の強化も出来るだろ。そう言うのやってるのを見たことがあるからね」

お前もその口だろ?とそう言う事が出来ると疑わない瞳で見下ろして。

「あんな奴喰いたくもないよ。消し炭にしてやったよ。
お前が先に仕掛けてきたんだろ」

吹きかけた炎を氷の塊で消そうとする姿にやるなと瞳を丸くして。
魔力の放出を感じなくなれば炎を吹きかけるのを止めて。

「頭ン中掻き回されるような気持ち悪さを感じれば直ぐに判るっての。
次にやったら焼き殺すからな」

警戒しておいてよかったと言う様に語尾を強め男を見下ろし、
次があれば今度は直接炎を浴びせてやろうと。

ウィルバー > 「てことは、ここに来たのは最近かい? 
来てみてどうだい?」
ずっと立っているのに疲れたので適当な切り株の上に腰を落ち着かせる。

「僕の場合は魔法を使わなくても強化できるんだけどね。
今度勝負してみる?」
間違っていないので、笑いながら答えた。
さっきから鋭いなあ、この娘。

「あ~ぁ、どなたか知らないけど可哀そうに。
いや、まあそうなんだけどさ。
可愛いんだから仕方ないじゃない。」
悪びれもせず、堂々と胸を張っていた。
とりあえず氷の塊で埋めてから両手をひっこめる。
竜の炎は密閉された状態でもいまだ燃え続けていた。

「なんだ、気持ち悪かったのか。
耐性があるのかなあ。
普通はあれ食らったら頭の中が蕩けてきちゃうんだけどなあ。」
たまにこういうのが居るので困る。
僕はボリボリと金髪を掻いていた。

ヴィーラ > 「そんなとこだよ。南から流れてきたんだ。
他の国と一緒だよ、何も変わんないね」

切り株に腰を下ろす男を視線で追いかけ何も変わらないと肩を竦めて見せて。

「使わなくてもなら魔族かその辺りだね。
気が向いたら考えてもいいよ」

勝負を持ち掛けられるのを聞けば竜を倒す手段は持っている、
そう考えれば警戒心が増して。

「かわいそうでも何でもないね。手を出して来たから焼いてやったんだよ」

堂々と胸を張る姿に追い打ちをかけてやろうかという気持ちが沸き起こり。
今はまだそれはせずに…油に燃える炎のように消えない炎を見て。

「人間になら聞くかもしれないけど馬鹿にすんなよ。
そんな魔術を使って来るってことは焼いて欲しいってとるぞ?」

髪を掻く姿を殺気が乗った視線を向けて睨みつけ、
まさに敵を見るように鋭くなった視線を向けて。

ウィルバー > 「南ねえ…。
南とこっちも変わらないのか。 ちょっとがっかりだね。」
異国と比べての面白い話でもあるかと思いきや、何も変わらないとの言葉に肩を落とした。

「まあ、魔族だね。 
良いねえ。 勝ったら僕の子を産んでくれるかな?」
警戒の色を強めていく彼女に対し、こちらは上機嫌。
勝ったらどうしようかと舐めまわす様に彼女の肢体を見上げていた。

「ま、今更何言っても死人に口なしだしね。
おっと。 焼こうとかなしだぞ。」
また焼いてきそうな気配を感じたので、両手で身を塞ぐような仕草を取る。

「随分と好戦的だねえ。
さっきの話、今から始めちゃうかい?
僕は構わないけどね。」
殺意の籠った視線を楽しそうに見返していた。
何せ退屈しのぎでやってきたのだ。
これはこれで面白い。
万が一でも勝てば好き放題させてもらおう。

ヴィーラ > 「街の作りや暮らしに違いはあるよ。
でもアタシには細かな違いなんて判んないしね」

残念そうに肩を落とす男に違いなど判らないと言い切り。

「魔族ならこんな時間にいるのも納得だよ。
馬鹿言ってんな!誰がお前の子なんか産むか!」

警戒されているのに上機嫌な魔族の男の考えが判らず。
しかも子を産めといい身体を舐めまわすように見る視線に身震いをして。

「人間は馬鹿は死ねば治るっていうだろ?だから焼いてやったんだよ。
焼いて欲しいんじゃないのか」

小さく炎を吐いて見せ、違うのかと…本気で焼くつもりだったことを見せて。

「お前が先に魔法で仕掛けてきたんだろ。
今スグ消し炭にして欲しい鳴らしてやるって……
だけど面倒だから今日はしないよ」

今日の目的はあくまで面白い事が起きればの鑑賞。
自分から面倒事、たとえ気に入らない男を焼き尽くす楽しみがあったとしてもそれをするつもりはなく。
瞳から殺気が消えれば面倒だからしないと言い切って。

ウィルバー > 「その辺にはあまり興味ないのかい?
今度自分で見てくるしかないかなあ。」
屋外で暮らすドラゴンには関係がないのか。
分からないと言い切られてしまうと口をへの字に曲げて唸っていた。

「魔族が皆夜の住人みたいな言い方しないでくれるかな。
なんだよ、負けたらそれ位してくれてもいいじゃないか。」
産まないとはっきり断られてしまった。
気付けば僕は深い息を吐いていた。

「で、その馬鹿は治ったのかい?
いいけど、吐いたら本当に襲っちゃうよ?」
戦闘となれば襲う口実も出来るので好都合。
口から覗く炎をちらりと見やりながら、右手に魔力を集めていく。

「なんだ、ノリが悪いなあ。
まあ、折角だし今度勝負しようか。
今日は面白かったよ。」
殺気が抜けた少女に両手で手を振って。
次の瞬間、夜の闇に紛れていた。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からウィルバーさんが去りました。
ヴィーラ > 「町に住もうって奇特なのでもない限り注意してみないって。
それに聞くより見た方が早いって」

街に住んでみようと考える奇特なものながら観察はするだろう。
でも自分はそうではないので知らないと言い切り。

「違うのか?アタシはそう思ってたぞ。
竜に勝ったら得るのは財宝だろ。なんで子供を産まなきゃなんないんだよ」

そこが判らないとつい声を荒げて言い切って。

「生まれ変わりがあるならなってるんじゃない?
その時は炭になるまできっちり焼いてやるよ」

流されるままに炎を吐こうとするが違う違うと首を振り炎を消し。

「アタシは今日は自分が戦うじゃなくて見学者の気分なんだよ。
気分が乗ったらな、勝負は考えとく。そっか、そんじゃな」

手を振ったかと思えば闇にまぎれた男を見送れば立ち上がり枝から飛び降り、
次の瞬間には竜の姿へとその身を変え夜の空へと飛び去って…。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からヴィーラさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にヴィーラさんが現れました。
ヴィーラ > 九頭龍山脈に走るいくつかの山道の一つ、
馬車がギリギリに通れるかという道幅の山道の傍ら。
そこに横倒しにされた、以前に山賊に襲われた名残と言える馬車の上に腰を掛けて足を揺らす。
今日一日は山脈に巣くう山賊たちも活発だったか幾つかの道で商人や旅人が襲われるのを空から眺め楽しみ。
そして今は気紛れに山道へと降りては特に意味もなく道を眺めている。

こうしてあえて人目に付くような場所にいる理由は一つ。
強そうな者が来れば気紛れに襲撃してもいい、綺麗な宝を積んだ馬車が来れば荷を狙ってもいい。
そんな考えて何かあればいいな、そういう考えで街から続いてくる山道を眺める。

ヴィーラ > 暫くは眺めてみたが何も起きそうにない様子。
今日は昼間が賑やかだったと思えば馬車から飛び降りて山の中へと消えていく…

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からヴィーラさんが去りました。